8 / 30
第8話 怒りで……
しおりを挟む
放課後に教師に呼び出され、魔法が出来ないことを注意されるかと思っていたら……私の両親へ、先生が頑張っているとアピールとお世辞やら、先生も両親の派閥だと遠回しに言ってきた。それを子供の私を挟んで言わないでよ……まったく。
お陰で放課後の、自主練に遅れちゃったよ……こんなのが続くんだったら、両親に本当にそのまま伝えちゃうよ!放課後に呼びだれて、貴重な自主練の邪魔をされてお世辞とか言われてるってパパに文句を言っちゃうよ。
そんな事を考えながら、待ち合わせの場所に向かっていると……。はぁ、お嬢様の怒って文句を言っている声が聞こえてきた。あのお嬢様は、また権力を使ってイジメてるの……?
誰に怒ってるんだろ?1階にある倉庫の中から聞こえてきたので少し扉を空けて覗いてみると、ルリちゃんと、最近、一緒に放課後の魔法の練習に……じゃないかぁ……練習じゃなくて、リコちゃんに付いてきていた子と2人が、お嬢様のお付きの5人に囲まれていた。
話の内容は……良く分からないけれど、ルリちゃんが口答えをして気に入らなかったらしく、ルリちゃんとシャルちゃんの顔を引っ叩くのが見えた。はぁっ!?……何してるの?私の大切な子達を……
怒りが込み上げてきて、倉庫内に入った。
「……何してるの?ねぇ……?」
「……そ、それは……貴族社会の常識を教えているのですわ!」
シャルちゃんが逃げようとすると、お嬢様のお付きの友達が捕まえて引っ叩こうと手を振り上げた瞬間に、無意識に手を翳し……魔法を放った。
ドッカーーーン!!
倉庫の壁が吹き飛んだ。
「おいでー」
2人に向けて両手をを広げると、シャルちゃんも目を潤ませて抱き着いてきた。しばらく2人を抱きしめて安心させると、お嬢様とお付きは恐怖か驚いたのか腰を抜かしてその場で座り込んでいた。
「次……こんな事をしたら当てるわよ?」
「え?魔法が使えなくなったんじゃ……」
そんな事は知らない……何この力……自分でも驚いてるし……使えないんじゃなかったの?魔力があったみたいね!あはは……ビックリだよ。
また魔法が出せるのかな?いきなり高出力の魔法を放って……魔力切れとか?感覚を忘れないために手を天井に向けて同じ様に魔力の球のイメージをすると手のひらの上に魔力の球が現れた。
「そんな……目に見えるほどの魔力の塊!?それに、なんですの……その体の回りから……魔力が溢れ出しているのが見えますけれど……可視化できるほどの魔力ですの……?」
お嬢様が座り込んだまま距離を取り離れていく。
「ちょっと待ちなさいよ……約束をしてくれないかしら?お嬢様?」
「は、はい……約束致しますわ……ですから……魔力を抑えて頂けませんか……ミサ……様……」
「ん……ミサちゃんで良いよ。で、名前はなんて言うのよ?まだ聞いていないんですけど……?」
「り、リサーナですわ……リサとお呼び下さい」
まー仲良くはなれないと思うけど……これで絡んで来なくなるよね?あっ!ヤバい……学校の壁を壊しちゃったよ!大問題になるんじゃ……あぁ……どうしよ……
「ねぇ……ルリちゃん……壁を壊しちゃったよ」
「え?あ、はい……そ、そうですね……」
「……私に任せて下さい」
リサが立ち上がり、自信満々で話しかけてきた。すごい……切り替えだね……この人。騒ぎを聞きつけた教師がなだれ込んできた。
「何があったんだ!?」
怒っていると言うより驚いた表情をして聞いてきた。
「ミサ様の魔法の練習を隠れてしていて……体調が元に戻られたみたいですわ」
「そ、そうか……魔力結界を張っている壁を破壊できる程の魔力か……」
驚きと恐れた表情をして教師たちが私を見てくるので、気不味くて目を逸らした。そんなの……知らないし……
ん……その言い訳……自分がイジメをしていたのを誤魔化してるだけじゃん!何が私に任せて下さいだよ。ただの保身じゃんよーリサのバカ!
「魔力が元に戻って良かったが……練習をするなら……次からは外の校庭でして下さいね……」
あら?教師たちが少し敬語になってるのは気のせい?
「はーい。お騒がせしました。……それで弁償ですかね?」
「えっと……?弁償ですか?いえ……魔法で修復が出来ますので問題ありませんよ?」
え?そうなんだ……?知らないし。ルリちゃんも教えてよねーもぉ!
それからは皆の態度が一転して、声を掛けられてお世辞やら、ご機嫌取りをしてきた。これじゃ会社の重役さんじゃない?気分は良いけど……どうせ陰で悪口を言ってるの知ってるよーだっ。私も、上司やお偉いさんの悪口を陰で言ってたしー
「それじゃ……校庭に移動をして、魔法の練習の続きをしますね」
「あ、はい……威力は抑えて下さいね……」
「えっと……威力の調整が出来ないので……その練習もしないとですね……」
「それなら……屋内の練習場でお願いします。おい、鍵を持って来い」
「はい」
偉そうな先生が若手の先生に指示を出して、鍵を取りに言ってくれた。
「えっと……その鍵は職員室に行けば貸してもらえる?」
「はい。勿論です」
「放課後に毎日、使う予定なのでお願いします!」
「は、はい」
お陰で放課後の、自主練に遅れちゃったよ……こんなのが続くんだったら、両親に本当にそのまま伝えちゃうよ!放課後に呼びだれて、貴重な自主練の邪魔をされてお世辞とか言われてるってパパに文句を言っちゃうよ。
そんな事を考えながら、待ち合わせの場所に向かっていると……。はぁ、お嬢様の怒って文句を言っている声が聞こえてきた。あのお嬢様は、また権力を使ってイジメてるの……?
誰に怒ってるんだろ?1階にある倉庫の中から聞こえてきたので少し扉を空けて覗いてみると、ルリちゃんと、最近、一緒に放課後の魔法の練習に……じゃないかぁ……練習じゃなくて、リコちゃんに付いてきていた子と2人が、お嬢様のお付きの5人に囲まれていた。
話の内容は……良く分からないけれど、ルリちゃんが口答えをして気に入らなかったらしく、ルリちゃんとシャルちゃんの顔を引っ叩くのが見えた。はぁっ!?……何してるの?私の大切な子達を……
怒りが込み上げてきて、倉庫内に入った。
「……何してるの?ねぇ……?」
「……そ、それは……貴族社会の常識を教えているのですわ!」
シャルちゃんが逃げようとすると、お嬢様のお付きの友達が捕まえて引っ叩こうと手を振り上げた瞬間に、無意識に手を翳し……魔法を放った。
ドッカーーーン!!
倉庫の壁が吹き飛んだ。
「おいでー」
2人に向けて両手をを広げると、シャルちゃんも目を潤ませて抱き着いてきた。しばらく2人を抱きしめて安心させると、お嬢様とお付きは恐怖か驚いたのか腰を抜かしてその場で座り込んでいた。
「次……こんな事をしたら当てるわよ?」
「え?魔法が使えなくなったんじゃ……」
そんな事は知らない……何この力……自分でも驚いてるし……使えないんじゃなかったの?魔力があったみたいね!あはは……ビックリだよ。
また魔法が出せるのかな?いきなり高出力の魔法を放って……魔力切れとか?感覚を忘れないために手を天井に向けて同じ様に魔力の球のイメージをすると手のひらの上に魔力の球が現れた。
「そんな……目に見えるほどの魔力の塊!?それに、なんですの……その体の回りから……魔力が溢れ出しているのが見えますけれど……可視化できるほどの魔力ですの……?」
お嬢様が座り込んだまま距離を取り離れていく。
「ちょっと待ちなさいよ……約束をしてくれないかしら?お嬢様?」
「は、はい……約束致しますわ……ですから……魔力を抑えて頂けませんか……ミサ……様……」
「ん……ミサちゃんで良いよ。で、名前はなんて言うのよ?まだ聞いていないんですけど……?」
「り、リサーナですわ……リサとお呼び下さい」
まー仲良くはなれないと思うけど……これで絡んで来なくなるよね?あっ!ヤバい……学校の壁を壊しちゃったよ!大問題になるんじゃ……あぁ……どうしよ……
「ねぇ……ルリちゃん……壁を壊しちゃったよ」
「え?あ、はい……そ、そうですね……」
「……私に任せて下さい」
リサが立ち上がり、自信満々で話しかけてきた。すごい……切り替えだね……この人。騒ぎを聞きつけた教師がなだれ込んできた。
「何があったんだ!?」
怒っていると言うより驚いた表情をして聞いてきた。
「ミサ様の魔法の練習を隠れてしていて……体調が元に戻られたみたいですわ」
「そ、そうか……魔力結界を張っている壁を破壊できる程の魔力か……」
驚きと恐れた表情をして教師たちが私を見てくるので、気不味くて目を逸らした。そんなの……知らないし……
ん……その言い訳……自分がイジメをしていたのを誤魔化してるだけじゃん!何が私に任せて下さいだよ。ただの保身じゃんよーリサのバカ!
「魔力が元に戻って良かったが……練習をするなら……次からは外の校庭でして下さいね……」
あら?教師たちが少し敬語になってるのは気のせい?
「はーい。お騒がせしました。……それで弁償ですかね?」
「えっと……?弁償ですか?いえ……魔法で修復が出来ますので問題ありませんよ?」
え?そうなんだ……?知らないし。ルリちゃんも教えてよねーもぉ!
それからは皆の態度が一転して、声を掛けられてお世辞やら、ご機嫌取りをしてきた。これじゃ会社の重役さんじゃない?気分は良いけど……どうせ陰で悪口を言ってるの知ってるよーだっ。私も、上司やお偉いさんの悪口を陰で言ってたしー
「それじゃ……校庭に移動をして、魔法の練習の続きをしますね」
「あ、はい……威力は抑えて下さいね……」
「えっと……威力の調整が出来ないので……その練習もしないとですね……」
「それなら……屋内の練習場でお願いします。おい、鍵を持って来い」
「はい」
偉そうな先生が若手の先生に指示を出して、鍵を取りに言ってくれた。
「えっと……その鍵は職員室に行けば貸してもらえる?」
「はい。勿論です」
「放課後に毎日、使う予定なのでお願いします!」
「は、はい」
10
お気に入りに追加
30
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!
ペトラ
恋愛
ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。
戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。
前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。
悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。
他サイトに連載中の話の改訂版になります。
逃げて、追われて、捕まって
あみにあ
恋愛
平民に生まれた私には、なぜか生まれる前の記憶があった。
この世界で王妃として生きてきた記憶。
過去の私は貴族社会の頂点に立ち、さながら悪役令嬢のような存在だった。
人を蹴落とし、気に食わない女を断罪し、今思えばひどい令嬢だったと思うわ。
だから今度は平民としての幸せをつかみたい、そう願っていたはずなのに、一体全体どうしてこんな事になってしまたのかしら……。
2020年1月5日より 番外編:続編随時アップ
2020年1月28日より 続編となります第二章スタートです。
**********お知らせ***********
2020年 1月末 レジーナブックス 様より書籍化します。
それに伴い短編で掲載している以外の話をレンタルと致します。
ご理解ご了承の程、宜しくお願い致します。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる