転生をしたら天国の様な環境だったので、みんなと仲良く暮らしたい。

みみっく

文字の大きさ
上 下
5 / 30

第5話 お友達になったルリちゃん。

しおりを挟む
 私の世話をしてくれようとしてきた優しそうな女の子に名前を聞いてみた。
 
「名前……忘れちゃったんだけど……教えてくれるかな……?ごめんね」
「は、はい。私は……ルリーネと言います」

 赤茶色の髪の毛で肩より長い髪の毛で、優しそうな子だけど……オドオドして可哀想だなぁ。仲良くしたいんだけど……



「ルリーネちゃんか……ルリちゃんって呼んでも良い?」

 また驚いた表情をして振り返ってきた。そんなに驚く事ある!?どんなキャラなの……私。

「えっと……はい。嬉しいですっ!お願いします」
「うん。ルリちゃんね!仲良くしてねー」
「はいッ!お願いします」

 え?周りが驚いてるんですけど……なに?私が仲良くしちゃ変なの?なんなの?

「ねぇ……ルリちゃん……みんなが驚いてるんだけど?」

 小声でルリちゃんに聞いてみた。さっそく情報収集しなきゃ……
 
「それはそうですよ!ミサ様は……優等生ですし、みんなの憧れの的ですから。それに……いつもお一人でしたから……声を掛かられてとても嬉しいです!」 

 あぁ……やっぱり、そんなキャラなんだ?せっかく可愛い美少女の姿になれて一人って嫌過ぎるって。それに、この学校って女子学校みたいだし……私にとってはハーレムじゃない?最高の気分だよー♪みんな可愛いし……

 私が、辺りを見回すと……みんなが目を逸らした。あはは……勘弁してよ。

「えっと……かなり嫌われてるっぽいけど……?」
「え?嫌っている人なんか居るわけ無いです!私は……憧れていますし」
「そ、そっか……ありがとね」

 満面の笑みで見つめられた。あーこの子には好感があるみたいだけど……他の子は……憧れと言うより恐れてるって感じですよ?ルリちゃん。

「あのさ……今日は、一緒に過ごしてくれる?一人で不安なんだよね……」
「はい。喜んでご一緒させてもらいます」

 わぁ……優しいね。これで味方が一人増えたっ♪

「ルリちゃんの席は、どこ?」
「お隣ですよ」
「やったー。色々と教えてね」
「……はい?私に……教えられる事があるでしょうか……」

 俯いてしまった。あれ?この子も魔法が苦手なのかな?

「これからの授業って何するの?」
「座学を受けたあとは、実技の授業ですよ」

 あ……座学もあるんだ……

 ……………………

 まぁ当然だけどれど……座学は何とかだったけれど、実技はボロボロの結果で、周りがざわついていたけどれど……そんな事は、想定済みで……知ってたよ。うん。別に良いもんっ!

 昼休みに、リコちゃんが会いに来てくれた。教室の入口で可愛く小さく手を振っていのを見つけて、嬉しくなってルリちゃんの手を引いて向かった。
 それを見たリコちゃんが、あからさまに頬を膨らませてご機嫌が斜めになってしまった。

「……だれ?どういう関係ですか?」

 更に敵視をしている感じで、ジッとルリちゃんを睨みつけて敵意を剥き出しだった。

「リコちゃん、なにその態度は……ダメだよ。可愛い顔が台無しだよ。もお」
「……ごめんなさい。でも、だれなの?」
「だれって……この子は、ルリちゃん。クラスでお世話になってるんだー」
「そ、そうですか……姉を助けて頂き……ありがとうございます」

 あからさまな敵意は、無くなったけれど。いつもの可愛い感じでは無くて、感情を抑えた外向けの顔って感じがする。まったく子供らしくないなぁ……

 ルリちゃんは、敵意を剥き出しにされて圧倒をされて萎縮してしまい……私の後ろに隠れてしまって、それもリコちゃんは気に入らない様で、頬が再び膨らませていた。

「この可愛い子は、妹のリコちゃんね!」
「……はい。知っています……。姉妹揃って優等生なので……」
「あはは……私が、優等生だってーリコちゃん!」
「……お姉ちゃんは、優等生ですよ!こっちに来て下さいっ」

 あっ!と慌てた表情になった、リコちゃんに手を引かれて人が居ない廊下まで連れてこられた。

「あのですね……お姉ちゃんは……調子が悪いだけなので、お世話を頼みましたよ!調子が悪いだけなんです!」

 ムキになって私が、調子が悪いだけだと強調をしてルリちゃんに、私のお世話を頼んでくれた。

「は、はい。分かってます……実力を知っていますし……みんなも分かってると思いますよ」
「わ、分かってるなら良いのですけれど……」

 なんだか……私以上にリコちゃんが心配してくれてるなぁ……。リコちゃんの後ろに回り、後ろから抱きしめた。

「お、お姉ちゃん……学校ではダメですよ!え、あ、いや……その人前ですよ……じゃなくて……お姉ちゃん!」

 普段、人前では落ち着いている感じのリコちゃんが、あわあわして慌てて……多分、私の代わりにルリちゃんに言い訳をしてくれてようとしているんだと思う。そう言えば……人前で抱きしめたらダメだって言ってたっけ……忘れてたよ。だって最近はリコちゃんと、ずっと一緒に居てイチャイチャしてるからなぁ……

「姉妹、仲良くていいと思いますよ……羨ましいです……」
「え?ルリちゃんも混ざりたいのー?」
「「え?」」

 リコちゃんとルリちゃんが声を揃えて驚いていた。

「良いよ。こっちに、おいでー」
「……は、はい……」
「ダメです!もお。こっちに、来ないでっ」

 目をうるうるとさせて、怒った口調で言うので……慌ててフォローをした。
 
「リコちゃん!ルリちゃんは良い子だよ」
「そういう問題じゃないです」
「ふぅ~ん……じゃあ……寮に帰っても、ぎゅぅ♡ってしないからねー?」
「それとも別です……。うぅ……わたしだけに……してほしいのですっ!」
「みんなで、仲良くしようよー」
「むぅ……お姉ちゃん以外は、信用できませんっ」

 喜んで近付いて来ていたルリちゃんが、途中で立ち止まってしまい残念そうに俯いた。

 私も、今日知り合ったばかりだけど……ルリちゃんは素直で、気が利いて良い子で……可愛いんだよね。

「授業中に困ってる私を、助けてくれるし……仲良くしてくれるんだよ?ルリちゃんが居なかったら、こうやって笑顔で居られなかったと思うけど……多分、落ち込んでると思うよ……座学は……まぁ大丈夫だったけど、実技がボロボロだったしぃ……」

 リコちゃんが、むぅ……と頬を膨らませ仕方なさそうに頷いた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する

美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」 御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。 ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。 ✳︎不定期更新です。 21/12/17 1巻発売! 22/05/25 2巻発売! コミカライズ決定! 20/11/19 HOTランキング1位 ありがとうございます!

逃げて、追われて、捕まって

あみにあ
恋愛
平民に生まれた私には、なぜか生まれる前の記憶があった。 この世界で王妃として生きてきた記憶。 過去の私は貴族社会の頂点に立ち、さながら悪役令嬢のような存在だった。 人を蹴落とし、気に食わない女を断罪し、今思えばひどい令嬢だったと思うわ。 だから今度は平民としての幸せをつかみたい、そう願っていたはずなのに、一体全体どうしてこんな事になってしまたのかしら……。 2020年1月5日より 番外編:続編随時アップ 2020年1月28日より 続編となります第二章スタートです。 **********お知らせ*********** 2020年 1月末 レジーナブックス 様より書籍化します。 それに伴い短編で掲載している以外の話をレンタルと致します。 ご理解ご了承の程、宜しくお願い致します。

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

乙男女じぇねれーしょん

ムラハチ
青春
 見知らぬ街でセーラー服を着るはめになったほぼニートのおじさんが、『乙男女《おつとめ》じぇねれーしょん』というアイドルグループに加入し、神戸を舞台に事件に巻き込まれながらトップアイドルを目指す青春群像劇! 怪しいおじさん達の周りで巻き起こる少女誘拐事件、そして消えた3億円の行方は……。 小説家になろうは現在休止中。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

処理中です...