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49話 疲労
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「え? それ、本気で言ってるっ!??」
ミーシャが驚いた表情で聞き返してきた。どことなく嬉しそうな表情をしていた。
まぁ……失敗しても最悪……料理のストックはあるしなぁ……
「勿論。ミーシャも料理が上手くなったんじゃないのかな? ずっと、真面目に手伝ってたんだしさ」
「う、うん。作ってみる……でも、味の保証はムリだよっ??」
「あ、それなら味付けする時に、一緒に味付けをしようか?」
「うん。お願いっ。アリアちゃん」
アリアがホッとした表情に変わり、嬉しそうにキッチンに走って行き調理を始めた。
俺は体力的に披露はしていないけど、精神的に疲れたかなぁ……。普段は3人だけで好き勝手に行動をしても、相手がどう動くか予想ができるし。今回は5人も増えて気を使ったし、村に帰れば注目されてるし……シャルの事も気になるし、SSランクって……英雄ランクの上の伝説ランクだろ? 俺……死んでないし、引退もして居ないんですけど!?
ソファーに座る俺の隣に無意識に横になると、いつもはミーシャが座る位置にアリアが座っていて、ちょうど膝枕をする感じになった。
「わっ。わわわぁっ……ユウくん!?」
「あ、ごめん……つい」
つい……ミーシャだと思って。と言おうとしてしまった。ミーシャにも膝枕をしてもらっていないし。はぁ……色々と動揺をしてるな。
慌ててソファーに座り直そうと、体を起こそうとすると胸を押さえられた。
「ユウくん……良いよ? ……その、婚約もしているし……仲良しは良いことだよ。寝心地……良くないかなぁ?」
「良いよ。寝心地良いよ……」
お互いに頬を赤くさせ、目を逸らした。アリアの膝は、温かく柔らかくて良い匂いがして最高だ。だが……緊張をしてドキドキして落ち着かない。
「アリアも、いきなりSランクになちゃったな……歳もまだ基準に達してないのにな」
「う、うん。だねぇ。どうしよう……両親がビックリしちゃうと思うよっ」
アリアが嬉しそうに話し、手が俺の頭を優しく触り、優しく撫でられた。
ん? アリア? ニコニコと話をしているし……無意識っぽいな……頭を撫でられるのは……初めてじゃないか? しかも初めてがアリアかぁ……頭を撫でられるだけで、こんなに幸せなもんなんだな。
「そうだろうね。うちの両親もビックリだと思うぞ~。でも、うちの両親は農家だしなぁ。多分話しても、分からないんじゃないかな……」
「でも、村の人から噂位は聞いて知ってるんじゃないかなぁ。うちの両親は商人で、お客さんと話をしいてるから、冒険者のランクは知ってるかもなぁ~」
話をしているとお互いに目が合い、再び顔を赤くさせて自分がユウヤの頭を撫でていることに気付いた。撫でていた手を、頭から離すとアワアワして慌てていた。
「ごめんねっ。えっと、その……無意識で……撫でちゃって……」
「えっと……なんだか、頭っを撫でられてホッとすると言うか……その、幸せな気分になれた……かな」
「そ、そうなの? ……良いの? わたし、無意識だったから……でも、わたしもホッとした気分だったかも」
「むぅっ……ねぇっ! さっきから呼んでるんだけどっ」
キッチンの方でミーシャが、ムッとした顔で大声で騒いでいた。どうやら味付けの段階まで調理が済んだみたいだ。アリアが口を尖らせて少し残念そうに返事をした。
「はぁ~い。今、行くねっ」
アリアが立ち上がるのに邪魔なので、体を起こすとアリアが、そっと抱きしめてきた。
「……また後でね」
そう呟くと立ち上がり、キッチンへ行ってしまった。アリアが味付けを見てくれていたので、味は美味しく問題なく美味しい料理が出来上がった。
夕食後に、元気そうだったミーシャも疲れたのか、あくびをして眠そうにしていた。
「じゃあ、家事を何もしていない俺が、片付けをするから休んでて」
「え? 悪いよ……」
「大丈夫だよ。魔法で済ませちゃうから~」
洗い物が溜まった流しに手を翳し、汚れと食器を分離させた。きれいになった食器を、食器棚へ転移をさせて完了!
「終わったよ」
「え? そうだよね。魔法だからね」
「ユウちゃんが、片付けすると早いっ」
俺が近寄ると、ソファーに並んで座っていたミーシャが立ち上がり、席を開けてくれた。
「ユウちゃん、座って良いよっ」
「え? あ、うん。ありがと」
アリアの隣に座ると、二人に挟まれる感じになった。するとアリアが少しズレて隙間を作った。
「はい。さっきの続きね。どーぞっ♪」
いや。ミーシャもいるし恥ずかしいんですけど? それに膝枕はスペース的にキツイんじゃ??
アリアが俺の肩を掴み抱き寄せてきた。そのままもたれ掛かるような感じになると、ミーシャは俺にもたれ掛かり、おかしな状況になった。
「これじゃアリアがキツイだろ?」
「……少し」
前々から思ってたんだけど……このソファーをもっと大きくするか……俺がよく使うソファーだし……ソファーベットにするか!
背もたれを倒せるようにして、足元も伸ばせるようにして、寝られるスペースを大きくした。
ミーシャが驚いた表情で聞き返してきた。どことなく嬉しそうな表情をしていた。
まぁ……失敗しても最悪……料理のストックはあるしなぁ……
「勿論。ミーシャも料理が上手くなったんじゃないのかな? ずっと、真面目に手伝ってたんだしさ」
「う、うん。作ってみる……でも、味の保証はムリだよっ??」
「あ、それなら味付けする時に、一緒に味付けをしようか?」
「うん。お願いっ。アリアちゃん」
アリアがホッとした表情に変わり、嬉しそうにキッチンに走って行き調理を始めた。
俺は体力的に披露はしていないけど、精神的に疲れたかなぁ……。普段は3人だけで好き勝手に行動をしても、相手がどう動くか予想ができるし。今回は5人も増えて気を使ったし、村に帰れば注目されてるし……シャルの事も気になるし、SSランクって……英雄ランクの上の伝説ランクだろ? 俺……死んでないし、引退もして居ないんですけど!?
ソファーに座る俺の隣に無意識に横になると、いつもはミーシャが座る位置にアリアが座っていて、ちょうど膝枕をする感じになった。
「わっ。わわわぁっ……ユウくん!?」
「あ、ごめん……つい」
つい……ミーシャだと思って。と言おうとしてしまった。ミーシャにも膝枕をしてもらっていないし。はぁ……色々と動揺をしてるな。
慌ててソファーに座り直そうと、体を起こそうとすると胸を押さえられた。
「ユウくん……良いよ? ……その、婚約もしているし……仲良しは良いことだよ。寝心地……良くないかなぁ?」
「良いよ。寝心地良いよ……」
お互いに頬を赤くさせ、目を逸らした。アリアの膝は、温かく柔らかくて良い匂いがして最高だ。だが……緊張をしてドキドキして落ち着かない。
「アリアも、いきなりSランクになちゃったな……歳もまだ基準に達してないのにな」
「う、うん。だねぇ。どうしよう……両親がビックリしちゃうと思うよっ」
アリアが嬉しそうに話し、手が俺の頭を優しく触り、優しく撫でられた。
ん? アリア? ニコニコと話をしているし……無意識っぽいな……頭を撫でられるのは……初めてじゃないか? しかも初めてがアリアかぁ……頭を撫でられるだけで、こんなに幸せなもんなんだな。
「そうだろうね。うちの両親もビックリだと思うぞ~。でも、うちの両親は農家だしなぁ。多分話しても、分からないんじゃないかな……」
「でも、村の人から噂位は聞いて知ってるんじゃないかなぁ。うちの両親は商人で、お客さんと話をしいてるから、冒険者のランクは知ってるかもなぁ~」
話をしているとお互いに目が合い、再び顔を赤くさせて自分がユウヤの頭を撫でていることに気付いた。撫でていた手を、頭から離すとアワアワして慌てていた。
「ごめんねっ。えっと、その……無意識で……撫でちゃって……」
「えっと……なんだか、頭っを撫でられてホッとすると言うか……その、幸せな気分になれた……かな」
「そ、そうなの? ……良いの? わたし、無意識だったから……でも、わたしもホッとした気分だったかも」
「むぅっ……ねぇっ! さっきから呼んでるんだけどっ」
キッチンの方でミーシャが、ムッとした顔で大声で騒いでいた。どうやら味付けの段階まで調理が済んだみたいだ。アリアが口を尖らせて少し残念そうに返事をした。
「はぁ~い。今、行くねっ」
アリアが立ち上がるのに邪魔なので、体を起こすとアリアが、そっと抱きしめてきた。
「……また後でね」
そう呟くと立ち上がり、キッチンへ行ってしまった。アリアが味付けを見てくれていたので、味は美味しく問題なく美味しい料理が出来上がった。
夕食後に、元気そうだったミーシャも疲れたのか、あくびをして眠そうにしていた。
「じゃあ、家事を何もしていない俺が、片付けをするから休んでて」
「え? 悪いよ……」
「大丈夫だよ。魔法で済ませちゃうから~」
洗い物が溜まった流しに手を翳し、汚れと食器を分離させた。きれいになった食器を、食器棚へ転移をさせて完了!
「終わったよ」
「え? そうだよね。魔法だからね」
「ユウちゃんが、片付けすると早いっ」
俺が近寄ると、ソファーに並んで座っていたミーシャが立ち上がり、席を開けてくれた。
「ユウちゃん、座って良いよっ」
「え? あ、うん。ありがと」
アリアの隣に座ると、二人に挟まれる感じになった。するとアリアが少しズレて隙間を作った。
「はい。さっきの続きね。どーぞっ♪」
いや。ミーシャもいるし恥ずかしいんですけど? それに膝枕はスペース的にキツイんじゃ??
アリアが俺の肩を掴み抱き寄せてきた。そのままもたれ掛かるような感じになると、ミーシャは俺にもたれ掛かり、おかしな状況になった。
「これじゃアリアがキツイだろ?」
「……少し」
前々から思ってたんだけど……このソファーをもっと大きくするか……俺がよく使うソファーだし……ソファーベットにするか!
背もたれを倒せるようにして、足元も伸ばせるようにして、寝られるスペースを大きくした。
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