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44話 魔獣の溢れるダンジョンに入る
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「そろそろダンジョンに入りますよ? やっぱり止めておきますか?」
「行きます。付いていきますよ! 案内が必要なんですよね!?」
いや。別に……必要ではないかなっ。面白そうなトラップの場所とか教えて欲しい……。道案内はスキルと探索魔法で分かるし。
「あの……今のは転移かなっ!? ねぇ! スゴイんだけど!!」
ピンク色の髪の毛のでツインテールで可愛いお姉さんの……だれだっけ? 確か……シルキーでシルって言われてたよな。
「そうだよ。俺は、転移を使えるんだよね」
「そうなんだ~初めてみた! 村で使える子が居るって聞いてたけど、キミだったんだ! あ、キミじゃないかぁ……えっと若様! 自分だけでもムリなのに、あんなに大勢の人を離れている村まででしょ? ……どんな魔力量と魔力が……」
シルにも若様呼びをされるんだ? 否定をしている時間は無いからスルーするけど……止めて欲しい。もう1件のダンジョンも攻略しないと行けないんだからっ。
話に付き合っていたら夕方になっちゃうよ。ダンジョン内は関係無いけど、気分的に嫌かな。
シルの質問に答えずにダンジョン内に入った。
「若様、明かりはコイツが……」
「え? あ、ありがと」
シルと、フィーと呼ばれている魔術師が前後の明かりを、ライトの魔法で照らし出してくれた。うぅ~ん好意でやってくれてるので文句を言いにくい。明かりが邪魔です……明かりのせいで奥が見えないじゃん! そう思っているのはアリアとミーシャも同じで顔をしかめていた。
「むぅ……奥が見えないっ! わたし先に行く」
「ミーシャ。パーティなんだろ? 一緒にいなきゃ」
ミーシャがハッとした表情をして、笑顔で戻ってきた。
「うん。一緒にいるぅー♪」
「勝手に先に行くなよ」
「うんっ」
徐々に魔獣が増えだしてきたが、問題なくアリアとミーシャが軽く討伐をしてくれて、ルークのパーティが俺を囲むように守ってくれているつもりらしい。
分かれ道に辿り着くと、行き止まりの方に数人の冒険者の気配を感じた。
「ちょっと、こっちに行ってみます」
「そっちは、行き止まりですよ」
「冒険者の気配がするので、助けようかと」
「そうですか。この辺はA、Bランクの冒険者が出入りしてて、地図も出回ってるんで迷子って事はないと思いますから、パニックって行き止まりに逃げ込んだんですかね……。行く先には、魔獣は現れませんが……追ってこられたら逃げ道が無いんですがねぇ」
地図が出回ってるのか……売れそうだよな。それ良いかもなぁ……俺も売ろうかな……
皆でゾロゾロと正規ルートから外れ、ルークは正規ルートしか知らず緊張をした表情となっていた。
「若様、帰りは戻れるんですか? この道の地図は持っていないですが……大丈夫ですかね?」
「大丈夫。問題ないよ」
「こんなダンジョンで、迷子になったら洒落にならないです……」
「まぁ、迷子になったとしても転移があるからね」
ルークのパーティが「あぁ!」という表情になり安心をしたようだ。
さらに先に進むと大きな岩の影に息を潜め隠れている冒険者達を発見した。明かりが見え動けるものが助けを求め駆け寄ってきた。
「すみません! 負傷者が多数を抱えていて……動きが取れずにいます……どうかお助けを!」
ん? この声は……もしかしてシャルじゃないのか? こんな言葉遣いを出来るのか? へぇ~
「もしかしてシャルか?」
「わっ。え?……ゆ、ユウくん!? こんな所に来て……大丈夫なの? あぁ……上級ランクの冒険者にパーティに入れてもらったんだ」
「ちょっとそこの子、逆よ。逆! 私達が若様の、ユウヤ様のパーティに入れて頂いてるのよ! そこ勘違いされちゃ困るわ」
「はぁ? それって……不味いんじゃ? だってユウくんはCランクで、それに入れてもらってるって事は……同じCランクか、それ以下って事よね……終わったわ」
シャルの表情から生気が消え顔色が青くなった。
ちょっと待っててよ。良く考えてみろよ俺のスキルを忘れてるんじゃないの? Cランクでガッカリするのはわかるけどさ。なんど転移で助けてると思ってるんだよ。
「おい。若様をバカにする発言許せんな……小娘だからといって許せんぞ? おい。訂正をしてもらおうか? ユウヤ様はSランクで俺達を傘下に収めるお方だぞ!」
「ちょっと待て……お前達、いや……貴方がたはAランクで有名なルーク殿のパーティか!?」
やっぱり有名なパーティだったのか、この人達。まぁ正義感が強くて、実力も伴っているらしいからな。人気もあるだろうなぁ……ここのダンジョンでは弱いけど。
それを聞いたシャルの顔色が良くなり、元気が出たようだ。
「は? いつのまにSランクに? おかしくない? なんでCランクの貴方がSランクに? どんな不正をしたのよ? あぁ~受付の女の人に? いやだぁ~」
「ちょっと……シャルちゃん! それは言いすぎだよっ」
珍しくムスッとしたアリアが、怒った口調で入ってきて俺の腕に腕を組んだ。
「それ以外に……お金? それもダメじゃない、不正よ! 真面目にランクを上げている人に対して失礼よ」
「行きます。付いていきますよ! 案内が必要なんですよね!?」
いや。別に……必要ではないかなっ。面白そうなトラップの場所とか教えて欲しい……。道案内はスキルと探索魔法で分かるし。
「あの……今のは転移かなっ!? ねぇ! スゴイんだけど!!」
ピンク色の髪の毛のでツインテールで可愛いお姉さんの……だれだっけ? 確か……シルキーでシルって言われてたよな。
「そうだよ。俺は、転移を使えるんだよね」
「そうなんだ~初めてみた! 村で使える子が居るって聞いてたけど、キミだったんだ! あ、キミじゃないかぁ……えっと若様! 自分だけでもムリなのに、あんなに大勢の人を離れている村まででしょ? ……どんな魔力量と魔力が……」
シルにも若様呼びをされるんだ? 否定をしている時間は無いからスルーするけど……止めて欲しい。もう1件のダンジョンも攻略しないと行けないんだからっ。
話に付き合っていたら夕方になっちゃうよ。ダンジョン内は関係無いけど、気分的に嫌かな。
シルの質問に答えずにダンジョン内に入った。
「若様、明かりはコイツが……」
「え? あ、ありがと」
シルと、フィーと呼ばれている魔術師が前後の明かりを、ライトの魔法で照らし出してくれた。うぅ~ん好意でやってくれてるので文句を言いにくい。明かりが邪魔です……明かりのせいで奥が見えないじゃん! そう思っているのはアリアとミーシャも同じで顔をしかめていた。
「むぅ……奥が見えないっ! わたし先に行く」
「ミーシャ。パーティなんだろ? 一緒にいなきゃ」
ミーシャがハッとした表情をして、笑顔で戻ってきた。
「うん。一緒にいるぅー♪」
「勝手に先に行くなよ」
「うんっ」
徐々に魔獣が増えだしてきたが、問題なくアリアとミーシャが軽く討伐をしてくれて、ルークのパーティが俺を囲むように守ってくれているつもりらしい。
分かれ道に辿り着くと、行き止まりの方に数人の冒険者の気配を感じた。
「ちょっと、こっちに行ってみます」
「そっちは、行き止まりですよ」
「冒険者の気配がするので、助けようかと」
「そうですか。この辺はA、Bランクの冒険者が出入りしてて、地図も出回ってるんで迷子って事はないと思いますから、パニックって行き止まりに逃げ込んだんですかね……。行く先には、魔獣は現れませんが……追ってこられたら逃げ道が無いんですがねぇ」
地図が出回ってるのか……売れそうだよな。それ良いかもなぁ……俺も売ろうかな……
皆でゾロゾロと正規ルートから外れ、ルークは正規ルートしか知らず緊張をした表情となっていた。
「若様、帰りは戻れるんですか? この道の地図は持っていないですが……大丈夫ですかね?」
「大丈夫。問題ないよ」
「こんなダンジョンで、迷子になったら洒落にならないです……」
「まぁ、迷子になったとしても転移があるからね」
ルークのパーティが「あぁ!」という表情になり安心をしたようだ。
さらに先に進むと大きな岩の影に息を潜め隠れている冒険者達を発見した。明かりが見え動けるものが助けを求め駆け寄ってきた。
「すみません! 負傷者が多数を抱えていて……動きが取れずにいます……どうかお助けを!」
ん? この声は……もしかしてシャルじゃないのか? こんな言葉遣いを出来るのか? へぇ~
「もしかしてシャルか?」
「わっ。え?……ゆ、ユウくん!? こんな所に来て……大丈夫なの? あぁ……上級ランクの冒険者にパーティに入れてもらったんだ」
「ちょっとそこの子、逆よ。逆! 私達が若様の、ユウヤ様のパーティに入れて頂いてるのよ! そこ勘違いされちゃ困るわ」
「はぁ? それって……不味いんじゃ? だってユウくんはCランクで、それに入れてもらってるって事は……同じCランクか、それ以下って事よね……終わったわ」
シャルの表情から生気が消え顔色が青くなった。
ちょっと待っててよ。良く考えてみろよ俺のスキルを忘れてるんじゃないの? Cランクでガッカリするのはわかるけどさ。なんど転移で助けてると思ってるんだよ。
「おい。若様をバカにする発言許せんな……小娘だからといって許せんぞ? おい。訂正をしてもらおうか? ユウヤ様はSランクで俺達を傘下に収めるお方だぞ!」
「ちょっと待て……お前達、いや……貴方がたはAランクで有名なルーク殿のパーティか!?」
やっぱり有名なパーティだったのか、この人達。まぁ正義感が強くて、実力も伴っているらしいからな。人気もあるだろうなぁ……ここのダンジョンでは弱いけど。
それを聞いたシャルの顔色が良くなり、元気が出たようだ。
「は? いつのまにSランクに? おかしくない? なんでCランクの貴方がSランクに? どんな不正をしたのよ? あぁ~受付の女の人に? いやだぁ~」
「ちょっと……シャルちゃん! それは言いすぎだよっ」
珍しくムスッとしたアリアが、怒った口調で入ってきて俺の腕に腕を組んだ。
「それ以外に……お金? それもダメじゃない、不正よ! 真面目にランクを上げている人に対して失礼よ」
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