転生をしたら異世界だったので、のんびりスローライフで過ごしたい。

みみっく

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24話 ミーシャのピンチ!?

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「アリアも目に魔力を集中させれば、暗闇でも見れるようになるんじゃないかな?」
 
「分かったぁーやってみるー!」

 
 アリアが、バリアの中に慌てた表情をし早足で戻っていくのが見えた。

 
「3人で暗闇で戦えるように、なれば楽しそうー♪」
 
「だなー」

 
 3人で暗闇で戦えるなら、ダンジョンに入れるんじゃないか? 強さも問題無さそうだし……。後は、経験と知識か。経験と知識は、経験を積むしか無いか。
 
 知識の為に今更、他の冒険者と仲良くなり交流を深めて知り合いを増やして、人に聞いて情報収集をしても大した事は教えてもらえないだろうし。
 
 たとえ教えてくれても基本的な事くらいだろ? 相手も生活や命を掛けて冒険者をし、まさに命を掛けて得た経験と知識だし。それに同じ冒険者で同業者でライバルでもあるんだし、自分が有利でいたいハズだ。優しい人も居るだろうけど、そう簡単に出会えるわけがない。

 
「ミーシャ、休憩しよ」
 
「はぁーい♪」

 
 素直に返事をすると魔物から攻撃を受けた。不意に攻撃をまともに受け、ふっ飛ばされ木に当たりグッタリとした。すると魔物が追撃を仕掛けようとしている所をバリアを使い魔物の首を斬り落とした。

 
「ミーシャ! 大丈夫か!?」
 
「あ、油断しちゃったぁー。ぜんぜん大丈夫っ!痛くも無かったし……あれ? 殴られたのに?」


 まさに攻撃をまともに受け、ふっ飛ばされ木に激突し大木が大きく揺れるほどの攻撃を受けていたのにノーダメージで傷や痛みさえも無かった。
 攻撃を受けたミーシャが首を傾げて不思議そうにしていた。

  
「あ~、そのネックレスと靴に物理防御上昇とか色々と付与しておいたからな……。それにしても焦ったって、気を付けろよー?」
 
「……心配してくれたんだぁー♡ それにユウちゃんのお陰で痛くもケガもなかったよ。ありがとー♪」

 
 嬉しそうに抱き着いてくるけど、マジで心配したっての……今でも心臓がドキドキしてヤバいって。

 
「はぁ。討伐は、しばらく休むかぁ……危ないし」
 
「えぇ……? ごめんなさいっ! 気を付けるから続けよ? ねっ? わたしは、大丈夫だしー。どこもケガしてないよっ! ほらぁ? ねっ? 見て?」

 体を大の字にして、クルリと回って見せてきたミーシャを抱きかかえた。

 
「わわぁっ♪ うふふ……♡ おひめさまー」

 
 抱きかかえたままバリアの中に入った。中にはいるとアリアが集中して目を閉じていたので、邪魔にならないように俺とミーシャに結界を張り遮音しておいた。

 
「あぁーあ……服に穴が空いちゃってるじゃん」
 
「あ……ううぅ……お気に入りだったのにぃ……むぅ……」

 
 ワンピースのお腹の部分が殴られて穴が空いて……可愛いおへそが見えて少しエロくなっていた。ミーシャが頬を膨らませて、涙目になりバリアの外にいた魔獣を睨んでいた。

 
「まー帰ったら直すから、泣くなよ?」
 
「ホントぉ~!? これなおせるー?」
 
「直せると思うぞ。討伐中は集中しないと危ないからなー」
 
「うん。気を付けるー」

 
 ミーシャがモゾモゾして服を脱ぎだして、破れたワンピースを渡してきて下着姿になった。

 
「み、ミーシャ……、何してんだよ!?」
 
「直してくれるって……なおらないー?」
 
「帰ってからって言っただろ?」
 
「今がいいー」

 
 パンツ1枚で居るのは気まずい……ので、買っておいた替えのワンピースを出して渡した。

 
「わっ。これも可愛いーありがとー♪」

 
 渡されたワンピースを分離させ、魔石と布と魔獣の革をませ合わせ再統合をさせ形状を復元させ穴を塞いだ。魔石を混ぜ込んであるので、服自体にも付与が出来る様になった。体力増加、物理攻撃防御、魔法防御上昇、ダメージ軽減、服の耐久性向上と防汚を付与しておいた。

 こっそりと出して確認をしてみると、元通りに戻っていたのを確認して収納しておいた。ミーシャに見せると、また目の前で着替えだされても困る。

 あれ? あのアリアが手間取ってる? 結界を解除をし話しをかけた。

 
「アリア……珍しく手間取ってる?」
 
「……うん。難しいよぉ~うぅ……」

 
 アリアの目に手を翳して魔力を流し込んだ。

 
「うわぁ……温かいっ」
 
「俺の魔力を感じる? そんな感じをイメージしてみて」
 
「う、うん……こうかなぁ……?」

 
 アリアの大きく可愛い目が、ゆっくりと開いた。

 
「わぁ~暗い所が見えるよぉ。すごーい♪」
 
「やっぱりアリアはすごいね」
 
「……それはユウくんでしょ……。ユウくんの助けが無かったら出来てないよ~」

 
 周りを見渡して嬉しそうにしていて、ミーシャで視点が固定されて首を可愛く傾げた。

 
「……あれ?ミーシャちゃん……服が替わってる?」
 
「あー、魔物の攻撃を受けてさ……服に穴が空いちゃって着替えたんだよ」
 
「えぇー!? 大丈夫なの?」

 
 アリアが心配そうな表情をしてミーシャに駆け寄り、体を触って確認していた。
 

「キャハハ……アリアちゃん、くすぐったーい♪」
 
「俺は、今でもドキドキしてるよ……しばらく休むかー」
 
「いやー続けるーっ! ケガしてないよー! 少し油断しちゃったのー」
 
「始めてだし……練習を続けた方が良いんじゃないかな? ここで休んじゃったら経験が無駄になっちゃうよ」
 
「うん。うん。無駄になっちゃうー」

 
 そうだよな。過保護すぎても本人の為にならないか……。それに近々にダンジョンに行ってみたいし。

 
「ミーシャ、この辺にダンジョンってあるのかな?」
 
「あるよー。あっちー」

 
 ミーシャがダンジョンのある方向に指を差して教えてくれた。昼間に、こっそりと行ってみようかな……

 
「ダンジョンに行くの?」

 
 アリアが心配そうな表情をして聞いてきた。今直ぐじゃなくても、そのうち3人でダンジョンには行ってみたいと思っていた。
 
「暗闇でも見えるようになったし、そのうち3人で行ってみようかなって思ってる」
 
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