8 / 61
8話 周りを囲まれた!
しおりを挟む
そりゃそうか……話してみるか?
「なぁ……どうしよ?話してみる?」
「え?ん~ちっちゃな子も居るし戦闘って感じじゃ無さそうだし……話してみても良いよ」
「敵意を感じたら直ぐに転移な」
「はぁ~い」
緊張しつつ自分達にバリアを張り、周りの結界を解除して叢からでて獣人に歩み寄った。
「そう言えばさ、今更なんだけど……獣人と話し通じるのかな……?」
「わかんないよ~どうしよ」
アリアでも知らないか……言葉が通じなかったらジェスチャーか?俺達が歩いて向かうと獣人達の中から代表者っぽい獣人の長老か村長を先頭に3人が近付いてきて長老が話してきた。
「これは驚いた。人間の方ですか……」
おっ!言葉が分かるぞ。それに敵対心も無さそうだな……良かった。
「どうしたのですか?大勢で集まっているみたいですが」
「ええ。それが我々の住む結界の張ってあった森に侵入者が入ったと連絡を受けまして確認に来たのですが……更に強い結界が張られていたので……対策を協議していたところです」
え? あ……そう言えば、この森に転移をしてくる時に違和感を感じたのは結界を抜けた感じだったのか。という事は転移で結界も突破が出来るって事か。
「すみません。結界が張ってあったのに気付かなくて入ってしまいましたが、森を荒らしたり危害を加えるつもりは無いです」
「ええ。その様な害意を感じませんでした」
どうやら結界に守られていて、平和に暮らしている獣人の縄張りに入り込んでしまったらしい。だけど結界は見えないし仕方ないよな。
「結界があれば平和に暮らせますね」
「いえ。この結界は、遥か昔のご先祖様が魔法が使える者を数十人集め結界をお張りになられ、この森に人間が気付かれない様にと侵入が出来ないようにと結界を張ってあるので魔獣や魔物には効果は無いので……」
そうか……だからキレイな森なのに人が居なくて、手付かずのままのキレイな森だったのか。あれ? でも、魔獣や魔物除けで使うのが一般的だけど……人間除けなんだ?まぁ……昔は大量に獣人を奴隷にしたりしてたのかもな。
「直ぐに立ち去るのでお許しを」
「いえいえ……森に現れる魔獣を討伐をして頂き助かり感謝をしております。我々だけでは魔獣の討伐が難しく……村にも被害が出ていたのです。あれだけの結界を張れるようなお方ですので是非、魔獣の討伐にご協力をして頂けないでしょうか……」
この獣人達は、結界の中で平和に暮らしすぎているのか……人間に対して無警戒過ぎじゃないか? 何の為に結界が張られたかを理解してないんじゃないのかな? まぁ俺とアリアには敵意は無いけどさ……それとも害意、敵意を感じるスキルでもあるのかな?
アリアと顔を見合わせて悩み小声で話した。
「わたしは良いけど……」
「俺も良いけど。じゃあ待遇を決めてもらうか」
「え?あ~依頼として受けるんだね」
「そうそう……ギルドを通さない直接契約ってヤツだな。手数料を引かれてないから報酬は大きいけど……トラブルが起きてもギルドは関係ないから自分達で解決をしないといけなくなるんだよな。アリアにも手伝ってもらうよ」
「そうなんだぁ。わぁ~じゃあ、わたしも参加できるね~ギルドの依頼の時も参加するつもりだけど……」
アリアが、いたずらっぽくニコリと笑った。ん?めずらしく積極的と言うか……気を使ってる感じじゃないな。
「参加は良いけど……いつものアリアじゃないね?魔物や魔獣の討伐に参加をしてくれるのは助かるけどさ」
「だって……せっかくユウくんと同じパーティになったのに別々に討伐とか薬草を採集って寂しいもんっ」
「うん。一緒に討伐に行っても問題ないでしょ……冒険者になる前に低級の魔物を沢山討伐して攻撃も受けなかったし、魔力切れにもならなかったしなぁ」
「うん。ありがと♪」
心配そうに見つめる長老たちの方に向き直り、依頼として受けると話した。
「俺達は冒険者で、魔物と魔獣の討伐依頼として引き受けようと思います」
「そうですか。では報酬という事ですね……」
長老の顔色が悪くなり、後ろに付いてきていた者もオロオロとして二人で顔を見合わせて困った表情になっていた。まぁ……元々は勝手に2人で魔物の討伐をして帰るつもりだったので、報酬は元々無かったわけだし。でも魔獣討伐を無報酬で頼むつもりだったんだ?
「まあ、そうですね。でも……その感じは、支払いが難しいみたいですね」
「すみません。小さな村でして擬態スキルを持っている者が人間に擬態して野菜や金物を近くの人間の村まで売りに行って人間のお金を得て調味料や雑貨、薬を買って余ったお金を貯めてあるだけでして」
「そうですか。まぁ……報酬は必要ないので、ちょこちょことここに遊びに来て薬草を採集したり、村へ遊びに行っても良いですか?勿論、村の事は他言しません」
「それは勿論、歓迎しますが……そんな事で良いのですか?それでしたら村にある空き家を差し上げますのでご自由にお使いください」
「なぁ……どうしよ?話してみる?」
「え?ん~ちっちゃな子も居るし戦闘って感じじゃ無さそうだし……話してみても良いよ」
「敵意を感じたら直ぐに転移な」
「はぁ~い」
緊張しつつ自分達にバリアを張り、周りの結界を解除して叢からでて獣人に歩み寄った。
「そう言えばさ、今更なんだけど……獣人と話し通じるのかな……?」
「わかんないよ~どうしよ」
アリアでも知らないか……言葉が通じなかったらジェスチャーか?俺達が歩いて向かうと獣人達の中から代表者っぽい獣人の長老か村長を先頭に3人が近付いてきて長老が話してきた。
「これは驚いた。人間の方ですか……」
おっ!言葉が分かるぞ。それに敵対心も無さそうだな……良かった。
「どうしたのですか?大勢で集まっているみたいですが」
「ええ。それが我々の住む結界の張ってあった森に侵入者が入ったと連絡を受けまして確認に来たのですが……更に強い結界が張られていたので……対策を協議していたところです」
え? あ……そう言えば、この森に転移をしてくる時に違和感を感じたのは結界を抜けた感じだったのか。という事は転移で結界も突破が出来るって事か。
「すみません。結界が張ってあったのに気付かなくて入ってしまいましたが、森を荒らしたり危害を加えるつもりは無いです」
「ええ。その様な害意を感じませんでした」
どうやら結界に守られていて、平和に暮らしている獣人の縄張りに入り込んでしまったらしい。だけど結界は見えないし仕方ないよな。
「結界があれば平和に暮らせますね」
「いえ。この結界は、遥か昔のご先祖様が魔法が使える者を数十人集め結界をお張りになられ、この森に人間が気付かれない様にと侵入が出来ないようにと結界を張ってあるので魔獣や魔物には効果は無いので……」
そうか……だからキレイな森なのに人が居なくて、手付かずのままのキレイな森だったのか。あれ? でも、魔獣や魔物除けで使うのが一般的だけど……人間除けなんだ?まぁ……昔は大量に獣人を奴隷にしたりしてたのかもな。
「直ぐに立ち去るのでお許しを」
「いえいえ……森に現れる魔獣を討伐をして頂き助かり感謝をしております。我々だけでは魔獣の討伐が難しく……村にも被害が出ていたのです。あれだけの結界を張れるようなお方ですので是非、魔獣の討伐にご協力をして頂けないでしょうか……」
この獣人達は、結界の中で平和に暮らしすぎているのか……人間に対して無警戒過ぎじゃないか? 何の為に結界が張られたかを理解してないんじゃないのかな? まぁ俺とアリアには敵意は無いけどさ……それとも害意、敵意を感じるスキルでもあるのかな?
アリアと顔を見合わせて悩み小声で話した。
「わたしは良いけど……」
「俺も良いけど。じゃあ待遇を決めてもらうか」
「え?あ~依頼として受けるんだね」
「そうそう……ギルドを通さない直接契約ってヤツだな。手数料を引かれてないから報酬は大きいけど……トラブルが起きてもギルドは関係ないから自分達で解決をしないといけなくなるんだよな。アリアにも手伝ってもらうよ」
「そうなんだぁ。わぁ~じゃあ、わたしも参加できるね~ギルドの依頼の時も参加するつもりだけど……」
アリアが、いたずらっぽくニコリと笑った。ん?めずらしく積極的と言うか……気を使ってる感じじゃないな。
「参加は良いけど……いつものアリアじゃないね?魔物や魔獣の討伐に参加をしてくれるのは助かるけどさ」
「だって……せっかくユウくんと同じパーティになったのに別々に討伐とか薬草を採集って寂しいもんっ」
「うん。一緒に討伐に行っても問題ないでしょ……冒険者になる前に低級の魔物を沢山討伐して攻撃も受けなかったし、魔力切れにもならなかったしなぁ」
「うん。ありがと♪」
心配そうに見つめる長老たちの方に向き直り、依頼として受けると話した。
「俺達は冒険者で、魔物と魔獣の討伐依頼として引き受けようと思います」
「そうですか。では報酬という事ですね……」
長老の顔色が悪くなり、後ろに付いてきていた者もオロオロとして二人で顔を見合わせて困った表情になっていた。まぁ……元々は勝手に2人で魔物の討伐をして帰るつもりだったので、報酬は元々無かったわけだし。でも魔獣討伐を無報酬で頼むつもりだったんだ?
「まあ、そうですね。でも……その感じは、支払いが難しいみたいですね」
「すみません。小さな村でして擬態スキルを持っている者が人間に擬態して野菜や金物を近くの人間の村まで売りに行って人間のお金を得て調味料や雑貨、薬を買って余ったお金を貯めてあるだけでして」
「そうですか。まぁ……報酬は必要ないので、ちょこちょことここに遊びに来て薬草を採集したり、村へ遊びに行っても良いですか?勿論、村の事は他言しません」
「それは勿論、歓迎しますが……そんな事で良いのですか?それでしたら村にある空き家を差し上げますのでご自由にお使いください」
184
お気に入りに追加
512
あなたにおすすめの小説
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
自重知らずの転生貴族は、現在知識チートでどんどん商品を開発していきます!!
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
無限の時空間の中、いきなり意識が覚醒した。
女神の話によれば、異世界に転生できるという。
ディルメス侯爵家の次男、シオン・ディルメスに転生してから九年が経ったある日、邸の執務室へ行くと、対立国の情報が飛び込んできた。
父であるディルメス侯爵は敵軍を迎撃するため、国境にあるロンメル砦へと出発していく。
その間に執務長が領地の資金繰りに困っていたため、シオンは女神様から授かったスキル『創造魔法陣』を用いて、骨から作った『ボーン食器』を発明する。
食器は大ヒットとなり、侯爵領全域へと広がっていった。
そして噂は王国内の貴族達から王宮にまで届き、シオンは父と一緒に王城へ向かうことに……『ボーン食器』は、シオンの予想を遥かに超えて、大事へと発展していくのだった……
婚約破棄ですか???実家からちょうど帰ってこいと言われたので好都合です!!!これからは復讐をします!!!~どこにでもある普通の令嬢物語~
tartan321
恋愛
婚約破棄とはなかなか考えたものでございますね。しかしながら、私はもう帰って来いと言われてしまいました。ですから、帰ることにします。これで、あなた様の口うるさい両親や、その他の家族の皆様とも顔を合わせることがないのですね。ラッキーです!!!
壮大なストーリーで奏でる、感動的なファンタジーアドベンチャーです!!!!!最後の涙の理由とは???
一度完結といたしました。続編は引き続き書きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
魅了魔法を使っていると疑われた私は、国から出て行くことにしました
天宮有
恋愛
私カルラは婚約者のザノーク王子に「魅了魔法を使っている」と言われてしまう。
ザノーク王子は婚約者を変えたいから、私の罪を捏造して奴隷にしようと目論んでいた。
国王や他の王子達も賛同しているようで、私は使えない魅了魔法を使っていると疑われてしまう。
何を言っても無意味だと知った私は、国から出て行くことにしました。
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる