給料の大半を課金に使い続けヒキニートの友人とパーティ組んでいたらゲームの世界に転生して最強になっていた。

みみっく

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ダンジョンのボスの魔人を魔法で討伐した。

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「何よその変な魔法は?初めて見るし聞くんだけど?」

 
 ヒアリナが、首を傾げて珍しく楽しそうに魔法の事を聞いてきた。普段使ってる魔法は低級魔法で、ヒアリナも使えるし興味があるわけ無いよな~。でも今回のは魔法なのか?『絶対零度』ってやつなんだけど聞かれても詳しく説明するのが面倒いし理解させる自信もない。

 
「凍らせる魔法かな」

 
うん。これなら分かりやすい。

 
「そっか~凄いね~わたしが知ってる『フリーザー』と全然違うねっ!」

「それの上位魔法かなぁ~?」

「その上位って『フローズン』じゃないの?一瞬で凍らせる魔法だよ?範囲攻撃で『ブリザード』とか~」

 
 だなぁ……この世界にない魔法だな。だって俺の知識のイメージだし……魔法の得意なヒアリナが食いついてくるのは当然か。

 
「どこまで魔人が耐えられるかとか、死ぬのかを試してるからな~もう死んでるか?」

「魔人を凍らせても死なないと思うけど?」

「そっか~魔力量を上げて威力出しても死なないのか?」

 
 ヒアリナが、バリアの方を向き目を閉じて気配を探っている様子で驚いた表情をして俺の方を振り向いてきた。

 
「あ……でも気配が消えてるっ!……すごい……魔人を魔法で倒しちゃってるよ!」

「おっ。倒せたのか?」

「うん。消滅してるー」

「……1階級の魔人を……倒したのですか!あ……ホントに気配が消えてる……」

 
 ワンコも驚きの表情をしているけど、ディア、アスモは当然といった表情をしていて何処か自慢げな表情で嬉しそで、更に嬉しそうなのはサラヒメで、ぎゅぅ……っと抱きしめてきた。

 
「ユウヤくん、すごいっ!」

 
 いや、分かってないよね?皆が凄いって言ってるから合わせて嬉しそうにしてるっぽい。魔人を倒すなら物理攻撃が有効だけど、その攻撃を当てるのに魔人の放つ魔法を回避、防御して魔法防壁を破り攻撃を当てないと……なので、今回はサラヒメが有利だったんじゃない?閉鎖空間で壁や天井が足場になるし。

ダンジョンの外なら、やっぱりヒアリナかな?強大な魔力と魔法で魔人を遥かに上回るし……

 
「ユウヤ!ねえってば!魔力の無駄使いだよっ!いつまで死体を氷漬けにしてるつもり?」

「あ、考え事してた……」

 
 魔法とバリアを解除すると、魔法を解除したとは言えバリアも解除したので一気に冷気が開放されボスの部屋の気温が一気に下がった。

 
「ユウヤくん……寒いっ!!」

 
 サラヒメが震えていたのでバリアを張り、冷気を遮断して周りを見ると他のヤツは自分達だけバリアを張っていた。

 
「ご主人様~寒いですっ!凍死しちゃいますよっ!!」

 
 バリアを槍状にして、凍っていた魔人目掛けて放つと砕け散りキラキラと光って霧散して消えていった。ホントに魔人を魔法で倒せたみたいだ。

 
「うわっ。1階級の魔人を……魔法で倒しちゃいましたね……」

「誰だよ~魔法で魔人は死なないとか嘘ついてたやつ」

「魔法で魔人が死んだと聞いたこと無いですし……って、寒すぎですって……私もバリアに入れてくださいよ~」

 
 ワンコもバリアの中に入りたいらしく近付いてきた。

 
「おい。お前は、これくらいじゃ死なないだろ?魔人なんだし……魔力消費を抑えたいだけだろ?」

「ち、違いますって!バリアが得意じゃないんですって!」

「得意じゃなくても死なないだろ?我慢しろ!それに狼は寒さに強いんじゃないのかー?」

「そんな……イジメないでくださいよっ。ご樹人様ぁ~」

「わたしの旦那様に甘えないでくれない?」

 
 ヒアリナが、ワンコとの間に入ってくるとワンコにバリアを張るとワンコが嬉しそうにしていたがヒアリナがニヤッと笑った。

 
「あ、そういう事……」

「うん。そういう事だよ」

「静かになって良いかもな……」

「でしょー♪」

「え?なになに~?」

 
サラヒメとワンコは分かってない様でニコニコしていた。

 
「さて、帰るか~」

 
 ヒアリナが、ワンコに掛けたバリアは自動追尾では無く固定の設定だったのでワンコが移動しても動く事は無く、先に皆が行ってしまい置いて行かれて慌てていた。他の者は自動追尾の設定のバリアだったので、動けば対象を追尾して移動するので動けるが、ボスの部屋を出ると気温も落ち着きバリアを解除した。

 
「なんだか、うるさいのが居なくて静かで良いな」

「でしょ~♪」

 
 俺とヒアリナの話を聞いていたサラヒメが気が付いたのか反応して辺りを見回して聞いてきた。

 
「あれ~?ワンコはぁー?」

「あ~ボスの部屋に置いてきたぞ」

「えっ!?ユウヤくんがくれた、わたしのペットだよ~!」

「あれ。必要ないだろ。うるさいし……」

「だめぇ~可愛いよ」

「面倒も見てないだろ?」

「ううぅ……面倒見るもんっ」

「もぉ……分かったわよ……はぁ……」

 
ヒアリナが、仕方無さそうにバリアを解除すると、ワンコが大慌てで宙に浮き追いかけてきた。

 
「ご主人様~姫様~!ヒドイです!」

「お前がバリア、バリアって言っててヒアリナにバリアを掛けてもらって嬉しそうにしてたから放って置いたんだが?」

「置いていくつもりだったんですかっ!?」

「お前は、ダンジョン出身だろ?故郷に戻ってこれて嬉しかったんじゃないのか?」

「え?そうだったの?放っておいた方が良かったぁー?」

 
 サラヒメが可愛くワンコに首を傾げて聞いていた。
 
 
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