給料の大半を課金に使い続けヒキニートの友人とパーティ組んでいたらゲームの世界に転生して最強になっていた。

みみっく

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ギルドへ入ると、お約束のトラブルが起きた。

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「なんか……混んでるな~」

「昼過ぎだし依頼が終わった人が帰ってきて、報告や報酬を貰いに来てるんでしょ」

「ユウヤくん……ねむ~い……」

「はぁ?って、サラヒメ……子供じゃないんだから!自分で立って歩きなさいよっ」

「うるさいなぁ~わたし……子供だもんっ」

「へぇ……子供なのね?だったら結婚は出来ないね~っ?」

「え!?あ、違う!うるさい……ヒアリナ自分も、おんぶされたいんでしょ?にひひ……♪ 代わってあげないもんっ♡」

 
 普段は仲が良いのに……

 
「ウルサイと二人とも置いてくからな……」

 
 ガラの悪そうな如何にも悪党っていう顔のパーティが近寄ってきた……。あ~これイベント発生か?

 
「オイ。兄ちゃん……可愛い女の子を二人も連れて羨ましな……独り占めしてないで一人寄こせよ」

 
 そう言いながら凄んで来ると……周りの奴らは知っているのか、俺達から迷惑そうな顔をして距離をとり離れた。この反応って……常連さんなのか?

 
「ユウヤくん……どうするの~?」

「どうするって……無視してて良いんじゃないか?皆退いてくれたし……助かったじゃん?」

 
 俺が近づくと列に並んでいた奴らが道を開けてくれるのであっという間に受付まで辿り着いたので受付嬢に話を掛けようとしたら、俺の肩を掴もうとしてきたリーダーっぽい悪党顔の男の手首をサラヒメが斬り落とすと、あまりの速さで切り落とされたので自分の手首が斬られているのに気付かなかった。

 
「もぉ……ユウヤくんに汚い手で触らないでよっ。ば~かっ!」

「…………え?…………うわぁっ。な、なんだ?クソっ!何しやがるんだ!俺の……俺の手首が……ギルド内での抜剣は処罰対象だぞ!それに……冒険者同士の闘いもだぞ!何より……帝都内での抜剣も違法だぞ!このガキ終わったな……ちっこいのに……可哀想だな」

「え!?そうなの……ユウヤくん?わたし……可哀想になるの?」

「は?無視だろ?放っておけって……サラヒメは俺の嫁さんなんだろ?可哀想になる訳ないだろ」

「だよねだよね~♪ユウヤくん……すきぃっ♡」

「ちょ、ちょっと……イチャイチャし過ぎ……サラヒメ!」

 
 出血がヒドイようでギルドの床が汚れるし、うるさいので仕方なく治癒魔法で出血と痛みは無くしてあげた。

 
「おいっ!治癒魔法を使って誤魔化す気か!?警備兵に訴えてやるからな!待ってろ!お前ら行くぞ!!」

「おい……その汚い手を片付けておけよ~生ゴミは放って置くと臭って迷惑だろ~ちゃんとゴミ箱に捨てておけよ」

「……貴様……許さないからな!」

「はいはい……」

 
 受付嬢の方を向き、悪党顔の男を無視して話し始めた。

 
「この辺にさ、強い魔物がウジャウジャいる場所ないかな?」

「えっと……騒ぎを起こされたので……紹介が出来ないのですが……」

「そうなの?冒険者って一応さ、力のあるモノの集まりだよね?それがギルド内で女の子を寄こせって絡んできて、その周りにいる冒険者が退いて逃げてるしさ。絡んできた方も助けを求めて兵士の元へ行くし……ここってギルド本部なんだよね?仲間を助けようとか、弱い者を助けようとかしないんだ?」

「……ですから……あの……すみません……。そういう決まりなので……」

 
 受付嬢が俯いて同じ様に断ってきた。まぁ……決まりなら従うしか無いよ……受付嬢だし、決定権は無いだろうし。これ以上、受付嬢に言ってもただのイジメだしクレーマーになってしまうな。

 
「そっか……じゃあ……ギルマスか責任者呼んでくれない?出ては来ないと思うけどさ」

「はい……面会のお約束が無いとお会いする事が出来ません……すみません」

 
やっぱり……ね~思った通りか。これ以上受付嬢と話していても受付嬢が可哀想だな……と思っていたら良い所に兵士達がなだれ込んで来た。

 
「ギルド内で剣を持って人を斬りつけ、剣を持って暴れていると聞いて来た!抵抗せずに大人しく捕まれ!騒ぎを起こした者はどこだ!?」

 
冒険者が俺達を見つめたので、兵士のリーダーっぽい奴が俺達の方を向いた。

 
「貴様ら……か…………」

 
 俺と兵士のリーダーっぽいヤツと目が合うと、ギルド内へなだれ込んで来た時の勢いが無くなった。その反応だと俺を知ってる奴か?最近は、軍の訓練場に良く顔を出して遊んでたからな、それに……さっきも遊んでたしバレバレか。

 
「ご苦労さん。で、俺を捕まえに来たのか?」

「……いえ。どうされたのでしょう?暴れていると報告を受けまして……その駆けつけたのですが」

 
 兵士が俺の前に来ると全員跪きリーダーが代表して話しかけてきていた。

 
「一つ聞きたいんだが。俺の嫁さんを寄こせと見知らぬ男が言ってきて、俺の肩を掴もうとして嫁さんがその男の手首を斬り落としたとしたら……俺の嫁さんに罪はあるのか?」

「あるはずが有りません……むしろ……命が助かったのではないかと思いますが……」

「だよな。俺に触れてたら隠密部隊の護衛が切り刻んでるよな?被害者ぶってるけど……助けを求めたて来たヤツの方が犯罪者だぞ?捕らえないのか?」

 
 兵士のリーダーが慌てて立ち上がり指示を出すと同行をしていた悪党面のパーティ全員が捕らえた。

 
「な、何でだよ!?何で……被害者の俺達が捕まるんだよ!おかしいだろ!」

 
 騒ぎながら連行されていった。

 
「それと依頼と情報が欲しいんだけどさ、騒ぎを起こしたって言われちゃってさ受付嬢に説明をしてくれないか?俺本人が言っても説得力ないしさ」

「はっ。お任せください!」

 
 兵士が気を利かせて俺の正体がバレないように、堂々とカウンターに入って行くと、しばらくすると兵士が戻ってくると慌てた様子で中年の体格の良い男性が出てきた。

  俺の前に来ると跪き頭を深々と下げて気不味そうにした。


「この者がギルドマスターでございます」

「ここのギルドマスターを任されています……あの、ここでは人目がありますし応接室へご案内を致します」


 受付嬢が出てきて応接室へ案内をされるとリーダーの兵士も同席して……なぜか俺の後ろに控えて護衛をしてるつもりの様だった。俺……そんなに弱そうに見えるのか?いったい何人の護衛が付いてるんだよ。
 
 
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