給料の大半を課金に使い続けヒキニートの友人とパーティ組んでいたらゲームの世界に転生して最強になっていた。

みみっく

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軍の練習試合があるらしいので、ハオルチアを参加させる。

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  安心したのか嬉しそうに窓の外を見ていたアリーナを見ていたら、すぐに宮殿に着いてしまってアリーナが残念そうに振り返った。

「あぁ~あ……つまんないっ。もう着いちゃったぁ~」

「また直ぐに乗る機会あると思うから、そんな残念そうな顔をするなよ」

「えぇ……また直ぐに旅に出るの?それは、いやぁ……。しばらく旅はしなくて良いよ~はぁ……疲れたぁ」

 やっぱりアリーナも馬車の長旅はツライらしい。俺もツラかったけどなぁ……腰が痛いし足を伸ばせないしストレスが貯まるよな。
 
 宮殿に着くと慌てて出迎えに出てきた従者達が並んでいる途中だった。いちいち出迎えに出てこなくても良いのに……周りに威厳を見せるのに良いのかもしれないけど面倒だろうし、恥ずかしいが……アリーナが外を見て嬉しそうにしていた。

 
「あ!なんか……また出迎えてくれてるよ……あはは……♪また、勘違いされちゃってるっ♪うふふ……」

「まぁ……この馬車だしな」

 
 俺とアリーナのやり取りを聞いていたヒアリナが、俺の耳元で小さい声で話しかけてきた。

 
「ユウヤくん……アリーナちゃんに言わなくて良いの?可哀想だよ?」

「ん……言う機会を逃した」

「えぇ……でも、それって絶対に楽しんでるよね?」

 
 ヒアリナにジト目で見られた……否定は出来ないな。だって……反応が可愛いし、面白い。

 
「そうですよね……ユウヤ様は、楽しんでいますよね……」

 
 黙っていたミーニャが呟いた。

 
「え?なになに……何を楽しんでるの?ねぇ~?」

 
 ミーニャの呟きが聞こえたアリーナがミーニャと俺を交互に見つめて目をキラキラさせていて、ミーニャが気不味そうに俺に助けを求める表情をしてきた。

 
「あ~アリーナが楽しそうにしているのを、俺が楽しそうに見つめていたのをミーニャが見て、俺にアリーナが楽しそうねって言うから、俺もヒアリナにアリーナが楽しそうだなって話をしていただけだって」

「えぇ?あ~うんっ♪楽しいっ!えへへ……だって偉くなったみたいじゃない?」

 
アリーナが納得してくれたのでミーニャがホッとした表情をしてコッソリと俺に頭を下げた。
 
 いつも通りミーニャに腕を組まれて馬車を下りると、すぐにサラヒメが逆の腕を掴んできたのでミーニャが仕方無さそうに俺の服の後ろを掴んで後を付けてきた。

 
 アリーナがキョロキョロと従者達が頭を下げているのを見て小さな声で話しかけてきた。

 
「ねぇ。まだ……勘違いしてるよ?うふふ……」

「だな……」

 
 居住スペースに着くとアリーナとミーニャが部屋に戻り、ハオルチアのメンバーを引き連れ軍の練習場に来た。

 
「ねぇ~ユウくん、ここに何しに来たの?」

 
 サラヒメが俺の腕を掴みながら、俺を見上げて不思議そうな顔をして質問してきた。

 
「お前たちの紹介だな。これからここで一緒に暮らすんだからな」

「そっか~わぁいっ♪」

 
 ヒアリナも不思議そうな顔をしていた。

 
「で、なんで軍の練習場に?」

「誰に紹介するんですの?軍関係者?」

 
 アイスも聞いてきた、さすがアイスは察しが良いな……っていうか、軍練習場だし分かるか。さっき兵士達が今日は練習試合があるとか言ってたし、そこに参加してハオルチアを紹介する予定だ。

 
「ここで生活するんだし、お前たちを遊ばせてるのは勿体ないだろ?それに体が鈍っちゃうんじゃないか?」

「そうですわね……誰かさんに追い抜かされちゃいましたからね……」

 
 アイスが笑顔で俺に言ってきたが、嫌味っぽい言い方ではなく頬を赤くして俺を見つめていた。
 
 誰に紹介をすれば良いんだ?偉いヤツは練習場には来ないだろうし……まぁ……良いか。勝手に部屋を借りてハオルチアのメンバーに軍の制服を渡し着替えてもらい自分も軍の制服に替えた。

 
「わぁ~こんな服初めて♪格好良い~」

 
 喜んでるのはサラヒメだけで……他のメンバーは、どうでも良いって雰囲気だったが、ヒアリナは恥ずかしそうにしていた。

 
「そうそう……お前たちは強すぎると思うから、これを付けてくれ」

 
 力を抑えるリミッターの指輪で5つしていればレベルが50くらいになる様に設定をした魔道具の指輪を渡した。

 
「それを付けていれば、思いっ切り戦えるから全力で戦っても大丈夫な……はずだ」

 
 皆が目を輝かせて嬉しそうな表情になってヤル気が出た様だ。

 
「さすがリーダー。それ面白いっ!」

 
 ヤル気になったのかロメオが嬉しそうだ。

 
「あの……魔法も抑えられているのですか?」

 
 心配そうな表情でアイスが聞いてきた。

 
「そうだな……心配ないと思うぞ。アイスも全力で……ん?アイスも戦うのか?」

「えっと・・・どうしましょ?私は支援ですので……レベルを抑える必要は無いかもですね」

 
 詳しくは俺も使った事が無いから知らないけどな……元々は罪人に付けさせ力を強制的にレベルを10以下させる魔道具だし、身体能力と魔力も抑えられてるはずだ。魔法士や剣士や格闘家の罪人もいるだろうし。中身は少し弄ってるけど。あ、ちなみに俺も両手に指輪をして皆と一緒に参加するつもりだ。
 
 闘技場の方で練習試合をしてるって聞いたけど……?軍の練習場は広くて探すのが面倒だし聞くか。近くを歩いていた兵に声を掛けて案内をしてもらった。

 
「ちょっと聞きたい。練習試合が行われてる場所を知ってるか?」

「ん?お前ら……もしかして参加するのか?勿論、見学だよな?」

「参加しようと思ってるけど?」

「今は、止めとけって……騎士団が参加してるから、強い者が集まっちゃってるしお偉いさんも見学をしに来るらしいぞ」

 
 あ~騎士団か……武力、防御力が共にトップレベルで宮殿の守で、かなりの人数を配置してあったよな、それに戦闘型の兵士も大勢配置してるし勿論レベル100にしてあるから、そりゃ強いよな。……これは楽しめそうじゃん。

 
「そっちの……お嬢さんも出るつもりなのか?」

「うんっ。出るよ♪」

 
 サラヒメが元気よく答えると兵士が2度見をして驚いた表情をしていた。
 
 
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