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隠密5人は美少女5人組だった。

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 少女達が慌てた様子で跪き直した。

 
「お前らに俺の護衛を任せるか・・・。俺に付いている護衛の者を嫁の二人に分散させ女性なら身辺警護、男性なら部屋の周辺警護とする」

「きゃぁ!やったぁ♪」

「ば、ばかっ!声出てるって・・・」

「嬉しいじゃんっ!?」

「ツバキちゃん・・・嬉しく無いの?」

「嬉しいわよっ。ここをどこだと思ってるのよ・・・陛下の前!」

「あっ!ごめんっ」

「ごめんっ!」

「ばかっ。私にじゃなくて・・・すみません。陛下」

「すみません!陛下」

 
 こ、こいつら・・・大丈夫なのか・・・?まぁ・・・俺の周りに居れば安全だと思って配属したんだけど・・・伝達くらいには使えるだろ、と思ったんだけど。なんか・・・アリーナの様なヤツが混じってるな・・・良く無事に生きてるよな。どうやらフタバって呼ばれてるらしい。リーダーはツバキって名前か・・・コイツは優秀っぽいな。
 
 まぁ、求めてるのは護衛をする防御力や攻撃力じゃなく・・・雑用だし・・・良いか。レベルも100に近いし実戦の経験が無くても自分の身ぐらい守れるだろ・・・

 
「お前らの歳は?」

「11~12歳のグループです。陛下」

 
 リーダーのツバキが代表して答えた。ん・・・主は俺になっているし俺が購入をした隠密の部隊の色々な部隊から外されて、低年齢で纏められてってこの部隊が結成されたって方が可能性があるよな。
 
 ん・・・待てよ・・・当たり確定ガチャで「くノ一美少女5人組」ってのが出て凹んでた気がするな・・・強くもなく、弱くもない隠密部隊でスキルは隠密に特化していて暗殺、諜報、偵察、尾行などが得意だけど近接戦、遠距離戦が苦手という使えないキャラでゲーム内では不意打ち、闇討ちが得意でも、そんな場面は存在しないので使い道が無かった。使い道・・・まあ可愛いので側に配置をして癒やされるくらいか・・・俺には、そんな趣味は無く弱いので適当に安全な帝国に配置した記憶があるが・・・
 
 だけど今のこの世界なら不意打ち、闇討ち、暗殺の場面も出てきそうだよな・・・にしても、こいつらは重要な場面では使えないと思う。

 
「じゃあ・・・俺の身辺警護を宜しくな」

「はっ。承知致しました・・・陛下」

 
 早速、姿をスキルで消して活動しているらしいので馬車に戻ると二人は同じ椅子に座り両サイドに寄り掛かり寝ていた。そう言えば・・・・今って戦闘中なんだっけか・・・?馬車のドアを開けて見るまでもなく全員が戻り待機中だった。
 
 俺が隠密部隊と面接中だったので待機していてくれたのだろう・・・面接という大したモノじゃなく暇つぶしの雑談だったよな。

 
 この部隊のリーダーが近寄ってきたが結果を聞くまでもなく出発の合図を出すと陣形を整え出発をした。

 
 ん・・・・ウザい・・・俺も暇でおやつに、二人に出したお菓子を一口食べる毎に隠密スキルで姿を消した誰かに口を拭かれ、飲み物の紅茶が用意されている・・・リアルの世界の超重要な取引先との接待を受けてる気分だが・・・接待をされる気分って結構・・・ウザいのな。羨ましいって思ったんだけど・・・最初は好意でしてくれてると思って嬉しく思っていたけど、段々とイライラしてきた・・・口を拭かれている時にガシッと手を掴むと。

 
「きゃっ!」

 
 と可愛い声を出してビックリしている様で、他の隠密の女の子達は警戒して後退りをしている気配。ん・・・他の隠密は二人ってところか?で、外に2人が外の警護か。

 
「あのな・・・お前らは身辺警護だろ?俺の身の回りの世話係なのか?」

 
 こいつらは姿を消しているので、知らない人が見たら独り言を言ってるヤバいヤツに見えるだろうなぁ・・・返事もしないし。多分、首を横に振っていると思うけど上官が質問して返事をしないとか有り得ないだろ。掴んでいた手を離すと力が抜けていて隣に座った気配がした。これで少しは大人しくなるだろ・・・
 
 世話好きな隠密ってなに?思い切ってメイド兼身辺警護で良いんじゃないか?敵も油断するだろうしメイドが護衛とは思わないだろ?それと本物の護衛も配置すれば完璧じゃん。
 
 それに・・・調子に乗った運営が可愛い少女の「くノ一美少女シリーズ」の服を追加して、装備の当たり確定ガチャで欲しくもなかったのに5人のメイド服が揃って放置してある。ハオルチアのメンバーに譲ろうとしたが所持していたので売るのも勿体ないので放置していて、やっと使い道が出来て良かったのかな・・・

 
 そんな考え事をしていると町に辿り着いた。まだ王国内の領土で、そこそこ賑わっていて寝ている二人を起こそうかと思ったけど・・・ミーニャは目立つし、アリーナはウルサイし護衛に任せて一人で観光をしてみるか。
 
 冒険者の軽装備に替えて歩いているとゴツいヤツが手下を6人連れて人通りが多いのに道のど真ん中を我が物顔で突き進み、ぶつかると文句を言いながら殴り飛ばしていた。この町の警備はどうなってるんだ?俺も係わりたくないので道の端により通り過ぎるのを待っていると。

 
「きゃっ!」
 
 
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