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通ってきた森に戻り実力を見せ合うことになった。

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 確認が出来ると分かって、明るい表情になった。パーティを組むなら、相手の力量を知っておきたいよな。

 
「だよな。現地に着いて、実は・・・俺が弱かったらアリーナ自身が危険になっちゃうしな」

「は、はい・・・わたし一人じゃ逃げられそうにないし・・・死んじゃいますよ」

 
 まあ・・・ゴブリン1体でもレベル2、3じゃ殺されちゃうか。それにゴブリンは単体じゃなく、群れで行動して連携をして行動をしてくる事もあるしな。

 
「じゃあ早速、出発するか!」

「はい♪」

 
 さっき通ってきた森に戻り、ゴブリンに襲われた場所に辿り着いた。

 
「この辺で、ゴブリンが弓矢を放ってきた場所だぞ。気をつけろよ」

「うん。分かった!」

 
 森を彷徨って歩いていると・・・ゴブリンに囲まれていた。

 こっそりとアリーナにはバリアを張ってあるし、俺には矢は効かないのも体験済みで問題はない。

 
「た、大変です!ゴブリンに囲まれてしまいました・・・どうしましょう?どうしよ・・・大変ですっ」

 
 リアーナは、ホントにゴブリンが恐ろしいんだな?ホントに冒険者なのか?双剣使いって・・・前衛だよな?大丈夫なのか?

 
「え?あ、まあ・・・大丈夫だろ・・・落ち着けって!」

 
 パニクって逃げ出して、俺の魔法の適応範囲外に出られたら、バリアが消失して危ないぞ・・・。パニックになっても困るので、とっとと片付けちゃうか。多重魔法のファイアショットを周りに放つと、ゴブリンの数だけファイアショットがオートで放たれ、ゴブリンを追尾して全弾が命中し20体程のゴブリンを討伐出来た。先程と違い大きな群れに囲まれていたらしいな・・・

 
 アリーナだけだったら危険だったかもな?アリーナの実力が見れなかったけど・・・まあ・・・良いか、レベルを知ってるし。強さは、求めてないし・・・求めてるのは可愛さと癒やしだからな。

 
「へ?」

 
 アリーナが、変な声を出して呆然とゴブリンが消えていく所を見ていた。

 
「悪いな、終わっちゃったな・・・アリーナの活躍が見れなくなっちゃったな」

「あ、えっと・・・わたし・・・ご一緒していて良いのでしょうか?明らかに足手まといですが・・・」

 
 ユウヤの実力を見て、緊張した表情で敬語になっていた。

 
「おいおい・・・今更、無しにするのかよ?」

「ち、違います・・・わたしが、パーティに入るのはご迷惑だと思って・・・もっと上級の冒険者の方を入れた方が良いと思いますよ・・・?」

 
 ん?何を言ってるんだ?俺が、魔物の討伐へ行くような言い方だな・・・

 
「パーティに入ったのは俺で、アリーナが入ったんじゃないぞ?」

「あ、そうですけれど・・・」

「何だよ急に、敬語を使い始めちゃって」

「敬語も使いたくなりますよ。強すぎです!まるでSSS級の冒険者の方と、一緒にいるみたいな強さじゃないですか!」

「えっと・・・SSS級の冒険者だけど?」

 
 まあ・・・ギルドのクエストや依頼を進めて、レベル上げをしていれば勝手に冒険者のランクが上がっていくから、気付いたら高ランクの冒険者になっていた。ランクが、上がっていると受けられる依頼の幅と種類、難易度が増えて良い事だらけだ。

 
「えぇ!?う、ウソ・・・?」

「ほら?」

 
 冒険者証と首からぶら下がっていたプレートを見せた。

 
「わぁ♪ホントだ・・・初めて見ちゃいました!」

 
 アリーナ・・・近い近い・・・プレートを、近くで見ようと近付いてきて顔が近い。この子はホントに、モブなのか?しかも、良い匂いがするぞ・・・

 
「あ、あの!プレートを触ってみても?」

 
 材質は金属で、何の金属かは分からないけど、虹色をしてキラキラと輝いてキレイなプレートで、冒険者のランクと名前が刻まれていて現在所属しているパーティ名が自動で表示されている、現在は・・・パーティ名「くまさんラブ」に所属しているらしい・・・

 
「わぁ♪憧れの、ミスリルのレインボーカラーのプレートを初めて見て触っちゃいましたっ♪ わぁ~わたしのパーティ名が書かれてるっ!うれしい~♪」

 
 ニコニコの笑顔で、俺を見てくる・・・か、可愛い。

 憧れって・・・俺の憧れは、アリーナの様な金髪サラサラヘアーで、透き通る青い目をしたお人形さんの様な可愛い顔をしている・・・アリーナみたいな女の子と、付き合うことなんだけどな。他の町の人間を見ていたけど、ここまで可愛い子は居なかったぞ?特殊イベント用のモブなのか?

 
「なぁ~アリーナが、パーティのリーダーだろ?もっと普通に話してくれよな」

「ううぅ・・・はい。がんばります!」

「はい。やり直し」

「う、うん。がんばる!」

「よし。で、俺は合格か?」

「え?」

「だから・・・えっと・・・その・・・くまさんラブに入れるのか?」

 
うわ。なんだよ・・・くまさんラブって、言うのも恥ずかしいっての!

 
「も、勿論です!合格です!」

「よし!じゃあ出発するか?リーダー」

「やめて下さい・・・リーダーじゃないですってばっ!」

 
 リーダーと呼ばれて顔を赤くして俯いて恥ずかしがって照れている。
 
 
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