これはひとつの愛の形

これはひとつの愛の形

世界観

　新しい話を始めました。ひとつの世界の、様々な国に住んでいる人たちの恋愛模様を書いたものです。最初にこちらの世界観を読んでいただきましたら、あとはどの章からお読みいただいても問題ありません。それぞれで完結しております。
　様々な愛の形を書いたものですので、中には受け入れがたいものもあるかと思います。それぞれの章に、こんな感じというサブタイトルが入っていますので、参考にしてください。

　すべての話について、あまり深く考えず読んでいただけるとありがたいです。


＊～＊～＊～＊～＊


　魔法のある世界。
　みんな魔力を持ってはいるが、戦えるほどの魔力を持つ者は、三人に一人の割合で存在する。その中でも、貴族に仕えることが出来るほど力のある者は、百人に一人程度。王城を守護するほどになると、千人に一人、王族に仕えるほどの者は、一万人に一人となる。
　仕える実力は、あくまでも最低基準の話であり、王城級、王族級の者が貴族や組織に仕えることも、稀ではあるがない話ではない。
　神殿があり、治癒魔法を専門にしている。青魔法と言われる見習いでも扱える初歩的な治癒から、体の欠損を治すことの出来る、治癒魔法の最高峰、白魔法を使用する者までいる。青→緑→白の順で習得難易度が上がる。
　冒険者になる者もいる。対魔物に特化した者たちだ。見習い的なランクEから、エキスパートのランクAまで様々だ。ランクBで一流と言われる。攻撃魔法である初歩の赤魔法から、広範囲魔法の黒魔法まであり、ランクAになる条件として、全員が紫魔法の習得と、パーティーに一人、黒魔法の習得者が必要。赤→紫→黒の順で習得難易度が上がる。ランクAなど、滅多にお目にかかれない。

　神々も存在している。滅多に出ては来ないが、存在を疑う者はいない。時々、この神々と交流を図れる者がいるからだ。
　この神々と、一人の人間との伝承がある。

　昔、イヴという存在があった。
　イヴは最初の人間と言われている。
　神々からの寵愛を受ける存在であり、その存在そのものが、神々の癒しであった。ゆえにイヴは、死という概念から弾き出され、今も神々の元で幸せに暮らしている。

　というものだ。
　そしてこうも言われている。

　人々が戦争を始めたとき、イヴが微笑んだ方に神々は味方する。

　とも。