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18 港町陥落
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◆ ◆ ◆ ◆(シャル視点)
「おい、なんか嬢ちゃん。衛兵に取り囲まれてないか?なんでだ?」
ふと、妹に買収された人の1人が呟く。
私もこの町で何が起こってるのか、よくわかなかった。
クロエに会いに港町に戻ってみたらやけに町が騒がしくなってたので、思わずその騒動の中心に駆けつけたのだが、そしてらこの有様である。
ただ、なんか妹が危なそうだということは直感的にわかった。
妹が手招きしてくる。
おそらく助けを求めているのだろう。
流石にここで私も、いつも「お姉様」と言って慕ってくれる可愛い妹を見捨てるほど薄情な性格はしてない。
「みんな、妹が助けを求めてるけど、妹に金で買収されたのなら、何をすべきか分かっているよね?」
「お、おう」
「じゃあみんな。妹を救うために……突撃するよ!」
「「「おおおーーー!!」」」
そして私たちは衛兵のその無防備な背中に走っていった。
◆ ◆ ◆ ◆(クロエ視点)
「「「おおおーーー!!」」」
突如として、包囲の外側にいたスラム街の住人総勢約150人が、背後から衛兵に突撃を開始した。
当然武器など持ち合わせてない素手での突撃だ。
だが、背後を油断し切った衛兵達には効果的であった。
「な、なんだ!?」
「うわーー!!」
突撃を受けた衛兵達がたちまち混乱しだす。
その瞬間。衛兵達の包囲の一角が崩れた。
「今よ!ベン!」
私はここのリーダーに合図する。
「わかってるよ!おい、同志達!今のうちに包囲を脱出するぞ!」
「「「おおおーーー!!!」」」
そして、崩れた包囲の一角に革命軍が殺到した。
その数、およそ数千人。
革命軍が流れるように包囲の外側に出る。
私もそれに続いた。
「この後はどうするのですの?」
私はベンに尋ねた。
「この町の侯爵邸を狙う。今ならあそこは無防備なはずだ」
そうして、軍は侯爵に乗り込む。
「なんかきたぁぁぁああ!逃げろぉ!!」
僅かにいた侯爵邸の護衛は革命軍の姿を見るとすぐさま逃げ出してしまった。
どうやらよほどの腰抜けを雇っていたらしい。
お陰ですぐにこの町の侯爵のところまで辿り着くことができた。
「き、貴様らぁ!私が誰か分かっているのか!」
侯爵がなんか叫んでるが、それを気にする者は誰1人としていない。
侯爵は即座に革命家達に拘束される。
「反逆者ども!その方を解放しろぉ!」
後からやってきた衛兵達が叫んだ。
それを聞いたベンは侯爵とともに衛兵達の前に出る。
「おい、衛兵ども。俺らに降伏しろ!」
「……何を言っている逆賊!降伏するのはお前らの方だぞ!」
「ほう、降伏しなかったらコイツの命はないぞ?」
そう言ってベンは侯爵の首もとにナイフを当てた。
侯爵が慌てる。
「ま、待て。やめろ!私に傷をつけることが何を意味するのか分かっているのか!?」
「あぁ、十分わかってるとも」
そして彼はさらにナイフを食い込ませる。
侯爵の首から血が垂れ始めた。
「ぎゃああぁぁぁああああ!!!」
「あぁ、こやつ!なんてことを!!」
それを見た衛兵も慌て始めた。
「やめろ!すぐにその手を離すんだ!」
「じゃあお前らが武器を捨てることだな」
そうして、ベンはナイフをさらに深く食い込ませていく。
ついに顔を真っ青にした侯爵が衛兵に向かって何やら命令する。
「お、お前ら!武器を捨てろ!捨てるんだぁ!」
「しかし侯爵様!!」
「いいから捨てろぉぉぉ!!」
そうして、侯爵は気絶してしまった。
どうやら恐怖が限界値を超えたらしい。
全く、この国の貴族は情けないですわ!
そして、それに心が折れた衛兵達は次々に銃や剣を地面に落としていった。
こうして、港町は革命家達の手に落ちたのである。
「おい、なんか嬢ちゃん。衛兵に取り囲まれてないか?なんでだ?」
ふと、妹に買収された人の1人が呟く。
私もこの町で何が起こってるのか、よくわかなかった。
クロエに会いに港町に戻ってみたらやけに町が騒がしくなってたので、思わずその騒動の中心に駆けつけたのだが、そしてらこの有様である。
ただ、なんか妹が危なそうだということは直感的にわかった。
妹が手招きしてくる。
おそらく助けを求めているのだろう。
流石にここで私も、いつも「お姉様」と言って慕ってくれる可愛い妹を見捨てるほど薄情な性格はしてない。
「みんな、妹が助けを求めてるけど、妹に金で買収されたのなら、何をすべきか分かっているよね?」
「お、おう」
「じゃあみんな。妹を救うために……突撃するよ!」
「「「おおおーーー!!」」」
そして私たちは衛兵のその無防備な背中に走っていった。
◆ ◆ ◆ ◆(クロエ視点)
「「「おおおーーー!!」」」
突如として、包囲の外側にいたスラム街の住人総勢約150人が、背後から衛兵に突撃を開始した。
当然武器など持ち合わせてない素手での突撃だ。
だが、背後を油断し切った衛兵達には効果的であった。
「な、なんだ!?」
「うわーー!!」
突撃を受けた衛兵達がたちまち混乱しだす。
その瞬間。衛兵達の包囲の一角が崩れた。
「今よ!ベン!」
私はここのリーダーに合図する。
「わかってるよ!おい、同志達!今のうちに包囲を脱出するぞ!」
「「「おおおーーー!!!」」」
そして、崩れた包囲の一角に革命軍が殺到した。
その数、およそ数千人。
革命軍が流れるように包囲の外側に出る。
私もそれに続いた。
「この後はどうするのですの?」
私はベンに尋ねた。
「この町の侯爵邸を狙う。今ならあそこは無防備なはずだ」
そうして、軍は侯爵に乗り込む。
「なんかきたぁぁぁああ!逃げろぉ!!」
僅かにいた侯爵邸の護衛は革命軍の姿を見るとすぐさま逃げ出してしまった。
どうやらよほどの腰抜けを雇っていたらしい。
お陰ですぐにこの町の侯爵のところまで辿り着くことができた。
「き、貴様らぁ!私が誰か分かっているのか!」
侯爵がなんか叫んでるが、それを気にする者は誰1人としていない。
侯爵は即座に革命家達に拘束される。
「反逆者ども!その方を解放しろぉ!」
後からやってきた衛兵達が叫んだ。
それを聞いたベンは侯爵とともに衛兵達の前に出る。
「おい、衛兵ども。俺らに降伏しろ!」
「……何を言っている逆賊!降伏するのはお前らの方だぞ!」
「ほう、降伏しなかったらコイツの命はないぞ?」
そう言ってベンは侯爵の首もとにナイフを当てた。
侯爵が慌てる。
「ま、待て。やめろ!私に傷をつけることが何を意味するのか分かっているのか!?」
「あぁ、十分わかってるとも」
そして彼はさらにナイフを食い込ませる。
侯爵の首から血が垂れ始めた。
「ぎゃああぁぁぁああああ!!!」
「あぁ、こやつ!なんてことを!!」
それを見た衛兵も慌て始めた。
「やめろ!すぐにその手を離すんだ!」
「じゃあお前らが武器を捨てることだな」
そうして、ベンはナイフをさらに深く食い込ませていく。
ついに顔を真っ青にした侯爵が衛兵に向かって何やら命令する。
「お、お前ら!武器を捨てろ!捨てるんだぁ!」
「しかし侯爵様!!」
「いいから捨てろぉぉぉ!!」
そうして、侯爵は気絶してしまった。
どうやら恐怖が限界値を超えたらしい。
全く、この国の貴族は情けないですわ!
そして、それに心が折れた衛兵達は次々に銃や剣を地面に落としていった。
こうして、港町は革命家達の手に落ちたのである。
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