溺愛オメガバース

予想だにしなかったデート 翔と皐月

1

あのままの服装でショッピングモールの中を歩き回る｡
「どーする？何か欲しいものとかある？食べ物にする？」
翔が楽しそうに聞く｡
「特には…」
皐月はそれ所ではなく､恥ずかしさが頭にいっぱいになっていた｡
「じゃあスイーツ食べに行こう？」
「うん……」
ショッピングモール内のスイーツ屋に入る｡

4人がけの席に2人で座る｡
「皐月､いちごあるよ？美味しそうだからそれにする？」
「ん…する……」
半個室的な空間だからか､少しだけ強ばりが消えた｡
「皐月のチョコがかかってるね｡俺はどうしようかな～」
そう言い､店員を呼んで2つ､頼んだ｡
「翔は何にしたの？」
「俺はバナナパフェ｡皐月がいちごパフェだから」
爽やかな笑顔で言うけど､だからで繋がらないよっ！

注文したパフェが来て､1口食べる｡
「ん～～っ！美味しいっ」
「バナナも美味しいよ｡食べる？」
翔が1口分掬い､差し出す｡
「うんっ！…美味しい～！ほっぺた落ちるぅ～！」
皐月はほっぺたを押さえた｡
「それなら良かった｡いちご美味しい？」
「うんっ！美味しいよ｡食べる？」
「ううん､いちごは皐月の好きなものだから皐月が食べていいよ」
それを聞いて皐月はムッとした｡
「それじゃあ不公平だからっ」
1口分掬ったいちごとクリームがのっているスプーンを翔の口元まで持っていく｡
「いや､大丈……んぐっ」
翔が口を開いた瞬間に皐月は無理矢理口の中へ入れた｡
「ね？美味しいでしょ？」
満面な笑みで言う｡
「ん…皐月可愛い……」
「そこじゃないっ」
翔の手を軽く叩いた｡