22 / 22
22 : 爆走ニンジン、捕獲作戦!
しおりを挟む
「ということで、今日の目標は爆走ニンジンの捕獲だ」
「相変わらず字面が酷いですね……」
味と魔力量は一級品ではあるものの、抜いたそばから凄い速度で逃げだしてしまう野菜、爆走ニンジン。
先ほど抜いてしまった2本のニンジンは、ひとしきり笑うと恐るべきスピードで荒野へと消えていった。
今は家に帰り、残りのニンジンをどうやって捕獲するか、ユニと話している最中だ。
枯死草茶を飲み終わったユニが、迷った顔をしながら口を開く。
「抜いたそばから逃げてしまうなら、抜く前に倒してしまったらどうでしょう。炎魔法で土ごと焼いてみるとか」
「なるほど、確かに良い案だが……。炎魔法を土に打ったら次からその土で作物が育たなくなるし、周りの作物にまで影響を与えそうだな……」
「ダメそうですか……」
しょんぽりと頭を垂れるユニ。
使ってみた分かった事だが、炎魔法は他の魔法よりも威力や範囲の加減が難しい。
もし加減を間違えてしまえば、ニンジンだけでなく他の作物までダメになってしまうだろう。
「じゃあ俺のそばにユニが待機しといて、俺が抜いたタイミングに合わせて素早くキャッチするっていうのは?」
「タクヤさんの動体視力をもってしても目で追えなかったあのニンジンを、私が捕まえられるとでも……?」
「そっか……ごめん」
ユニの身体能力も元の世界なら化け物レベルだから度々忘れるが、俺のそれはチートレベルだったことを思い出した。
というか、神から与えられたチートレベルの身体能力を上回るニンジンって冷静に考えなくてもヤバいだろ……。
その後色々と話してみるものの、これといった方法は見つからない。
決定的な策が出ないまま時間だけが過ぎていき、やがて日が傾き始めた。
爆走ニンジンはやっぱり収穫できないか、と諦めかけたその時。
俺の頭に一筋の光が差した。
「じゃあ仕方ないですけど爆走ニンジンは諦めて、他の作物をーー」
「ちょっと待ってくれユニ!今しがた、良い案が一つだけ思いついた」
「え!?ほんとですか!!」
ユニのさっきまでのどんよりとした目が、急にキラキラと輝き始める。
「ああ、上手くいくかは分からないけど、これならワンチャンーー。だってアイツは、爆走ニンジン、なんだろ?」
「………?」
不思議そうに首を傾げるユニを片目に、俺はいそいそと準備を始めた。
✳︎
ケケケケケ。初めましてだな、俺の名前は爆走ニンジン。この世で最速、韋駄天無双のニンジン様だ。
俺たち野菜の使命は、ニンジンに限らずただ一つーー自らの子孫を繁栄させ、生息域を広げること。
そのためだけに祖先たちは、より速く走り、遠くまで種を移動させることのみを追求してきた。
その結果ただのニンジンであった我々は、爆走ニンジンと称されるまでその足を速く進化させたんだ。ーーが。
ついでに進化した味と魔力量に目をつけられ、地上の全ての個体を天界の奴らに回収されちまったんだ。
自由な大地へ猛然と走り出したいものの、天界の奴らは抜いたそばから俺たちを調理しやがる。
俺の両親も、奴らに美味しく頂かれちまった。
「貴方は、貴方だけはーー。この自由で広大な大地を走り抜けて、子孫たちを繁栄させて頂戴ね」
美味しく頂かれちまう寸前の、母親の無念の顔は今でも忘れられねぇ……。
だが何の因果か、今こうやって俺は地上で育つことが出来ている。
後はバカな育て主が俺を引っこ抜くだけで、俺はこの世界へと足を動かせるんだ。
本能が叫んでやがるーーその最速の足で、この大地を駆け抜けようぜ、ってな!!
おっ、話をすれば早速来やがったな。二人分の足音……男と女の2人か。どっちもガタイはヒョロそうで走り去るのなんか簡単そうな感じだな。
なんか周りでゴソゴソしてるようだが何も問題はねぇ。
さぁ、俺の丈夫な葉へと手をかけてーー。
後はこのまま引っこ抜かれるだけだ、それだけで俺は自由になれる。
「じゃあいくよ。さん、に……」
ヒョロそうな男の声が聞こえる。あと1秒、あと1秒で俺は地上へと走りだせる!
サヨナラ今日までの不自由な俺!
そしてウェルカム自由な大地!
お母さんーー。俺はお母さんの遺言を守って、全力で走り抜けるよ、この世界をーー!!!
「いち!!」
さあその最速の足を動かして、この大地を走り抜けーーー……。
その瞬間、俺はあるはずのない壁に激突した。
頭を打った衝撃で、頭がフラフラとしてしまう。
何だこの壁は、何でこんなところに壁がーー。
もしかして俺の夢見た自由な世界って、こんなにも、狭かった、の、かーー……。
✳︎
「やったーーー!!上手くいったーー!!!」
四方に囲んだ柵の中に倒れた爆走ニンジンを見て、俺はガッツポーズをあげた。
「凄いですタクヤさん!まさか周りを柵で囲んでしまうとは……!」
そう、俺がしたのは爆走ニンジンの四方を柵で囲む事だった。
硬い褐色岩から召喚魔法で作っておいた柵のようなゴーレムを、引っこ抜く個体の周りを囲むように埋めるだけ。
後は、抜かれた瞬間一目散に走り出す爆走ニンジンが、勝手にぶつかって気絶してくれるのを見届けるだけだ。
「この方法なら、何の労力も無しに安全に収穫できますね!この方法で他の個体も……ってタクヤさん。この爆走ニンジン、なんか泣いてる感じがしませんか?」
ユニがそう言って見せてきた個体を見ると、確かに泣いてるように見えなくも……なかったが。
「まあ気のせいだろ。さ、この調子で他の個体もどんどん取っていくぞーー!」
「オーーっ!!」
「相変わらず字面が酷いですね……」
味と魔力量は一級品ではあるものの、抜いたそばから凄い速度で逃げだしてしまう野菜、爆走ニンジン。
先ほど抜いてしまった2本のニンジンは、ひとしきり笑うと恐るべきスピードで荒野へと消えていった。
今は家に帰り、残りのニンジンをどうやって捕獲するか、ユニと話している最中だ。
枯死草茶を飲み終わったユニが、迷った顔をしながら口を開く。
「抜いたそばから逃げてしまうなら、抜く前に倒してしまったらどうでしょう。炎魔法で土ごと焼いてみるとか」
「なるほど、確かに良い案だが……。炎魔法を土に打ったら次からその土で作物が育たなくなるし、周りの作物にまで影響を与えそうだな……」
「ダメそうですか……」
しょんぽりと頭を垂れるユニ。
使ってみた分かった事だが、炎魔法は他の魔法よりも威力や範囲の加減が難しい。
もし加減を間違えてしまえば、ニンジンだけでなく他の作物までダメになってしまうだろう。
「じゃあ俺のそばにユニが待機しといて、俺が抜いたタイミングに合わせて素早くキャッチするっていうのは?」
「タクヤさんの動体視力をもってしても目で追えなかったあのニンジンを、私が捕まえられるとでも……?」
「そっか……ごめん」
ユニの身体能力も元の世界なら化け物レベルだから度々忘れるが、俺のそれはチートレベルだったことを思い出した。
というか、神から与えられたチートレベルの身体能力を上回るニンジンって冷静に考えなくてもヤバいだろ……。
その後色々と話してみるものの、これといった方法は見つからない。
決定的な策が出ないまま時間だけが過ぎていき、やがて日が傾き始めた。
爆走ニンジンはやっぱり収穫できないか、と諦めかけたその時。
俺の頭に一筋の光が差した。
「じゃあ仕方ないですけど爆走ニンジンは諦めて、他の作物をーー」
「ちょっと待ってくれユニ!今しがた、良い案が一つだけ思いついた」
「え!?ほんとですか!!」
ユニのさっきまでのどんよりとした目が、急にキラキラと輝き始める。
「ああ、上手くいくかは分からないけど、これならワンチャンーー。だってアイツは、爆走ニンジン、なんだろ?」
「………?」
不思議そうに首を傾げるユニを片目に、俺はいそいそと準備を始めた。
✳︎
ケケケケケ。初めましてだな、俺の名前は爆走ニンジン。この世で最速、韋駄天無双のニンジン様だ。
俺たち野菜の使命は、ニンジンに限らずただ一つーー自らの子孫を繁栄させ、生息域を広げること。
そのためだけに祖先たちは、より速く走り、遠くまで種を移動させることのみを追求してきた。
その結果ただのニンジンであった我々は、爆走ニンジンと称されるまでその足を速く進化させたんだ。ーーが。
ついでに進化した味と魔力量に目をつけられ、地上の全ての個体を天界の奴らに回収されちまったんだ。
自由な大地へ猛然と走り出したいものの、天界の奴らは抜いたそばから俺たちを調理しやがる。
俺の両親も、奴らに美味しく頂かれちまった。
「貴方は、貴方だけはーー。この自由で広大な大地を走り抜けて、子孫たちを繁栄させて頂戴ね」
美味しく頂かれちまう寸前の、母親の無念の顔は今でも忘れられねぇ……。
だが何の因果か、今こうやって俺は地上で育つことが出来ている。
後はバカな育て主が俺を引っこ抜くだけで、俺はこの世界へと足を動かせるんだ。
本能が叫んでやがるーーその最速の足で、この大地を駆け抜けようぜ、ってな!!
おっ、話をすれば早速来やがったな。二人分の足音……男と女の2人か。どっちもガタイはヒョロそうで走り去るのなんか簡単そうな感じだな。
なんか周りでゴソゴソしてるようだが何も問題はねぇ。
さぁ、俺の丈夫な葉へと手をかけてーー。
後はこのまま引っこ抜かれるだけだ、それだけで俺は自由になれる。
「じゃあいくよ。さん、に……」
ヒョロそうな男の声が聞こえる。あと1秒、あと1秒で俺は地上へと走りだせる!
サヨナラ今日までの不自由な俺!
そしてウェルカム自由な大地!
お母さんーー。俺はお母さんの遺言を守って、全力で走り抜けるよ、この世界をーー!!!
「いち!!」
さあその最速の足を動かして、この大地を走り抜けーーー……。
その瞬間、俺はあるはずのない壁に激突した。
頭を打った衝撃で、頭がフラフラとしてしまう。
何だこの壁は、何でこんなところに壁がーー。
もしかして俺の夢見た自由な世界って、こんなにも、狭かった、の、かーー……。
✳︎
「やったーーー!!上手くいったーー!!!」
四方に囲んだ柵の中に倒れた爆走ニンジンを見て、俺はガッツポーズをあげた。
「凄いですタクヤさん!まさか周りを柵で囲んでしまうとは……!」
そう、俺がしたのは爆走ニンジンの四方を柵で囲む事だった。
硬い褐色岩から召喚魔法で作っておいた柵のようなゴーレムを、引っこ抜く個体の周りを囲むように埋めるだけ。
後は、抜かれた瞬間一目散に走り出す爆走ニンジンが、勝手にぶつかって気絶してくれるのを見届けるだけだ。
「この方法なら、何の労力も無しに安全に収穫できますね!この方法で他の個体も……ってタクヤさん。この爆走ニンジン、なんか泣いてる感じがしませんか?」
ユニがそう言って見せてきた個体を見ると、確かに泣いてるように見えなくも……なかったが。
「まあ気のせいだろ。さ、この調子で他の個体もどんどん取っていくぞーー!」
「オーーっ!!」
0
お気に入りに追加
179
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
転生無双なんて大層なこと、できるわけないでしょう!〜公爵令息が家族、友達、精霊と送る仲良しスローライフ〜
西園寺若葉
ファンタジー
転生したラインハルトはその際に超説明が適当な女神から、訳も分からず、チートスキルをもらう。
どこに転生するか、どんなスキルを貰ったのか、どんな身分に転生したのか全てを分からず転生したラインハルトが平和な?日常生活を送る話。
- カクヨム様にて、週間総合ランキングにランクインしました!
- アルファポリス様にて、人気ランキング、HOTランキングにランクインしました!
- この話はフィクションです。
転生してギルドの社畜になったけど、S級冒険者の女辺境伯にスカウトされたので退職して領地開拓します。今更戻って来いって言われてももう婿です
途上の土
ファンタジー
『ブラック企業の社畜」ならぬ『ブラックギルドのギル畜』 ハルトはふとしたきっかけで前世の記憶を取り戻す。
ギルドにこき使われ、碌に評価もされず、虐げられる毎日に必死に耐えていたが、憧れのS 級冒険者マリアに逆プロポーズされ、ハルトは寿退社(?)することに。
前世の記憶と鑑定チートを頼りにハルトは領地開拓に動き出す。
ハルトはただの官僚としてスカウトされただけと思っていたのに、いきなり両親に紹介されて——
一方、ハルトが抜けて彼の仕事をカバーできる者がおらず冒険者ギルドは大慌て。ハルトを脅して戻って来させようとするが——
ハルトの笑顔が人々を動かし、それが発展に繋がっていく。
色々問題はあるけれど、きっと大丈夫! だって、うちの妻、人類最強ですから!
※中世ヨーロッパの村落、都市、制度等を参考にしておりますが、当然そのまんまではないので、史実とは差異があります。ご了承ください
※カクヨムにも掲載しています。現在【異世界ファンタジー週間18位】
最強の英雄は幼馴染を守りたい
なつめ猫
ファンタジー
異世界に魔王を倒す勇者として間違えて召喚されてしまった桂木(かつらぎ)優斗(ゆうと)は、女神から力を渡される事もなく一般人として異世界アストリアに降り立つが、勇者召喚に失敗したリメイラール王国は、世界中からの糾弾に恐れ優斗を勇者として扱う事する。
そして勇者として戦うことを強要された優斗は、戦いの最中、自分と同じように巻き込まれて召喚されてきた幼馴染であり思い人の神楽坂(かぐらざか)都(みやこ)を目の前で、魔王軍四天王に殺されてしまい仇を取る為に、復讐を誓い長い年月をかけて戦う術を手に入れ魔王と黒幕である女神を倒す事に成功するが、その直後、次元の狭間へと呑み込まれてしまい意識を取り戻した先は、自身が異世界に召喚される前の現代日本であった。
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
千里の道も一歩から
もちた企画
ファンタジー
農家に生まれて親から野菜の育て方を教わった。春夏秋冬と季節をめぐり収穫できる野菜の種類もわかってきた。
一区画の畑を任され実際にやってみると問題点が出てくるのが楽しい。毎日畑に足を運んで雑草や土壌の管理をした。
俺は今充実している。
あとは畑の拡張と街へ運ぶ運搬をどうにかできれば次の年にはもっとたくさんの畑で野菜を収穫できるだろう。
これは野菜を作りたいある農夫のお話。
せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
追放された英雄の辺境生活~静かに暮らしたいのに周りが放ってくれない~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
自分の家族と民を守るために、戦い続けて戦争を終わらせた英雄アイク。
しかし、国に戻ると……褒賞として、彼は辺境で領主を命じられる。
そこは廃れた場所で田舎で何もなく、爵位はもらったが実質的に追放のような扱いだった。
彼は絶望するかと思ったが……「まあ、元々頭も良くないし、貴族のあれこれはわからん。とりあえず、田舎でのんびり過ごすかね」と。
しかし、そんな彼を周りが放っておくはずもなく……これは追放された英雄が繰り広げるスローライフ?物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる