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しおりを挟む結局女子会のような作戦会議のようなお茶会は、実のある結果が残ったのかよく分からないまま終わった。とりあえず私以外の三人の中ではラディ押しで行くのが一番の作戦らしい。
皆が帰るのを見送ってから、「ラディか……」と知らず呟きが漏れたのを聞いた者は居ない。
* * *
さて。
父に婚約解消を進言し、親友改め悪友たちに相談してから一ヶ月近くが過ぎようとしていた。
その間──悲しいくらいに進展が無い。
とにかく新しい婚約者が見つからない!全く見つからない!候補くらい居ないかと思うのだけど、気持ちいいくらいに見つからないのだ!そんなことある!?
こうなってくると、いよいよもってセブールと結婚という最悪の未来への一本道しか見えなくなってくる。
いやまて、別に無理に結婚することないのでは?いっそ私は未婚で、後継者は養子でも良いんじゃなかろうか?むしろその方が良くない?
と思って両親にそう言ったこともあった。
言ったら、それはそれでいいけど、一応努力してよと言われた。
努力してますがな!必死で新しい婚約者探してますが!?
そうこうしてるうちに、今度はナディアが「お兄様と一度デートしてみる?」とか言われるし。
でもデートはまずいんじゃないかな。一応まだセブールとは婚約関係継続中だから。デートなんてしようものなら、私もセブールと同じ穴のムジナになってしまうじゃあないか。
なのでそれは丁重にお断りさせていただきました。けしてラディと二人きりになりたくないというわけではないが。ちょっとばかしそれが理由でもあるけど。
そんなこんなで一ヶ月。
またもやってきましたよ、例の日が。
そう。
セブールとのお茶会の日が!
私としては、もうこれ必要無いと思うんだけどね。ただなぜかこれだけは私からの提案ではなく、向こうから言って来るのだ。
向こう。
つまりはセブールの方からだ。
これが不思議なとこで。私とのお茶会の日程を勝手に決めるでもなく、いつが空いてるかとかちゃんと聞いてくるんだよ。
でもおかしくない?私とのお茶会提案しときながら、毎回……毎っ回!女性連れて来るんだよ!?でもって二人でいちゃついて最後には二人で去って行く。私との会話は全然なし。
おかしいでしょそれ!
そんな意味不明なお茶会。今回も日程を聞かれ、空いてる日を答えて開催日が決定されて招待状が届いたのだった。まあ私も忙しくて無理とか言えばいいんだけどね~。
今までは仕方なく。一応婚約者だからと付き合っていたが、今回は違います。
今回は仕方なくじゃなくて。
私の中で、婚約解消の意思が強くなったのだから、ちょっと強く出てやろうという算段があってのこと。
さて、今日のお茶会。
またきっと絶対に、あの男は女性を見知らぬ女性を同伴させてるはずだ。
それに対してどうしてやろうか?
私はある意味ワクワクしながら、セブールが住まう屋敷へと向かうのだった。
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