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社畜のひとり遊び
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「咲也くんって一人でしたりしないの?」
何を? と聞けばナニをナニするやつだと答えられた。
「あ~オナニーか」
「ぼやかさないんだ」
一々恥ずかしがることでもないだろ、男なら普通だ。
「やってるぞ三日に一回ぐらい」
「えっ!? 僕それ見たことないんだけど」
あったら大問題なんだが。
「おかしいな.......咲也くんのことは余す所なくいつも観察してるはずなのに」
「気持ち悪っ」
それでも平然としている浅木。こいつメンタルどうなってるんだろう?
いい機会かもしれないな。俺は浅木に少し待つよう言ってから家中歩き回った。数分後浅木の待つ居間に戻ってくると手にしていた盗聴器や隠しカメラの残骸をテーブルにばらまいてやった。目を見開く浅木、いや驚きたいのは俺の方だよ!! いくつ仕掛けりゃ気が済むんだ。
「これ仕掛けてるのを全部把握してたの?」
「まぁな」
「ど、どうやって」
「普通に盗聴器発見機使った」
ストーカーされていると分かった時真っ先に買ったのがこれだった。
「分かってたのに外さなかったのかい?」
「外したら逆上して襲われるかもしれないだろ」
何言ってんだ。そう呆れてみれば唖然とする浅木。
「.......咲也くん君って実は馬鹿なの? じゃあこの半年間盗聴器ありで生活してたんだね、危機感どうなってるのさ? それとも僕に見て欲しかったのかな」
浅木が早口でまくし立ててくる。その様子に恐怖を抱き俺は思わずデコピンをかました。
「痛っ」
「悪い、何かお前変だったから」
「いつも通りじゃない?」
ある意味いつも通りだな。
「俺にだって聞かれたくない話とか盗撮されたら困るデーターとかあるんだよ、その為に場所把握してんの」
主に仕事関係のことだけど。ストーカーされてるのを黙認した挙句それが原因でデーター流出なんて騒ぎになったらクビだしな.......あれ? そっちの方がいいのか?
「そうだったんだね、咲也くんの一人エッチ見れなくて残念」
本当に悲しそうに肩を落とす浅木。
「そんなに落ち込まくても見せてやるぞ」
「えっ!?」
デッキからいつも使っているものを取り出す。
「はいこれAV、観たら返せよな」
「そんなことだろうと思ってたよ」
「あと盗聴器も返しとくからもう仕掛けたりすんなよ」
「それ没収されたらストーキング行為出来ないんだけど!?」
「俺はお前の通報を待ってやるとは言ったがストーキングを認めてやるなんて言ってねぇよ」
「あっ本当だ」
意外に抜けているらしい浅木の落ち度を指摘してやれば口を尖らせて文句を言い出した。
「僕からストーカー取ったらただのイケメンじゃないか」
「なら尚更そうしとけよ」
イケメンの方がストーカーより絶対印象いいぞ。
「ちぇ~どさくさに紛れて咲也くんの一人えっち見学するつもりだったのに」
「頭の中の欲垂れ流してんじゃねぇよ。お前に見られながらやっても興奮しねぇわ」
「なら試してみ」
「その手にも乗らない」
俺の身持ちの固さに屈服した浅木は両手を床につけながら嘆いていた。その体制を土下座に移されたって聞いてやるつもりは無い。
「まぁそれは咲也くんと付き合いだしてからのお楽しみに取っておくとして」
取っとくなよ、冥土の土産にするぞ。
「咲也くん僕と付き合う気ない?」
「お前この流れでよく言えたな」
ちなみに褒めてないので照れるなよ。
「僕優良物件だよ? 顔いいし」
「男だけどな」
「貯金もある」
「男だけどな」
「炊事洗濯はお手のもの」
「時々下着盗んで帰るけどな」
「好きな人には尽くすタイプだし」
「愛が重いし犯罪だけどな」
「絶対浮気しない」
「ストーキングはするけどな」
「ねぇ、僕のこと好きにならない? 幸せにするよ。毎日君のお世話してあげる」
浅木と付き合ったら俺の食生活や部屋の掃除は任せられるだろう。うーん。
「お前家政夫になる気ないか?」
「やっぱり手堅いな~」
何を? と聞けばナニをナニするやつだと答えられた。
「あ~オナニーか」
「ぼやかさないんだ」
一々恥ずかしがることでもないだろ、男なら普通だ。
「やってるぞ三日に一回ぐらい」
「えっ!? 僕それ見たことないんだけど」
あったら大問題なんだが。
「おかしいな.......咲也くんのことは余す所なくいつも観察してるはずなのに」
「気持ち悪っ」
それでも平然としている浅木。こいつメンタルどうなってるんだろう?
いい機会かもしれないな。俺は浅木に少し待つよう言ってから家中歩き回った。数分後浅木の待つ居間に戻ってくると手にしていた盗聴器や隠しカメラの残骸をテーブルにばらまいてやった。目を見開く浅木、いや驚きたいのは俺の方だよ!! いくつ仕掛けりゃ気が済むんだ。
「これ仕掛けてるのを全部把握してたの?」
「まぁな」
「ど、どうやって」
「普通に盗聴器発見機使った」
ストーカーされていると分かった時真っ先に買ったのがこれだった。
「分かってたのに外さなかったのかい?」
「外したら逆上して襲われるかもしれないだろ」
何言ってんだ。そう呆れてみれば唖然とする浅木。
「.......咲也くん君って実は馬鹿なの? じゃあこの半年間盗聴器ありで生活してたんだね、危機感どうなってるのさ? それとも僕に見て欲しかったのかな」
浅木が早口でまくし立ててくる。その様子に恐怖を抱き俺は思わずデコピンをかました。
「痛っ」
「悪い、何かお前変だったから」
「いつも通りじゃない?」
ある意味いつも通りだな。
「俺にだって聞かれたくない話とか盗撮されたら困るデーターとかあるんだよ、その為に場所把握してんの」
主に仕事関係のことだけど。ストーカーされてるのを黙認した挙句それが原因でデーター流出なんて騒ぎになったらクビだしな.......あれ? そっちの方がいいのか?
「そうだったんだね、咲也くんの一人エッチ見れなくて残念」
本当に悲しそうに肩を落とす浅木。
「そんなに落ち込まくても見せてやるぞ」
「えっ!?」
デッキからいつも使っているものを取り出す。
「はいこれAV、観たら返せよな」
「そんなことだろうと思ってたよ」
「あと盗聴器も返しとくからもう仕掛けたりすんなよ」
「それ没収されたらストーキング行為出来ないんだけど!?」
「俺はお前の通報を待ってやるとは言ったがストーキングを認めてやるなんて言ってねぇよ」
「あっ本当だ」
意外に抜けているらしい浅木の落ち度を指摘してやれば口を尖らせて文句を言い出した。
「僕からストーカー取ったらただのイケメンじゃないか」
「なら尚更そうしとけよ」
イケメンの方がストーカーより絶対印象いいぞ。
「ちぇ~どさくさに紛れて咲也くんの一人えっち見学するつもりだったのに」
「頭の中の欲垂れ流してんじゃねぇよ。お前に見られながらやっても興奮しねぇわ」
「なら試してみ」
「その手にも乗らない」
俺の身持ちの固さに屈服した浅木は両手を床につけながら嘆いていた。その体制を土下座に移されたって聞いてやるつもりは無い。
「まぁそれは咲也くんと付き合いだしてからのお楽しみに取っておくとして」
取っとくなよ、冥土の土産にするぞ。
「咲也くん僕と付き合う気ない?」
「お前この流れでよく言えたな」
ちなみに褒めてないので照れるなよ。
「僕優良物件だよ? 顔いいし」
「男だけどな」
「貯金もある」
「男だけどな」
「炊事洗濯はお手のもの」
「時々下着盗んで帰るけどな」
「好きな人には尽くすタイプだし」
「愛が重いし犯罪だけどな」
「絶対浮気しない」
「ストーキングはするけどな」
「ねぇ、僕のこと好きにならない? 幸せにするよ。毎日君のお世話してあげる」
浅木と付き合ったら俺の食生活や部屋の掃除は任せられるだろう。うーん。
「お前家政夫になる気ないか?」
「やっぱり手堅いな~」
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