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束の間の時間
*【夜】逢瀬@重なる身体
しおりを挟む“……そんなに、落ち込まなくても良いのに”
クスリ、とアヤは笑うと、ユキトの身体を自分の元へと抱き寄せた。そのままギュッと抱き締めて首元に顔を埋める。少し汗ばんだ肌に、シャンプーか整髪剤の匂いと混じるユキト本人の匂い。
“……ふふっ。僕の好きな匂い……”
「どうかしたか?」
「……ううん……。いい匂いだな、って」
「俺におうか!? くさい!?」
「そうじゃないですよ! ユキトさんの匂いがするんです! くさいわけじゃなくて、落ち着くというか、安心するというか……」
「……自分じゃわからんな……」
「そういうものなのかもしれませんね」
お返しとばかりに、ユキトはアヤの匂いを嗅いだ。
「あっ、ちょっ……ユキトさん!?」
「……アヤも良い匂いするけどな? ……甘くて、果物みたいな……」
「は……恥ずかしい、ので……」
グググ――とユキトの身体を押し戻そうとするが、とても力では勝てずにその状態を許してしまう。
「……甘くて、美味しそうで」
「ひゃ……っ、あ……っ……!」
アヤの首筋をペロリと舐める。突然の出来事に油断していたアヤは、驚いて思わず声をあげた。
「んん……ユキト、さ……ん、ぅ……ぁ……」
首に這わせていた舌は、そのまま鎖骨を撫で乳首へと移っていた。
「……可愛い……」
「あっ……ん……ふ……ぅぅ……んっ……」
「その声、もっと聞かせてくれるよな?」
「え……ぁ……ん……っ……あっ……あっ……」
とっくに隆起していた乳首を舌で押しつぶす。コリコリと舌に刺激を与える乳首を、ユキトは飴でも舐めるように舌で転がした。
「んん――! あっ……あ……あ……」
シーツを掴み、刺激される度に襲ってくる快楽から逃げようとする。しかし、ユキトはそれを許さなかった。
「アヤ、いっぱい気持ち良くなれよ?」
「ひっ……ぁ……だ……っ……あ……ぁ……」
まるで『自分も舐めて欲しい』とでもいうように、ぷっくりと立たせるもう片方の乳首。ユキトは指の腹でその先端をそっと撫でるように擦った。
「あぁぁ――!」
「……両方攻められたら、もっと気持ち良いだろ?」
「んっ……う……ぅ……ひっ……あっ、あ……」
背中が思わず仰け反る。
“き……気持ち良い、から……ぁ……これ、これ以上は……また……”
文章にして口に出すのは難しい。押し寄せる快感に、言葉を奪われてしまうからだ。
“や、やだ……っ……! お……おちんちん……く……苦しい、よぉ……”
先ほど精液を放ったアヤのおちんちんは、またむくむくとユキトが与える快楽に反応していた。まだ出したばかりなのに――と考えるアヤの頭とは裏腹に、中に残っている白く濁った精液を外へと送り出し、また透明な液体を後から送り出している。
「ユ……ユキトさ……ぁ……ん……っ」
「どうした? ――あぁ。出さないと苦しいよな?」
「ふ……ぅ……ぁ……っ」
「良いんだアヤ。正直に気持ち良くなって、出すもの出せば」
“うぁ……で、でも……! さっき……さっき出したのに……! 二回目、なんて……!”
「精液とカウパーでグチャグチャだぞ? ――ホラ」
「……っ……! ――あぁ――!」
おちんちんの先を手のひらで優しく潰される。グチャグチャと手のひら全体に精液とカウパーの混ざったものを広げ、その手でユキトはアヤのおちんちんを上下に擦った。
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