上 下
60 / 85
chapter4.俺、異世界にいます。今すごく幸せで幸せで幸せです。(語彙力)

4-08 俺とヴァルの、初めての…… 2

しおりを挟む
ヴァルの逞しい男性器は、腹につく勢いで反り返っている。おれがそれにそっと触れ途端、ヴァルが小さく呻いた。悩まし気な切ない吐息が、その口から漏れ出る。

「……っ! ユート……だめだ……おまえに触れられると……俺は……」

「触りたいんだ。触らせてくれよ……」

俺は精一杯、ヴァルを見上げる目に気持ちを込めてみた。目は口程に物を言う、と言うしな。俺の乏しい表情筋がもし変顔へんがおを作っていても、なにがしか通じるだろう。
するとヴァルは「ウムルルルル……」という不思議な声を紡ぎながら、ギュッと目を閉じた。
お触り可のお許しが出た気がして、俺は太い幹みたいな逸物いちもつに、両手を添える。

「ああ……ユート……、ユート……く、うぅ……」

ヴァルの喉から、色っぽい音がこぼれる。
ああ……すごい、ほんとすごい、ヴァルの勃起。
太い。
逞しい。
それに硬い。
俺はドキドキしながら、両手でヴァルの巨根をこすり始めた。

「ああ……ユート、イイぞ、すごくイイ……。とても上手だ……」

その囁きと共に、ヴァルが身を屈めてキスをしてくる。それに応えながら、俺は両手でヴァルの勃起を一生懸命しごいた。するとヴァルがいきなり、俺を持ち上げて姿勢を変えさせた。俺の両脚を開かせて、ヴァルと対面する形で座らせ、互いの性器がぴったりとくっつく姿勢に。
ヴァルの大きな手が、俺の手ごと、二つの雄をまとめて包み込む。

「ああ……ヴァル……はあ、はあ……」

愛しい男の手の中で、熱いたかぶりにぴったりと寄り添い、大切な部分を触れ合わせているその感触に、心臓が痛いほど高鳴る。

「ヴァル……。ああ、何これすごく気持ちいい……。もう俺、溶けそう……」

半開きの目でそう告げると、ヴァルもまた、悩まし気に眉を寄せ、荒い息遣いで言った。

「ユート、共にこう……。愛してる、愛してるユート」

「俺も、愛してるよ、ヴァル。……んッ、んんッ、んぅッ……!!」

ぴちゃぴちゃと、濡れた音。
ぷちゅぷちゅと、泡のはじける音。
くちゅくちゅと、互いの肌がこすれあう音。

混ざり合った音が淫らなハーモニーを奏で、耳を犯す。

ぴちゃっ、ぴちゃっ、
ぷちゅっ、ぷちゅっ、
くちゅっ、くちゅっ、
ぴちゃっ、ぴちゃっ、
ぷちゅっ、ぷちゅっ、
くちゅっ、くちゅっ。

脳が、スパークする。
体が弾けて、意識がとろける。

「あッ、あッ、ヴァル、ヴァル、もう、俺、イく、イくぅッ!!」

「ああ、ユート、ユート!! くぅううっ!!」

俺がイった数秒後。
ヴァルの雄もまた、ぜた。
勢いよく放たれたヴァルの精液が、俺の腹や胸に飛び散り、顔にまで達して濡らしてゆく。
俺はそれを拭いもせず、喜んで浴びながら、チャンスとばかりにヴァルの顔を見上げた。
ずっと見たかったんだ。
ヴァルの、イく時の顔。

そこには、想像していたよりも もっとセクシーなヴァルの顔が、あった。

眉根を寄せた精悍せいかんな顔に、浮かびあがるエクスタシー。
半開きの口から覗く、尖った牙と赤い舌。
目をつぶって快楽の余韻にふける様は、今まで見たどんな18禁動画よりいやらしく、そそられた。

「あ……ああ……」

ヴァルの表情を見ているうちに、イったばかりの俺のそれが、再び起き上がる。
賢者タイムの強制終了力、凄まじい。
ふとヴァルの雄に目を落とすと、まだ張りも角度も保ったまま、射精を続けている。
その上……よく見ると……ヴァルのアレが、何だか更にボリュームアップしてる。

「え……何、このふくらみ……ヴァルのコレ、どうなってんの……」

ヴァルの勃起の根元部分に、何やらポコンとした突起が二つ、膨らんでいる。さっき見た時は、無かったものだ。
触ってみたい。
触っても、いいかな。
いいよな?
よし、触る。

「うっ、くっ……ッ!! ユート……」

「あっ、ごめ……ここもしかして、痛い?」

俺が慌てて手を引っ込めると、ヴァルが息を乱しながら言った。

「ああ……いいんだ、ユート。声を上げたのは、痛かったからじゃない。この根元部分のこぶは、狼人種や犬人種に特有のものでな……その……主に交尾の際、射精する前後に、このようにだんだんと、膨らんでくるのだ。……興奮が高まれば高まるほど、このように大きくなる」

「えっ……、じゃあ、今、興奮……してるってことか? 俺との、触り合いっこで……射精して……」

嬉しい。でも、なんで? こんな部位、人間には無い。
もう一度、触ってみていいかな……触りたい。
触るそぶりをしてヴァルを見つめてみると、彼は複雑な雰囲気の苦笑いを浮かべて言った。

「触りたいか? そうだな、おまえには、珍しいだろうな。……触ってもよいが、敏感な部分なのでな……俺の自制心が持つか、心配だ。その……これはな、一旦膨らめば、自然に収まるまで1時間前後かかる。射精中、相手と深く繋がり、たやすく抜けないように……するための機能だ。……その間、射精も長く続く。愛する者を離さず、その体内に、多くの子種を注ぐために」

「 !! 」

ええええええっ?!
何それ……。
エッロ……。エロい。エロ過ぎる。
あっ、あっ! これか、ミナが言ってたやつ!
「一度入れたら1時間は抜かない」っていうやつ、このペニスの形状だからか!
しおりを挟む
感想 27

あなたにおすすめの小説

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

もう人気者とは付き合っていられません

花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。 モテるのは当然だ。でも――。 『たまには二人だけで過ごしたい』 そう願うのは、贅沢なのだろうか。 いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。 「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。 ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。 生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。 ※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました

SEKISUI
BL
 ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた  見た目は勝ち組  中身は社畜  斜めな思考の持ち主  なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う  そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される    

【完結】婚約破棄された僕はギルドのドSリーダー様に溺愛されています

八神紫音
BL
 魔道士はひ弱そうだからいらない。  そういう理由で国の姫から婚約破棄されて追放された僕は、隣国のギルドの町へとたどり着く。  そこでドSなギルドリーダー様に拾われて、  ギルドのみんなに可愛いとちやほやされることに……。

【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします

  *  
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!? しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です! めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので! 本編完結しました! 時々おまけを更新しています。

異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話

深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?

処理中です...