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Act 2
03. 健斗の賭け
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「あれっ、どうしたの、薬師寺さん。まだ何か忘れ物、あったかい? 借りた本、持って来ようか?」
外門のところで施設の守衛に久我を呼び出してもらった健斗は、傍の歩道に久我を連れ出すと言った。
「いえ、本はいいんです。すみません、久我さん、忙しいところ申し訳ないんですが……実はさっき、俺、言いそびれたことがあって……今が駄目なら、後日で構いません、お時間を取っていただけませんか」
真剣な表情を浮かべている健斗を見て、久我は心配そうに言った。
「今、大丈夫だよ。どうしたの、何か困り事? 私で何か役に立つ?」
やはり久我の態度は、高羽真也と違ってずいぶん柔らかい。
健斗は施設の前の歩道から久我を誘うように歩き出した。この施設は宇宙人の活動拠点である可能性が高いし、敵の根城近くで事を起こすのは控えたかった。
「……久我さん、実は俺、困っているんです。今日も図書館で偶然お会いしたとき、相談しようかとも思ったんですが、迷惑をかけるのもと思って……」
「そんなに気を遣わなくていいから、言ってみなよ、ね? 何に、困っているの?」
「……あなたのお知り合いで、高羽真也って、人がいますよね?」
「うん……彼が、どうした?」
「俺の大切な人が……高羽真也に、騙されているんです」
「騙されている?! どういうこと?!」
「高羽真也って……偽名ですよね? そんな人物、どこにもいないって、俺、知っているんです。でも、あの男はどうやってか皓一さんを洗脳して、高羽真也だと思い込ませている。5年も前から、恋人として付き合ってる男だと……そう、皓一さんに思いこませているんです。けれど、あの男がこの地球にやってきたのは、つい最近のことですよね?」
久我がハッとして健斗を見つめる。
「…………君は……」
探るような久我の目を静かに受け止めながら、健斗はボイスレコーダー機能の付いたボールペンを見せて言った。
「これ、録音機能が付いているんです。あなたと高羽真也の会話を聞きました。久我さん、あなた方は地球人の敵ではないようだし、俺自身は、あなた方がこの星の生まれでなくても構わない。けれど、高羽真也に騙されている皓一さんを、このまま放っておくわけにはいかない!」
健斗は賭けに出た。久我が地球人に好意的で、健斗に協力してくれる方に賭けることにしたのだ。
久我は目をそらして考え事をしていたが、すぐに顔を上げると、健斗の目を見つめながら言った。
「その皓一さんとやらに、今すぐ会わせてくれないか。もし高羽が規則違反をしているなら、厳罰に処す必要がある。もちろん私は、君にも皓一さんとやらにも、危害を加えないと約束する」
健斗は頷き、二人はその足で和友スーパーに向かった。
日曜日の午後、皓一は売り場で商品の補充をしていた。
近付いてきた健斗に気付いた皓一は、手を休め、笑顔で健斗に話しかけた。
「あれっ、健斗じゃないか。買い物か?」
「はい。大学で知り合った友人に、このスーパーを紹介してるところなんですよ。こちら、久我直さんって言います」
健斗の後ろから、久我が前に歩み出る。
「こんにちは、初めまして……あなたが、皓一さん?」
「あっ、初めまして! はい、私が皓一です。どうぞゆっくり買い物して行ってくださいね!」
皓一を見た途端、久我の表情に変化があったことを、健斗は見逃さなかった。
久我は明らかに、驚いている。しかも頬を紅潮させ、皓一に見惚れている。
健斗はムッとして久我を小突こうとして――やめた。久我の目が焦点を失くし、同様に皓一もまた、ぼんやりと表情を失くしたために。そして健斗が戸惑っているほんの数秒の間に、その金縛りのような状態は解けた。久我は何事もなかったように、皓一に笑顔を見せて言った。
「いやあ、ほんと、いいスーパーだなあ。私の住まいからはちょっと遠いけど、時間をかけてでも来る価値がありますよ! 教えてくれてありがとね、薬師寺さん! そうだ、探してたあれもありそうだ! ねえ、あっちの棚、見ていい? あ、失礼しますよ、皓一さん、お仕事の邪魔してすみません!」
健斗もまた、皓一に挨拶するとその場を去った。そして久我の後を追い、店内を適当に回って外に出たところ、久我が真剣な表情で口を開いた。
「確かに、皓一さんの脳には高羽が接触したしるしが残っていた。ただし記憶には手を付けず、皓一さんの作りだした空想の恋人像を利用し、巧妙な暗示で高羽の思うように皓一さんを導いているようだ。地球人の記憶を改竄(かいざん)するのは重罪だが、このケースでは限りなくグレーだ。規則違反とは言えないところが、さすがは彼……と言ったところか……」
「久我さん、あなた方は、いわゆる超能力みたいなものが使えるんですね?」
「ああ。我々は、君たちが超能力と呼ぶ類の能力を、生まれながらに具えている。その能力は個体差が大きくて、高羽は上位の中でも特級クラス、非常に大きな力を持っている」
久我は一旦そこで言葉を区切り、少し間を置いた後、独り言のように呟いた。
「 “素敵な個体に巡り会って”……“毎日観察してる”……なるほど、確かにな……。まあ……無理もない……」
「どういうことなんです、久我さん? あなた、さっき皓一さんを見て明らかに驚いてた。しかも、超絶美人を見たような表情をしていましたよね?」
「ああ、皓一さんは、言うなれば超絶美人だ。めったにないほどの。ただしそれは、視覚による情報ではない。我々は『個体紋』と呼ばれる生体が発しているオーラのようなものを感じ取ることができる。それは個人の感覚器の精度に付随するため、能力が高ければ高いほど、『個体紋』の影響を受けやすい。中位クラスの私ですら、皓一さんの『個体紋』の美しさには目眩がするほどだから、高羽はもっと影響を受けているだろう」
「つまり……」
嫌そうに眉をしかめながら発言した健斗の「つまり」の後を、久我が引き継いだ。
「つまり、分かりやすく言うなれば、私の同胞である『高羽真也』は、皓一さんに一目惚れし、その後も継続して彼に恋情を募らせている、という状態だろう。うん、俗的に表現するなら、メロメロのデレデレだな」
「……っ!」
健斗は険しい顔をして、ミシッと音がしそうなほど拳を握りしめ、ギリギリという音が聞こえてきそうなほど、歯を食いしばっている。それを見て久我は慌てて言った。
「だ、大丈夫、高羽は絶対に皓一さんを傷つけない。極めて大切に扱うだろう。我々はとても温厚な種族だ。暴力は好まないし、地球人は保護対象だ。君の大切な人に危害は加えないから、安心して欲しい」
「待てよ、今が大丈夫でも、高羽は “一年間の休暇中” に皓一さんで遊んだあと、地球から出て行くんだろう? その後、どうすんだよ? 濃厚な思い出だけ残して、“あれは皓一さんの作りだした妄想でした”って処理するつもりか? それはあんたたちがタブーとしている “記憶の改竄(かいざん)” じゃねぇのかよ?!」
健斗は目上の者に対して使う丁寧な言葉遣いと態度をかなぐり捨て、乱暴な口調で久我に詰め寄った。健斗の怒りを真っ向から受け止めた久我は、苦しそうに顔をしかめている。久我は呼吸を整えるために一度深呼吸したのち、かけている眼鏡をクイッと指で上げながら口を開いた。
「君……薬師寺さん……君も珍しい……地球人の中にもごく少数、その存在が報告されているが……君は、能力者だね……興味深い……」
「るせぇっ! そんなことは訊いてねぇ!! とっとと高羽を絞めて、皓一さんから手を引かせろ! あんた、奴の “監督” とか言ってたな、その権限を利用して、何とかしやがれ!!」
久我の首根っこを掴んた健斗の手に、久我の手がそっと触れた。その瞬間、健斗の頭の中に久我の声が響いた。
「私は君の味方だ、信じて欲しい。どうか怒りを静めて、よく聞いてくれ。私はこれからすぐに高羽に会って、彼の真意を尋ねる。その返答により、今後の対応を決める。私の最優先は皓一さんだ。彼の保護を第一に考える。それと同時に薬師寺さん、君の精神的なケアを重視する。誤解しないでほしいのだが、我々は君たちの敵ではない。我々は、君たちが“宇宙人“に対して抱くような、利己的で恐ろしい、かつ暴力的な存在ではない。地球人に対して愛情を感じ、その成長を見守っている。
だから薬師寺さん、どうか私を信じて、高羽のことを私に任せて欲しい」
健斗は落ち着きを取り戻し、久我の首根っこを掴んでいた手を離した。
「…………。俺の精神的なケアはどうでもいい。自分のことは自分で面倒見れる。最優先は皓一さん、そう言ったな? 皓一さんの心身の健康と安全を、一番に考えてくれ。高羽が脅威となるなら取り除いてくれ。俺の望みはそれだけだ」
それを聞くと久我は安心したように長い息を吐き出し、今度は声に出して言った。
「すべて承知した。では私はすぐに高羽に会ってくる。今後の対応を決め、今夜か、遅くとも明日中には君の元に報告に伺う。それでいいだろうか?」
「それでいい」
久我は頷くと、健斗に背を向けて走り去った。
外門のところで施設の守衛に久我を呼び出してもらった健斗は、傍の歩道に久我を連れ出すと言った。
「いえ、本はいいんです。すみません、久我さん、忙しいところ申し訳ないんですが……実はさっき、俺、言いそびれたことがあって……今が駄目なら、後日で構いません、お時間を取っていただけませんか」
真剣な表情を浮かべている健斗を見て、久我は心配そうに言った。
「今、大丈夫だよ。どうしたの、何か困り事? 私で何か役に立つ?」
やはり久我の態度は、高羽真也と違ってずいぶん柔らかい。
健斗は施設の前の歩道から久我を誘うように歩き出した。この施設は宇宙人の活動拠点である可能性が高いし、敵の根城近くで事を起こすのは控えたかった。
「……久我さん、実は俺、困っているんです。今日も図書館で偶然お会いしたとき、相談しようかとも思ったんですが、迷惑をかけるのもと思って……」
「そんなに気を遣わなくていいから、言ってみなよ、ね? 何に、困っているの?」
「……あなたのお知り合いで、高羽真也って、人がいますよね?」
「うん……彼が、どうした?」
「俺の大切な人が……高羽真也に、騙されているんです」
「騙されている?! どういうこと?!」
「高羽真也って……偽名ですよね? そんな人物、どこにもいないって、俺、知っているんです。でも、あの男はどうやってか皓一さんを洗脳して、高羽真也だと思い込ませている。5年も前から、恋人として付き合ってる男だと……そう、皓一さんに思いこませているんです。けれど、あの男がこの地球にやってきたのは、つい最近のことですよね?」
久我がハッとして健斗を見つめる。
「…………君は……」
探るような久我の目を静かに受け止めながら、健斗はボイスレコーダー機能の付いたボールペンを見せて言った。
「これ、録音機能が付いているんです。あなたと高羽真也の会話を聞きました。久我さん、あなた方は地球人の敵ではないようだし、俺自身は、あなた方がこの星の生まれでなくても構わない。けれど、高羽真也に騙されている皓一さんを、このまま放っておくわけにはいかない!」
健斗は賭けに出た。久我が地球人に好意的で、健斗に協力してくれる方に賭けることにしたのだ。
久我は目をそらして考え事をしていたが、すぐに顔を上げると、健斗の目を見つめながら言った。
「その皓一さんとやらに、今すぐ会わせてくれないか。もし高羽が規則違反をしているなら、厳罰に処す必要がある。もちろん私は、君にも皓一さんとやらにも、危害を加えないと約束する」
健斗は頷き、二人はその足で和友スーパーに向かった。
日曜日の午後、皓一は売り場で商品の補充をしていた。
近付いてきた健斗に気付いた皓一は、手を休め、笑顔で健斗に話しかけた。
「あれっ、健斗じゃないか。買い物か?」
「はい。大学で知り合った友人に、このスーパーを紹介してるところなんですよ。こちら、久我直さんって言います」
健斗の後ろから、久我が前に歩み出る。
「こんにちは、初めまして……あなたが、皓一さん?」
「あっ、初めまして! はい、私が皓一です。どうぞゆっくり買い物して行ってくださいね!」
皓一を見た途端、久我の表情に変化があったことを、健斗は見逃さなかった。
久我は明らかに、驚いている。しかも頬を紅潮させ、皓一に見惚れている。
健斗はムッとして久我を小突こうとして――やめた。久我の目が焦点を失くし、同様に皓一もまた、ぼんやりと表情を失くしたために。そして健斗が戸惑っているほんの数秒の間に、その金縛りのような状態は解けた。久我は何事もなかったように、皓一に笑顔を見せて言った。
「いやあ、ほんと、いいスーパーだなあ。私の住まいからはちょっと遠いけど、時間をかけてでも来る価値がありますよ! 教えてくれてありがとね、薬師寺さん! そうだ、探してたあれもありそうだ! ねえ、あっちの棚、見ていい? あ、失礼しますよ、皓一さん、お仕事の邪魔してすみません!」
健斗もまた、皓一に挨拶するとその場を去った。そして久我の後を追い、店内を適当に回って外に出たところ、久我が真剣な表情で口を開いた。
「確かに、皓一さんの脳には高羽が接触したしるしが残っていた。ただし記憶には手を付けず、皓一さんの作りだした空想の恋人像を利用し、巧妙な暗示で高羽の思うように皓一さんを導いているようだ。地球人の記憶を改竄(かいざん)するのは重罪だが、このケースでは限りなくグレーだ。規則違反とは言えないところが、さすがは彼……と言ったところか……」
「久我さん、あなた方は、いわゆる超能力みたいなものが使えるんですね?」
「ああ。我々は、君たちが超能力と呼ぶ類の能力を、生まれながらに具えている。その能力は個体差が大きくて、高羽は上位の中でも特級クラス、非常に大きな力を持っている」
久我は一旦そこで言葉を区切り、少し間を置いた後、独り言のように呟いた。
「 “素敵な個体に巡り会って”……“毎日観察してる”……なるほど、確かにな……。まあ……無理もない……」
「どういうことなんです、久我さん? あなた、さっき皓一さんを見て明らかに驚いてた。しかも、超絶美人を見たような表情をしていましたよね?」
「ああ、皓一さんは、言うなれば超絶美人だ。めったにないほどの。ただしそれは、視覚による情報ではない。我々は『個体紋』と呼ばれる生体が発しているオーラのようなものを感じ取ることができる。それは個人の感覚器の精度に付随するため、能力が高ければ高いほど、『個体紋』の影響を受けやすい。中位クラスの私ですら、皓一さんの『個体紋』の美しさには目眩がするほどだから、高羽はもっと影響を受けているだろう」
「つまり……」
嫌そうに眉をしかめながら発言した健斗の「つまり」の後を、久我が引き継いだ。
「つまり、分かりやすく言うなれば、私の同胞である『高羽真也』は、皓一さんに一目惚れし、その後も継続して彼に恋情を募らせている、という状態だろう。うん、俗的に表現するなら、メロメロのデレデレだな」
「……っ!」
健斗は険しい顔をして、ミシッと音がしそうなほど拳を握りしめ、ギリギリという音が聞こえてきそうなほど、歯を食いしばっている。それを見て久我は慌てて言った。
「だ、大丈夫、高羽は絶対に皓一さんを傷つけない。極めて大切に扱うだろう。我々はとても温厚な種族だ。暴力は好まないし、地球人は保護対象だ。君の大切な人に危害は加えないから、安心して欲しい」
「待てよ、今が大丈夫でも、高羽は “一年間の休暇中” に皓一さんで遊んだあと、地球から出て行くんだろう? その後、どうすんだよ? 濃厚な思い出だけ残して、“あれは皓一さんの作りだした妄想でした”って処理するつもりか? それはあんたたちがタブーとしている “記憶の改竄(かいざん)” じゃねぇのかよ?!」
健斗は目上の者に対して使う丁寧な言葉遣いと態度をかなぐり捨て、乱暴な口調で久我に詰め寄った。健斗の怒りを真っ向から受け止めた久我は、苦しそうに顔をしかめている。久我は呼吸を整えるために一度深呼吸したのち、かけている眼鏡をクイッと指で上げながら口を開いた。
「君……薬師寺さん……君も珍しい……地球人の中にもごく少数、その存在が報告されているが……君は、能力者だね……興味深い……」
「るせぇっ! そんなことは訊いてねぇ!! とっとと高羽を絞めて、皓一さんから手を引かせろ! あんた、奴の “監督” とか言ってたな、その権限を利用して、何とかしやがれ!!」
久我の首根っこを掴んた健斗の手に、久我の手がそっと触れた。その瞬間、健斗の頭の中に久我の声が響いた。
「私は君の味方だ、信じて欲しい。どうか怒りを静めて、よく聞いてくれ。私はこれからすぐに高羽に会って、彼の真意を尋ねる。その返答により、今後の対応を決める。私の最優先は皓一さんだ。彼の保護を第一に考える。それと同時に薬師寺さん、君の精神的なケアを重視する。誤解しないでほしいのだが、我々は君たちの敵ではない。我々は、君たちが“宇宙人“に対して抱くような、利己的で恐ろしい、かつ暴力的な存在ではない。地球人に対して愛情を感じ、その成長を見守っている。
だから薬師寺さん、どうか私を信じて、高羽のことを私に任せて欲しい」
健斗は落ち着きを取り戻し、久我の首根っこを掴んでいた手を離した。
「…………。俺の精神的なケアはどうでもいい。自分のことは自分で面倒見れる。最優先は皓一さん、そう言ったな? 皓一さんの心身の健康と安全を、一番に考えてくれ。高羽が脅威となるなら取り除いてくれ。俺の望みはそれだけだ」
それを聞くと久我は安心したように長い息を吐き出し、今度は声に出して言った。
「すべて承知した。では私はすぐに高羽に会ってくる。今後の対応を決め、今夜か、遅くとも明日中には君の元に報告に伺う。それでいいだろうか?」
「それでいい」
久我は頷くと、健斗に背を向けて走り去った。
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