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Act 1
38. 後孔への愛撫
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愛撫に応えて張りつめてきた皓一の竿を、真也の手が包み込みゆっくり摩擦を始めた。それと同時に唇が重ねられ、皓一の口内に真也の舌が侵入してくる。貪るように激しく、それでいて深い愛情を感じるほど優しく、甘いキスと愛撫によって、皓一の体は否応なしに高まっていく。皓一がうっとりと身を任せていると、真也の手が尻側に回り、引き締まった双丘を揉みしだき始めた。大きな手がリズミカルに、皓一の尻の肉をやわやわと掴んでは離す。そうする間も、真也は皓一の唇を吸い続けた。
「ん……ん……はあ……はあ……。……っうく!」
皓一はビクッと体を震わせた。尻を揉みしだいていた真也の指が、後孔周りをこね回し始めたからだ。今まで触れられたことのないその場所を執拗に愛撫され、皓一は反射的に身をよじって逃れようとした。しかし腕も脚もしっかり固定されていて、強い力で動かしても拘束から逃れることは出来ない。
皓一がそうやってジタバタしている間も、真也の後孔への愛撫は途切れることなく続いていた。そこは滑りをよくする何かの液体で濡れている。どうやら皓一が寝ている間に真也はすっかり準備を終えたらしい。ぬるぬるした感触と共に、真也の指と思われるものが、そこを押したりこねたり、くちゅくちゅと敏感な孔周りをなぞるように撫でたりと、多彩な動きで皓一を刺激する。
「う、ああっ……、し、真也っ……!」
「皓一……気持ちいいだろう? 前をなぶられているのと同じくらいに……」
確かに、気持ち良かった。それが逆に怖くもあり、身動き取れない状態でされるがまま、という今の体勢への不安が、皓一の心身を委縮させる。
しかし、もう後には引けない。皓一は真也を受け入れることに同意したのだから。今更やめてくれ、と言えば、真也はどんなにがっかりするだろう……皓一はそう思って、怖気付く自分を抑え込もうとしていた。その様子を敏感に感じ取った真也は、愛撫の手を尻から離し、皓一の体を優しく抱きしめて囁いた。
「震えているのか……皓一……。……怖いのか? ……やめるか?」
「いっ、いや、怖くなんか、ないぞ。た、ただ、あれだ、このベッドとか、ホテルのシーツとか、よ、汚したらまずいと思って……。な、なんか、尻が、ぬるぬるするから、だからその……」
「ああ……それなら心配ない。持参した防水シーツを二重にして敷いてある。枕も私物だ」
「えっ……そ、そうなのか?! …………。あっ、おまえ、なんか荷物がでかいと思ったら、そんなもの持って来てたのか!」
「そうだ。備えあれば患(うれ)いなし、だ。くくっ……用意周到だと、呆れてるのか? 皓一、清潔好きで周囲に配慮ばかりしてるおまえなら、当然汚すことを躊躇(ちゅうちょ)するだろうと、予測して行動したまでだ。……まあ、他にも二三、思うところあっての備えだが……」
真也はキュッと皓一を抱きしめて、皓一の耳元に熱い息を吹きかけながら囁いた。
「安心しろ。おまえの可愛い玉袋が空になるまでまき散らしても、大丈夫だ。二人で思う存分……ぐちょぐちょの汁まみれになろうな……」
淫靡な言葉に皓一の背筋がゾク、と粟立つ。
「ばっ……馬鹿、やらしいこと言うなよ……。もう一回、風呂に入るつもりか……」
「もちろんそのつもりだ。ふふ……照れてるのか、本当に可愛いな、俺の皓一は……」
食らいつくように、真也は皓一の唇に吸い付いた。お互いの舌が絡まり、溢れた唾液が皓一の頬や顎を伝って流れてゆく。
息が上がるほど激しい口付けに、皓一の頭は痺れたように思考を中断した。いつの間にか怖さや不安は薄れ、これから始まる二人の関係に、期待が募る。
皓一の体から力が抜けたのを感じ取り、真也はわずかに唇を離して囁いた――重低音の、痺れるようないい声で。
「皓一……決して苦痛は与えない。おまえが嫌だと感じたら、すぐに制止してくれて構わない」
さわ、と皓一の首筋を、真也の両手が愛撫する。なだめるように、優しく。皓一の口から甘い喘ぎ声が漏れるのを聞き、真也は興奮の滲んだ荒い息遣いを皓一に浴びせながら、言った。
「皓一、俺を信じて、身を任せてくれるか?」
「……ああ……いいよ。おまえの、好きにしろ」
皓一がそう答えた途端、真也の唇の端が、にやりと歪んだ。どこか猟奇的なその表情は、目隠しされた皓一には当然ながら一切感知されなかった。
「ん……ん……はあ……はあ……。……っうく!」
皓一はビクッと体を震わせた。尻を揉みしだいていた真也の指が、後孔周りをこね回し始めたからだ。今まで触れられたことのないその場所を執拗に愛撫され、皓一は反射的に身をよじって逃れようとした。しかし腕も脚もしっかり固定されていて、強い力で動かしても拘束から逃れることは出来ない。
皓一がそうやってジタバタしている間も、真也の後孔への愛撫は途切れることなく続いていた。そこは滑りをよくする何かの液体で濡れている。どうやら皓一が寝ている間に真也はすっかり準備を終えたらしい。ぬるぬるした感触と共に、真也の指と思われるものが、そこを押したりこねたり、くちゅくちゅと敏感な孔周りをなぞるように撫でたりと、多彩な動きで皓一を刺激する。
「う、ああっ……、し、真也っ……!」
「皓一……気持ちいいだろう? 前をなぶられているのと同じくらいに……」
確かに、気持ち良かった。それが逆に怖くもあり、身動き取れない状態でされるがまま、という今の体勢への不安が、皓一の心身を委縮させる。
しかし、もう後には引けない。皓一は真也を受け入れることに同意したのだから。今更やめてくれ、と言えば、真也はどんなにがっかりするだろう……皓一はそう思って、怖気付く自分を抑え込もうとしていた。その様子を敏感に感じ取った真也は、愛撫の手を尻から離し、皓一の体を優しく抱きしめて囁いた。
「震えているのか……皓一……。……怖いのか? ……やめるか?」
「いっ、いや、怖くなんか、ないぞ。た、ただ、あれだ、このベッドとか、ホテルのシーツとか、よ、汚したらまずいと思って……。な、なんか、尻が、ぬるぬるするから、だからその……」
「ああ……それなら心配ない。持参した防水シーツを二重にして敷いてある。枕も私物だ」
「えっ……そ、そうなのか?! …………。あっ、おまえ、なんか荷物がでかいと思ったら、そんなもの持って来てたのか!」
「そうだ。備えあれば患(うれ)いなし、だ。くくっ……用意周到だと、呆れてるのか? 皓一、清潔好きで周囲に配慮ばかりしてるおまえなら、当然汚すことを躊躇(ちゅうちょ)するだろうと、予測して行動したまでだ。……まあ、他にも二三、思うところあっての備えだが……」
真也はキュッと皓一を抱きしめて、皓一の耳元に熱い息を吹きかけながら囁いた。
「安心しろ。おまえの可愛い玉袋が空になるまでまき散らしても、大丈夫だ。二人で思う存分……ぐちょぐちょの汁まみれになろうな……」
淫靡な言葉に皓一の背筋がゾク、と粟立つ。
「ばっ……馬鹿、やらしいこと言うなよ……。もう一回、風呂に入るつもりか……」
「もちろんそのつもりだ。ふふ……照れてるのか、本当に可愛いな、俺の皓一は……」
食らいつくように、真也は皓一の唇に吸い付いた。お互いの舌が絡まり、溢れた唾液が皓一の頬や顎を伝って流れてゆく。
息が上がるほど激しい口付けに、皓一の頭は痺れたように思考を中断した。いつの間にか怖さや不安は薄れ、これから始まる二人の関係に、期待が募る。
皓一の体から力が抜けたのを感じ取り、真也はわずかに唇を離して囁いた――重低音の、痺れるようないい声で。
「皓一……決して苦痛は与えない。おまえが嫌だと感じたら、すぐに制止してくれて構わない」
さわ、と皓一の首筋を、真也の両手が愛撫する。なだめるように、優しく。皓一の口から甘い喘ぎ声が漏れるのを聞き、真也は興奮の滲んだ荒い息遣いを皓一に浴びせながら、言った。
「皓一、俺を信じて、身を任せてくれるか?」
「……ああ……いいよ。おまえの、好きにしろ」
皓一がそう答えた途端、真也の唇の端が、にやりと歪んだ。どこか猟奇的なその表情は、目隠しされた皓一には当然ながら一切感知されなかった。
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