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Ⅲ 誓約
24. 誓いの成就
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いつものように、浴室内はシルファによって完璧に整えられていた。
立ち込める湯けむりの中、レイは頭から湯をかぶり、必死で汚れを落としている。その傍らに悄然と立ちつくし、魔王は沈んだ声でレイに話しかけた。
「レイ……おまえにどのように詫びればよいのか……私は言葉もない……」
レイは石鹸を泡立てる手を止めて、複雑な表情で魔王を見上げた。
ロワン一家の命を手中におさめてレイを脅迫した上、あれほどむごい痛手を負わせた、目の前の男を。
関係のない人間を巻き込んで、その命を手玉に取った――その汚いやり口にあれほど腹を立てていたのに、今、レイの気持ちは不思議なほど穏やかだった。
(何だろうな……魔王の血を、飲んだせいか?)
レイは改めて、体のあちこちを点検した。
療術をかけてもいないのに、体中の傷はすべて完全に癒され、跡形もなくふさがっている。乱暴の名残を示す血を洗い流せば、そこには一点の曇りもない、健康で瑞々しい素肌が現れた。魔王に貫かれ、ひき裂かれた箇所も、今はまったく痛まない。
苦痛がとれただけでなく、体中に活力がみなぎり、踊り出したいほどに心が弾んでいる。この変わりように、レイは少なからず戸惑っていた。
一方、体を調べ始めたレイの様子に、魔王は顔を曇らせた。
「……まだどこか痛むのか? 私は療術が苦手だが、簡単なものなら……」
そう言って差し出された魔王の右手を、レイはハッとして注視した。――レイに血を与えるために深く噛み切り、大きな傷口を作っていたその手首を。
しかしそこには、傷どころか、傷があったことを示す痕跡もない。レイは怪訝に思い、魔王の左手を掴んで確認した。――やはり、傷も痕跡もない。
レイの困惑に気付き、魔王は苦笑した。
「心配ない、レイ。私の傷は、放っておけばすぐにふさがる。王になったとき、契約により体質が変わったのでな……」
レイには初耳だった。よく魔王は無敵だと噂されていたが、誇張ではなかったのか。
「契約……? 何だ、それ……誰と結んだんだ?」
魔王は一瞬ためらったのち、体中のあちこちに走る傷跡の一つを指でなぞった。
「<精霊たち>との、契約だ。これらの傷跡も、王になるための試練に耐えた証だ――この傷跡だけは、生涯、消えることはない」
魔王の体には、どんな刃物で傷付けられたのか、全身の所々に異様な傷跡が走っている。王の息子として大切に育てられたはずの彼に、療術によって癒されることもなく、引きつって無残に固まったその傷跡は、あまりにも不釣合いだった。
レイは魔王の裸を見るたび、目の前に晒されるその傷跡に、畏怖のようなものを感じていた。何か特別な事情があるのだろうと、ずっと気になってはいたが、何となく聞くのも憚られ、今まで黙っていたのだ。
「魔王……<精霊たち>って、一体どんな存在なんだ?」
「……今はまだ、語れぬ。許せ、レイ。……私の、怒りに誘発されるあの嵐のごとき狂気も……契約の副作用なのだ。本当に……すまない……レイ」
苦痛に耐えるように、魔王の眉間に深い皺が刻まれる。
唇をわななかせ、目を伏せた魔王を見て、レイはぎゅっと心臓を掴まれたような心地になった。
得体の知れない不穏な霧が、魔王を取り巻いているかのようだった。その霧に阻まれ魔王を見失いそうになる。恐怖に駆られ、レイはとっさに魔王の大きな体に腕を回し、渾身の力を込めて抱き締めた。
突然の力強い抱擁に、魔王の双眸が喜びに輝く。
「レイ……!」
「魔王、どこにも行くな! 俺を……離さないでくれ!」
思いがけないその言葉に、魔王は息を詰まらせてレイの体を掻き抱いた。
「ああ、離さないとも。離すものか! どこにも行かぬ。私はおまえのものだ」
魔王は長身をかがめるとレイの唇を捉え、レイもまた、魔王の唇を求めた。
背の高い魔王に半ばぶら下がった状態で、レイは積極的に口付けに応えた。
頭の芯が心地よく痺れ、唇と共に重なり合う互いの心が、混ざり合い喉を下りる唾液と共に、体に沁み込んでくる。
二人はそのまま時を忘れ、唇が腫れあがるほどの長く激しい口付けを交わした。
――額瞳が、燃えるように熱を帯びる。
魔王はレイの唇を名残惜しげに解放すると、額瞳をなすりつけるようにレイの額に接触させた。
「……っ! あぁ……!!」
レイが切なげに吐息をもらす。
一瞬、稲妻に打たれたかのような衝撃が全身を貫き、歓喜を伴った心地よい熱が、額から体中へと運ばれていった。
額を重ねた刹那、魔王は時が満ちたのを悟った。
<神聖な誓い>の成就を果たすために必要な条件が、すべて揃っている。
(もう……よいのか……! 遂に、その時が来たのか!)
予定より、十日も早い。それは二人の絆が、かなり強いことを意味していた。
心の奥底から湧き上がってくる喜びが、怒涛のように魔王の全身を包む。
あとは言葉を交わし、誓い合えば<神聖な誓い>が成就される。
「レイ……私と誓いを交わしてくれ。私と一生添い遂げると、言葉にして誓ってくれ!」
「ああ……いいぜ。何を言えばいいんだ?」
魔王は安堵して笑顔を見せた。
「簡単だ。私と額を合わせ、誓句を口に出せば良い。先に私が誓うから、後に続いて誓ってくれ」
レイは頷くと、緊張した面持ちで上を向いた。魔王が身をかがめ額を合わせてくると、じんわりと、心地よい熱で体中が満たされてゆく。
魔王はひとつ大きく息を吸い込むと、レイが暗記できるよう、ゆっくりと言葉を紡いだ。
「我、ディレクシアス・ヴィルメリオ・イフ・トゥリアは、汝、レイ・ファレノを生涯の伴侶とし、いかなるときも慈しみ、永遠に愛し、添い遂げると誓う」
伏せられていた魔王の瞳が、レイをじっと見つめた。合図と知り、レイは魔王にならって息を大きく吸い込んだあと、誓句を舌にのせた。
「我、レイ・ファレノは、汝、ディレクシアス・ヴィルメリオ・イフ・トゥリアを、生涯の伴侶とし、いかなるときも慈しみ、永遠に愛し、添い遂げると誓う」
長すぎる魔王の姓名に、レイは間違えなかったかと不安を覚えた。しかし言い終えるや否や、合わさった額がカッと燃えるように熱くなり、何も考えられなくなった。
(あっ……!)
レイは心の中で喚声を上げた。
目眩に似た浮遊感に包まれたのち、二人は肉体を置いて、魂だけで共に見知らぬ場所に飛ばされていた。
魔王はしっかりと、レイを腕の中に抱き寄せた。魂だけとはいえ、二人の姿は肉体の影を纏い、お互いの温もりを伝えている。
レイは以前体験した、不思議な現象を思い出した。
(これは……あのときと同じ……「睦飛び」? いや、違うよな……状況が……違うから……)
レイの戸惑いを推し量り、魔王が囁く。
「これは睦飛びではない。<神聖な誓い>の真の成就を得ると、『約束の地』を垣間見るという。まさしくここは、『約束の地』だ。見ろ、虹色の月が、空に3つかかっている」
レイは驚いて、息を飲んだ。
(これが……『約束の地』!? 本当にあったのか! 魂が生まれ、還る場所……!)
抱きあった二人の目の前に、幻想的な景色が広がっていた。
常に夜明け前の空は、地平線に柔らかな薄紅色の衣装を纏い、紺碧の天頂は、きらめく星々で飾られている。ぼんやりと神秘的に輝く虹色の満月が空に三つかかり、その周辺には色とりどりの貝殻を集めたような雲が、キラキラと光を放ちながら地表へ降る波のように、舞い降りていた。
「魔王……」
レイの呼びかけに応えた魔王が、頷きながらギュッと手を握る。
レイは感動に打ち震えながら、神々の息吹のような美しい景色に見とれていた。魔王の手の温もりがなければ、すべてが夢だと思っていただろう。
魔王もまた、同じ気持ちだった。
腕の中で震えるレイをしっかりと抱き締めながら、魔王はレイに顔を近づけ、優しく唇を重ね合わせた。
立ち込める湯けむりの中、レイは頭から湯をかぶり、必死で汚れを落としている。その傍らに悄然と立ちつくし、魔王は沈んだ声でレイに話しかけた。
「レイ……おまえにどのように詫びればよいのか……私は言葉もない……」
レイは石鹸を泡立てる手を止めて、複雑な表情で魔王を見上げた。
ロワン一家の命を手中におさめてレイを脅迫した上、あれほどむごい痛手を負わせた、目の前の男を。
関係のない人間を巻き込んで、その命を手玉に取った――その汚いやり口にあれほど腹を立てていたのに、今、レイの気持ちは不思議なほど穏やかだった。
(何だろうな……魔王の血を、飲んだせいか?)
レイは改めて、体のあちこちを点検した。
療術をかけてもいないのに、体中の傷はすべて完全に癒され、跡形もなくふさがっている。乱暴の名残を示す血を洗い流せば、そこには一点の曇りもない、健康で瑞々しい素肌が現れた。魔王に貫かれ、ひき裂かれた箇所も、今はまったく痛まない。
苦痛がとれただけでなく、体中に活力がみなぎり、踊り出したいほどに心が弾んでいる。この変わりように、レイは少なからず戸惑っていた。
一方、体を調べ始めたレイの様子に、魔王は顔を曇らせた。
「……まだどこか痛むのか? 私は療術が苦手だが、簡単なものなら……」
そう言って差し出された魔王の右手を、レイはハッとして注視した。――レイに血を与えるために深く噛み切り、大きな傷口を作っていたその手首を。
しかしそこには、傷どころか、傷があったことを示す痕跡もない。レイは怪訝に思い、魔王の左手を掴んで確認した。――やはり、傷も痕跡もない。
レイの困惑に気付き、魔王は苦笑した。
「心配ない、レイ。私の傷は、放っておけばすぐにふさがる。王になったとき、契約により体質が変わったのでな……」
レイには初耳だった。よく魔王は無敵だと噂されていたが、誇張ではなかったのか。
「契約……? 何だ、それ……誰と結んだんだ?」
魔王は一瞬ためらったのち、体中のあちこちに走る傷跡の一つを指でなぞった。
「<精霊たち>との、契約だ。これらの傷跡も、王になるための試練に耐えた証だ――この傷跡だけは、生涯、消えることはない」
魔王の体には、どんな刃物で傷付けられたのか、全身の所々に異様な傷跡が走っている。王の息子として大切に育てられたはずの彼に、療術によって癒されることもなく、引きつって無残に固まったその傷跡は、あまりにも不釣合いだった。
レイは魔王の裸を見るたび、目の前に晒されるその傷跡に、畏怖のようなものを感じていた。何か特別な事情があるのだろうと、ずっと気になってはいたが、何となく聞くのも憚られ、今まで黙っていたのだ。
「魔王……<精霊たち>って、一体どんな存在なんだ?」
「……今はまだ、語れぬ。許せ、レイ。……私の、怒りに誘発されるあの嵐のごとき狂気も……契約の副作用なのだ。本当に……すまない……レイ」
苦痛に耐えるように、魔王の眉間に深い皺が刻まれる。
唇をわななかせ、目を伏せた魔王を見て、レイはぎゅっと心臓を掴まれたような心地になった。
得体の知れない不穏な霧が、魔王を取り巻いているかのようだった。その霧に阻まれ魔王を見失いそうになる。恐怖に駆られ、レイはとっさに魔王の大きな体に腕を回し、渾身の力を込めて抱き締めた。
突然の力強い抱擁に、魔王の双眸が喜びに輝く。
「レイ……!」
「魔王、どこにも行くな! 俺を……離さないでくれ!」
思いがけないその言葉に、魔王は息を詰まらせてレイの体を掻き抱いた。
「ああ、離さないとも。離すものか! どこにも行かぬ。私はおまえのものだ」
魔王は長身をかがめるとレイの唇を捉え、レイもまた、魔王の唇を求めた。
背の高い魔王に半ばぶら下がった状態で、レイは積極的に口付けに応えた。
頭の芯が心地よく痺れ、唇と共に重なり合う互いの心が、混ざり合い喉を下りる唾液と共に、体に沁み込んでくる。
二人はそのまま時を忘れ、唇が腫れあがるほどの長く激しい口付けを交わした。
――額瞳が、燃えるように熱を帯びる。
魔王はレイの唇を名残惜しげに解放すると、額瞳をなすりつけるようにレイの額に接触させた。
「……っ! あぁ……!!」
レイが切なげに吐息をもらす。
一瞬、稲妻に打たれたかのような衝撃が全身を貫き、歓喜を伴った心地よい熱が、額から体中へと運ばれていった。
額を重ねた刹那、魔王は時が満ちたのを悟った。
<神聖な誓い>の成就を果たすために必要な条件が、すべて揃っている。
(もう……よいのか……! 遂に、その時が来たのか!)
予定より、十日も早い。それは二人の絆が、かなり強いことを意味していた。
心の奥底から湧き上がってくる喜びが、怒涛のように魔王の全身を包む。
あとは言葉を交わし、誓い合えば<神聖な誓い>が成就される。
「レイ……私と誓いを交わしてくれ。私と一生添い遂げると、言葉にして誓ってくれ!」
「ああ……いいぜ。何を言えばいいんだ?」
魔王は安堵して笑顔を見せた。
「簡単だ。私と額を合わせ、誓句を口に出せば良い。先に私が誓うから、後に続いて誓ってくれ」
レイは頷くと、緊張した面持ちで上を向いた。魔王が身をかがめ額を合わせてくると、じんわりと、心地よい熱で体中が満たされてゆく。
魔王はひとつ大きく息を吸い込むと、レイが暗記できるよう、ゆっくりと言葉を紡いだ。
「我、ディレクシアス・ヴィルメリオ・イフ・トゥリアは、汝、レイ・ファレノを生涯の伴侶とし、いかなるときも慈しみ、永遠に愛し、添い遂げると誓う」
伏せられていた魔王の瞳が、レイをじっと見つめた。合図と知り、レイは魔王にならって息を大きく吸い込んだあと、誓句を舌にのせた。
「我、レイ・ファレノは、汝、ディレクシアス・ヴィルメリオ・イフ・トゥリアを、生涯の伴侶とし、いかなるときも慈しみ、永遠に愛し、添い遂げると誓う」
長すぎる魔王の姓名に、レイは間違えなかったかと不安を覚えた。しかし言い終えるや否や、合わさった額がカッと燃えるように熱くなり、何も考えられなくなった。
(あっ……!)
レイは心の中で喚声を上げた。
目眩に似た浮遊感に包まれたのち、二人は肉体を置いて、魂だけで共に見知らぬ場所に飛ばされていた。
魔王はしっかりと、レイを腕の中に抱き寄せた。魂だけとはいえ、二人の姿は肉体の影を纏い、お互いの温もりを伝えている。
レイは以前体験した、不思議な現象を思い出した。
(これは……あのときと同じ……「睦飛び」? いや、違うよな……状況が……違うから……)
レイの戸惑いを推し量り、魔王が囁く。
「これは睦飛びではない。<神聖な誓い>の真の成就を得ると、『約束の地』を垣間見るという。まさしくここは、『約束の地』だ。見ろ、虹色の月が、空に3つかかっている」
レイは驚いて、息を飲んだ。
(これが……『約束の地』!? 本当にあったのか! 魂が生まれ、還る場所……!)
抱きあった二人の目の前に、幻想的な景色が広がっていた。
常に夜明け前の空は、地平線に柔らかな薄紅色の衣装を纏い、紺碧の天頂は、きらめく星々で飾られている。ぼんやりと神秘的に輝く虹色の満月が空に三つかかり、その周辺には色とりどりの貝殻を集めたような雲が、キラキラと光を放ちながら地表へ降る波のように、舞い降りていた。
「魔王……」
レイの呼びかけに応えた魔王が、頷きながらギュッと手を握る。
レイは感動に打ち震えながら、神々の息吹のような美しい景色に見とれていた。魔王の手の温もりがなければ、すべてが夢だと思っていただろう。
魔王もまた、同じ気持ちだった。
腕の中で震えるレイをしっかりと抱き締めながら、魔王はレイに顔を近づけ、優しく唇を重ね合わせた。
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