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Ⅲ 誓約
9. 遠い過去からの手紙(2)
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古代アキュラージェ語は、言わば死に絶えた言語だ。もう何世紀も前から用途が限られており、意思疎通のための言語としては使われていない。そのため、発展も変化もない。
そこにエイミアの意図が、はっきりと表れていた。
レイが直接読めるようにと、わざわざ古代アキュラージェ語を選び、記された手紙――それはおよそ360年の時を経て、今、やっと届いた。
「……シルファ、エイミアは……魔力が高かったのか?」
「はい。とても」
「得意とした分野は……先見?」
「はい。よく過去と未来を占っておいででした。でもここは月の光が直接届かないので、うまく占えないと、嘆いて……」
ハッとして、シルファは言葉を詰まらせ、レイが凝視している頁を、横から覗き込んた。
「それは……その文字は……エイミア様が……?」
エイミアがいなくなってから、シルファは一度も、絵本を手にとる機会がなかった。
「シルファ……君は古代アキュラージェ語を読める?」
「はい……。ああ…………」
シルファは驚きをあらわにしながら、エイミアの残した息吹を拾い上げた。
そして呆然とレイを見つめ、「……失礼致しました。レイ様宛ての伝言を……読んでしまいました」と、か細い声で謝罪した。
どんなときでも礼儀を忘れないシルファを微笑ましく思いながら、レイは疑問を口にした。
「……500年目の奇跡って、何だ? 君は知ってる?」
「……はい……ああ、いいえ……よくは知らないのです。ただ……私を作ったクサナダが、私に言い残した言葉があるのです。『500年目の奇跡が、どうかおまえを救いますように……』と……。その言葉の意味は、私にもよく分からないのです」
「……じゃあ、リンデンの丘は? 魔界にリンデンの木が生えているのか?」
リンデンは仙界特有の植物だとばかり思っていた。
仙界にはリンデンの巨木がいくつもそびえ、仙界人たちはその木をとても大切にしている。仙界をリンデンフィアと名付け、そこに暮らす自分たちをリンデルトと呼ぶことからも、彼らのリンデンへの愛着が見て取れる。
一方、魔界ではリンデンの木を見たことが無い。
レイの疑問に、シルファが答えた。
「リンデンは確かに、魔界では非常に珍しい植物ですが、クサナダの工房の裏手に1本だけ、リンデンの巨木がありました。でも、今もあるかは、存じません。私は470年、ここから出たことがありませんので……」
――あるのだろう、とレイは思った。
エイミアの望みは、リンデンの木の傍にシルファを連れて行くこと。未来を正確に予知したエイミアが、360年後のリンデンの姿を、知らないとは思えない。
(500年目に何があるんだ? いったいどこから数えて500年なんだ? ……そういえば、魔王も何か言ってたな……確か人形は作られて500年目に、節目が訪れると……。シルファは498年前に作られたと言っていた。……とすると、2年後にリンデンの丘で、エイミアの求める奇跡が起こるということか?)
レイはしばらく考え込み、シルファに尋ねた。
「エイミアは、どんな子だった? なぜこの<最果ての間>で、6年も過ごす必要があったんだ?」
「エイミア様は……。…………っ!!」
シルファは急に体の制御を失い、ガクッと床に膝を付いた。
「シルファ!」
シルファの虚ろな目は、何も映していなかった。
レイは何らかの禁忌に触れたことを感じ取り、慌ててシルファを抱き寄せた。
「いいよ、もういい、シルファ、もう思い出さなくていい。ごめんな、もう聞かない。居間に移動しよう。……ここは、暗過ぎる……」
実際は、充分に明るかった。
書庫は、いつでも快適に本が読めるようにと配慮から、いたるところに照明が用意されおり、真昼のように明るく室内を照らし出していた。
しかし過去からの切実な願いがこの部屋を浸食し、重たく淀んだ澱が、視界を不透明な膜で覆っているかのようだった。
書庫内を照らしている人工的な明かりではなく、現実の――今この世界を照らしている光の破片が、レイは欲しかった。
やがて穏やかな光の射し込む居間に入ると、レイはホッとして緊張を解いた。
肩を抱いて一緒に連れてきたシルファも、既にいつもの状態に戻っている。
「申し訳ございません、レイ様……私は何か、粗相を……」
「シルファ、何もないよ。気にしなくていい」
レイはシルファに優しく微笑むと、居間の長椅子にもたれこんだ。
エイミアの残した言葉がしつこく頭の中で鳴り響き、レイは何度も、それを反芻した。
(それにしても……エイミアの先見の力は強力だな……)
先見は、あらゆる魔導術の中でも最も天賦の才を必要とし、最も習得し難いと言われている。
明日のことを占うのはまだ容易たやすいが、現在から離れるほど、未来は靄に包まれ、掴み難くなる。――およそ350年後の未来を正確に占い、伝言までよこしたエイミアの力は、もはや人の域を超えている。
そんな神業とも言える能力を持った少女が、大人たちからどんな風に扱われるか、大方は想像がつく。
強い力を持つ者は、利用される。それが善悪の別もまだつかない無力な少女なら、なおのこと。
エイミアはこの<最果ての間>で守られていたか、利用するために幽閉されていたかの、どちらかだろう。
――多分、後者なんだろうな……。
レイは何となく、そう感じていた。
6年間も、シルファと二人きりで、この<最果ての間>に閉じ込められて、少女は日々、何を考えて過ごしていたのだろうか。
垣間見た未来は、彼女の心を救ってくれたのだろうか。
レイはふと、先見の魔導術を教えてくれた師の言葉を思い出した。
『よいか、レイ。未来は確定しておらぬ。幾筋も枝分かれした支流が大河に流れ込み、やがて「今」という、まったき姿が現れ出いでる。先見で覗く未来は、一つの可能性にしか過ぎず、それゆえ望まぬ未来を垣間見たとしても、動揺するにあたわず。より良き未来を得たいと思うならば、本流ではなく支流をあたれ。流れの変わる希望を孕んだ、一つの可能性を探すのだ。』
先見の才能に恵まれなかったレイに、何とか基本だけでも習得させようと、師は繰り返し、辛抱強く教えてくれた。
そのときはまったく理解できなかった師の言葉が、今になってじんわりと意味を成して響く。
(エイミアにとって、俺がここにいる未来が、最も可能性に満ちた「今」なんだ……)
流動的な未来を覗くのは、才能と腕前をもってしても、報われることの少ない虚しい作業だ。
エイミアは根気よく、この「今」を求めて、何度も何度も、幾筋もの支流をあたったに違いない。
そして遂に探し当て、伝言を届けることに成功した。
過去から伸びてきた少女の手に、ふわりと掴まれた気がして、レイはぞくりと体を震わせた。
その身震いは恐怖からではなく、少女の期待を背負い、未来を託された気負いからだった。
あの絵本の物語のように、死と悲しみを越え、幸せな未来に導くために見出されたのなら――。
360年も前から送り出されたエイミアの言葉は、今咲き開いた花弁のように、瑞々しい輝きを放って、レイの心に根をおろした。
『すべては額瞳の示すまま、魂の導く先へ。
今は頭ではなく、心で答えを見つけて』
「頭ではなく、心で……」
それなら、簡単だ。
答えはもう、出ている。
「あっ……!」
胸の奥で、何かが弾けた。
理屈、常識、立場……あらゆるしがらみに縛られ、堰止められていた「想い」が、解放されて体中をあたたかい息吹で満たしてゆく。
そこには正も誤もなく、良も悪もない。
この想いを告げたいという、切実な願いだけが、心の波打ち際で、静かに揺蕩っていた。
そこにエイミアの意図が、はっきりと表れていた。
レイが直接読めるようにと、わざわざ古代アキュラージェ語を選び、記された手紙――それはおよそ360年の時を経て、今、やっと届いた。
「……シルファ、エイミアは……魔力が高かったのか?」
「はい。とても」
「得意とした分野は……先見?」
「はい。よく過去と未来を占っておいででした。でもここは月の光が直接届かないので、うまく占えないと、嘆いて……」
ハッとして、シルファは言葉を詰まらせ、レイが凝視している頁を、横から覗き込んた。
「それは……その文字は……エイミア様が……?」
エイミアがいなくなってから、シルファは一度も、絵本を手にとる機会がなかった。
「シルファ……君は古代アキュラージェ語を読める?」
「はい……。ああ…………」
シルファは驚きをあらわにしながら、エイミアの残した息吹を拾い上げた。
そして呆然とレイを見つめ、「……失礼致しました。レイ様宛ての伝言を……読んでしまいました」と、か細い声で謝罪した。
どんなときでも礼儀を忘れないシルファを微笑ましく思いながら、レイは疑問を口にした。
「……500年目の奇跡って、何だ? 君は知ってる?」
「……はい……ああ、いいえ……よくは知らないのです。ただ……私を作ったクサナダが、私に言い残した言葉があるのです。『500年目の奇跡が、どうかおまえを救いますように……』と……。その言葉の意味は、私にもよく分からないのです」
「……じゃあ、リンデンの丘は? 魔界にリンデンの木が生えているのか?」
リンデンは仙界特有の植物だとばかり思っていた。
仙界にはリンデンの巨木がいくつもそびえ、仙界人たちはその木をとても大切にしている。仙界をリンデンフィアと名付け、そこに暮らす自分たちをリンデルトと呼ぶことからも、彼らのリンデンへの愛着が見て取れる。
一方、魔界ではリンデンの木を見たことが無い。
レイの疑問に、シルファが答えた。
「リンデンは確かに、魔界では非常に珍しい植物ですが、クサナダの工房の裏手に1本だけ、リンデンの巨木がありました。でも、今もあるかは、存じません。私は470年、ここから出たことがありませんので……」
――あるのだろう、とレイは思った。
エイミアの望みは、リンデンの木の傍にシルファを連れて行くこと。未来を正確に予知したエイミアが、360年後のリンデンの姿を、知らないとは思えない。
(500年目に何があるんだ? いったいどこから数えて500年なんだ? ……そういえば、魔王も何か言ってたな……確か人形は作られて500年目に、節目が訪れると……。シルファは498年前に作られたと言っていた。……とすると、2年後にリンデンの丘で、エイミアの求める奇跡が起こるということか?)
レイはしばらく考え込み、シルファに尋ねた。
「エイミアは、どんな子だった? なぜこの<最果ての間>で、6年も過ごす必要があったんだ?」
「エイミア様は……。…………っ!!」
シルファは急に体の制御を失い、ガクッと床に膝を付いた。
「シルファ!」
シルファの虚ろな目は、何も映していなかった。
レイは何らかの禁忌に触れたことを感じ取り、慌ててシルファを抱き寄せた。
「いいよ、もういい、シルファ、もう思い出さなくていい。ごめんな、もう聞かない。居間に移動しよう。……ここは、暗過ぎる……」
実際は、充分に明るかった。
書庫は、いつでも快適に本が読めるようにと配慮から、いたるところに照明が用意されおり、真昼のように明るく室内を照らし出していた。
しかし過去からの切実な願いがこの部屋を浸食し、重たく淀んだ澱が、視界を不透明な膜で覆っているかのようだった。
書庫内を照らしている人工的な明かりではなく、現実の――今この世界を照らしている光の破片が、レイは欲しかった。
やがて穏やかな光の射し込む居間に入ると、レイはホッとして緊張を解いた。
肩を抱いて一緒に連れてきたシルファも、既にいつもの状態に戻っている。
「申し訳ございません、レイ様……私は何か、粗相を……」
「シルファ、何もないよ。気にしなくていい」
レイはシルファに優しく微笑むと、居間の長椅子にもたれこんだ。
エイミアの残した言葉がしつこく頭の中で鳴り響き、レイは何度も、それを反芻した。
(それにしても……エイミアの先見の力は強力だな……)
先見は、あらゆる魔導術の中でも最も天賦の才を必要とし、最も習得し難いと言われている。
明日のことを占うのはまだ容易たやすいが、現在から離れるほど、未来は靄に包まれ、掴み難くなる。――およそ350年後の未来を正確に占い、伝言までよこしたエイミアの力は、もはや人の域を超えている。
そんな神業とも言える能力を持った少女が、大人たちからどんな風に扱われるか、大方は想像がつく。
強い力を持つ者は、利用される。それが善悪の別もまだつかない無力な少女なら、なおのこと。
エイミアはこの<最果ての間>で守られていたか、利用するために幽閉されていたかの、どちらかだろう。
――多分、後者なんだろうな……。
レイは何となく、そう感じていた。
6年間も、シルファと二人きりで、この<最果ての間>に閉じ込められて、少女は日々、何を考えて過ごしていたのだろうか。
垣間見た未来は、彼女の心を救ってくれたのだろうか。
レイはふと、先見の魔導術を教えてくれた師の言葉を思い出した。
『よいか、レイ。未来は確定しておらぬ。幾筋も枝分かれした支流が大河に流れ込み、やがて「今」という、まったき姿が現れ出いでる。先見で覗く未来は、一つの可能性にしか過ぎず、それゆえ望まぬ未来を垣間見たとしても、動揺するにあたわず。より良き未来を得たいと思うならば、本流ではなく支流をあたれ。流れの変わる希望を孕んだ、一つの可能性を探すのだ。』
先見の才能に恵まれなかったレイに、何とか基本だけでも習得させようと、師は繰り返し、辛抱強く教えてくれた。
そのときはまったく理解できなかった師の言葉が、今になってじんわりと意味を成して響く。
(エイミアにとって、俺がここにいる未来が、最も可能性に満ちた「今」なんだ……)
流動的な未来を覗くのは、才能と腕前をもってしても、報われることの少ない虚しい作業だ。
エイミアは根気よく、この「今」を求めて、何度も何度も、幾筋もの支流をあたったに違いない。
そして遂に探し当て、伝言を届けることに成功した。
過去から伸びてきた少女の手に、ふわりと掴まれた気がして、レイはぞくりと体を震わせた。
その身震いは恐怖からではなく、少女の期待を背負い、未来を託された気負いからだった。
あの絵本の物語のように、死と悲しみを越え、幸せな未来に導くために見出されたのなら――。
360年も前から送り出されたエイミアの言葉は、今咲き開いた花弁のように、瑞々しい輝きを放って、レイの心に根をおろした。
『すべては額瞳の示すまま、魂の導く先へ。
今は頭ではなく、心で答えを見つけて』
「頭ではなく、心で……」
それなら、簡単だ。
答えはもう、出ている。
「あっ……!」
胸の奥で、何かが弾けた。
理屈、常識、立場……あらゆるしがらみに縛られ、堰止められていた「想い」が、解放されて体中をあたたかい息吹で満たしてゆく。
そこには正も誤もなく、良も悪もない。
この想いを告げたいという、切実な願いだけが、心の波打ち際で、静かに揺蕩っていた。
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