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学園編
第22話
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「じゃあ、さっさと倒すか。」
通路を少し進むとゴーレムが動き出し、その巨体が地面を揺るがせた。
「これで頭にemergeって文字が書いてあったら簡単だったけどッ」
少し話しながら近づくとゴーレムが敵だと認定したのか、土の拳を振り上げ、二人に向かって襲いかかる。
「びっくりした~。思ったよりも速いな。」
「だな。」
ゴーレムは土でできたと思えないほど速く動いた。
「うおッ」
シュウが素早く魔法を発動し、ウィンド・バリアを作り出した。
ゴーレムの拳が風の壁にぶつかり、一瞬その動きが止まった。
「今だ!」
「おう!」
インフェルノ・ブラストを発動する。
「硬!?」
焼かれてまるで土器になったかのようにして炎から出てくる。
「土器みたいになってない?」
「だな…。ってことは衝撃に弱いか?」
「確かにそうかもな。」
試しに近くで爆発をさせてみた。
「「あっ…。」」
焼け少し足が遅くなったのか避けきれず腕が粉々に吹っ飛んだ。
「お~。」
「これならすぐだな。」
俺達は遅くなったゴーレムを容赦なく倒す。
「ソウくんシュウくんすごい!」
するとどこからかイリスが出てきた。
「どこ行ってたの?」
「えっ?あっ…ゴーレムが怖かったから隠れた!」
「ふ~ん?」
さも今考えたかのように言うが事実、ゴーレムに見つかってなかったから隠れていたのは間違えではないだろう。
「まあ、それはいいとして、ここはやっぱりダンジョンだろう。」
「だな。魔物もいるし。」
「え?違うよ?ゴーレムがいたじゃん。」
「ん?ゴーレムって魔物じゃないのか?」
「うん。昔の人が大切な場所を守らせる番人として作られたんだよ?」
「そうなのか…。」
「すごいけど、どこで知ったの?」
「え…あっ…う~ん…!そう!本を読んで!知ったんだ!」
「ふ~ん?」
やはり「今考えました!」という感じがするが…
「まあ、話を戻すけどゴーレムは番人みたいな役割をしていたから、ここは昔大切だった場所ってことだと思うよ。」
「なるほど。」
「じゃあ、ダンジョンじゃないけど何かはあるだろうな。」
「うん。きっとあるよ。」
そして、しばらく進んでいくと…。
「「おお~。」」
でかい石像がある。
「何かで見たことがあるな。」
「ん~…。ああ、宗教のやつみたいだな。」
「ああ。学校で習ったあの日本の考えに近いやつ。」
「そうそう全てに精霊が住んでいる。なのですべてを大切にする。ってやつな。」
「日本…。」
「ああ、こっちの話。」
「ふ~ん…。」
「それでこれは誰だっけか。」
「たぶん、創造神様のイウトリベ様だっけ?」
「そうそう。」
「じゃあ、ここは教会ってことか。」
「だろうな。探索するか?」
「したい!けどその前に祈ったほうがいいんじゃない?」
「ん~?まあ、祈るか。」
なんとなく、石像の前で片方の膝をつき祈った。
ズゴゴゴゴ─────
「「えっ?」」
なにか音がしたと思えば石像の後ろの地面が開き、下へ行ける階段が出てきた。
「なにこれ…。」
「下になんかあるのかなぁ?」
「見に行ってみよ!」
下からは濃い魔力が溢れてくる。
「なにこれ…。」
そこには見たことのない魔法陣があった。
「……これ、なんか出てきそう。」
その魔法陣は召喚魔法の魔法陣と似ていた。
だが、細かい場所や魔力の色が見たことのない金色に輝いている。
《────────を───に登──ます。》
《─功──した。》
《続いて────────を───に登──ます。》
《成───した。》
「うん?」
いつか聞いたことのある声(?)が聞こえる。
「よし…。」
「ん?」
なにかイリスが言ったような気がした。
「どうかした?」
「イヤイヤ、何モ言ッテナイヨ?」
なにか片言で目線をかなり逸らしている…。
何か怪しいとは思っていたけど何か知っているのだろうか…?
「なぁ。コレのこと知ってるのか?」
「……さっさと、コレ起動しようよ!」
そう、話題を無理やり変え魔法陣に全員で乗る。
「「うおッ!?」」
グニャリ、とイリスや景色が歪んだ。
「「んん?」」
そして、気がつくとここは空が白く地面にここにはあるはずのない花が咲いている。
「「ハァ!?」」
外にいるのか!?と思い周りを見て驚いた。
そこにはありふれた現代日本と同じような家があったのだ。
通路を少し進むとゴーレムが動き出し、その巨体が地面を揺るがせた。
「これで頭にemergeって文字が書いてあったら簡単だったけどッ」
少し話しながら近づくとゴーレムが敵だと認定したのか、土の拳を振り上げ、二人に向かって襲いかかる。
「びっくりした~。思ったよりも速いな。」
「だな。」
ゴーレムは土でできたと思えないほど速く動いた。
「うおッ」
シュウが素早く魔法を発動し、ウィンド・バリアを作り出した。
ゴーレムの拳が風の壁にぶつかり、一瞬その動きが止まった。
「今だ!」
「おう!」
インフェルノ・ブラストを発動する。
「硬!?」
焼かれてまるで土器になったかのようにして炎から出てくる。
「土器みたいになってない?」
「だな…。ってことは衝撃に弱いか?」
「確かにそうかもな。」
試しに近くで爆発をさせてみた。
「「あっ…。」」
焼け少し足が遅くなったのか避けきれず腕が粉々に吹っ飛んだ。
「お~。」
「これならすぐだな。」
俺達は遅くなったゴーレムを容赦なく倒す。
「ソウくんシュウくんすごい!」
するとどこからかイリスが出てきた。
「どこ行ってたの?」
「えっ?あっ…ゴーレムが怖かったから隠れた!」
「ふ~ん?」
さも今考えたかのように言うが事実、ゴーレムに見つかってなかったから隠れていたのは間違えではないだろう。
「まあ、それはいいとして、ここはやっぱりダンジョンだろう。」
「だな。魔物もいるし。」
「え?違うよ?ゴーレムがいたじゃん。」
「ん?ゴーレムって魔物じゃないのか?」
「うん。昔の人が大切な場所を守らせる番人として作られたんだよ?」
「そうなのか…。」
「すごいけど、どこで知ったの?」
「え…あっ…う~ん…!そう!本を読んで!知ったんだ!」
「ふ~ん?」
やはり「今考えました!」という感じがするが…
「まあ、話を戻すけどゴーレムは番人みたいな役割をしていたから、ここは昔大切だった場所ってことだと思うよ。」
「なるほど。」
「じゃあ、ダンジョンじゃないけど何かはあるだろうな。」
「うん。きっとあるよ。」
そして、しばらく進んでいくと…。
「「おお~。」」
でかい石像がある。
「何かで見たことがあるな。」
「ん~…。ああ、宗教のやつみたいだな。」
「ああ。学校で習ったあの日本の考えに近いやつ。」
「そうそう全てに精霊が住んでいる。なのですべてを大切にする。ってやつな。」
「日本…。」
「ああ、こっちの話。」
「ふ~ん…。」
「それでこれは誰だっけか。」
「たぶん、創造神様のイウトリベ様だっけ?」
「そうそう。」
「じゃあ、ここは教会ってことか。」
「だろうな。探索するか?」
「したい!けどその前に祈ったほうがいいんじゃない?」
「ん~?まあ、祈るか。」
なんとなく、石像の前で片方の膝をつき祈った。
ズゴゴゴゴ─────
「「えっ?」」
なにか音がしたと思えば石像の後ろの地面が開き、下へ行ける階段が出てきた。
「なにこれ…。」
「下になんかあるのかなぁ?」
「見に行ってみよ!」
下からは濃い魔力が溢れてくる。
「なにこれ…。」
そこには見たことのない魔法陣があった。
「……これ、なんか出てきそう。」
その魔法陣は召喚魔法の魔法陣と似ていた。
だが、細かい場所や魔力の色が見たことのない金色に輝いている。
《────────を───に登──ます。》
《─功──した。》
《続いて────────を───に登──ます。》
《成───した。》
「うん?」
いつか聞いたことのある声(?)が聞こえる。
「よし…。」
「ん?」
なにかイリスが言ったような気がした。
「どうかした?」
「イヤイヤ、何モ言ッテナイヨ?」
なにか片言で目線をかなり逸らしている…。
何か怪しいとは思っていたけど何か知っているのだろうか…?
「なぁ。コレのこと知ってるのか?」
「……さっさと、コレ起動しようよ!」
そう、話題を無理やり変え魔法陣に全員で乗る。
「「うおッ!?」」
グニャリ、とイリスや景色が歪んだ。
「「んん?」」
そして、気がつくとここは空が白く地面にここにはあるはずのない花が咲いている。
「「ハァ!?」」
外にいるのか!?と思い周りを見て驚いた。
そこにはありふれた現代日本と同じような家があったのだ。
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