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障害編
53話【on the way to work】新條 浩平:公衆トイレ(藍原編)②
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過呼吸になりそうなくらいはあはあと息を荒げながら新條くんを求める。腰を振る新條くんの左手が、結合部のすぐ上にあるあたしの膨らんだ突起をくりっと捻った瞬間、あたしは悲鳴をあげた。
「あああ! い、い――ッ」
そのままぐりぐりと舐られ続け、あたしはたちまちガクガクと下半身を揺らした。足元から物凄い勢いで津波のような衝動がやってくる。
「あ、い、イク、イッちゃうの――ッ!」
涙目になりながら、あたしは膣の中と体を痙攣させた。
「ああ先生っ、俺も……ッ」
ぎゅうっと抱きしめあって、お互いの首元に顔をうずめる。ドキドキと早鐘を打つ拍動と、汗の匂いと、皮膚から立ち上る熱くて甘い空気、それから、耳にかかる、浅くて速い呼吸。全部、快感と愛情の証。ゆっくりと時間をかけて、それを味わう。
しばらくしてから、新條くんが体を離した。
「はあ……俺ヤバいね、先生といると、もう発情期のサル状態だ」
そういって照れる新條くんにきゅんとする。
「じゃああたしは、発情期の、メスザル?」
「あはは、藍原先生は、メスザルよりもっともっと可愛いよ」
ちゅっと軽く口づけしたところで、腕時計を見る。……ヤバいっ、あと10分だ! 遅刻したらまずい!
慌てて腰を引くと、つるん、と新條くんのが抜けて、思わず「あんっ」なんて感じちゃったけど、そんな場合じゃない。パンツを履いて、棚に置いていたカバンを持つ。
「あっ、じゃあっ、あたし、行くわね!?」
「うん先生。お仕事頑張って」
多機能トイレを出て、そっと様子をうかがう。誰もいないのを確認してから、病院へダッシュ!
この公園は、駅を降りて病院とは反対側だから、同僚や患者さんに見られることはない……とは思う。でも、万が一があったらまずすぎる。……次からは、したいなら朝お部屋で済まして来るしかないわね。ああでも、電車の中の痴漢プレイも捨てがたいし……それしちゃうと、ちょうど駅に着くあたりでムラムラしちゃうし……困ったなあ、どうにかしないと。
始業5分前に医局に入ると、西園寺先生の目が光った。
「藍原さん。朝っぱらから羨ましい限りだけど……わかってるわよね?」
「わ、わかってます! 絶対、仕事には、差し支えませんからっ!」
細く吊り上がった目が、にっこりと笑った。
「そう。その言葉、忘れないでね? やるなら始業前、昼休み、終業後、当直中。このどれかだから」
「え、当直中はいいんですか?」
「患者を待たせない限りはね」
西園寺先生、ストイックなのか何なのか……。ドエロを自負する人間としての、ポリシーなのかしら? 絶対、仕事に悪影響を及ぼさない。それが、医者として、エロに突き進むための義務であり責任だ、みたいなことを、以前いってたから……。就業中でも、患者さんに迷惑をかけないなら、アリなのね……。
西園寺先生の不思議な価値観が垣間見えたところで、あと3分。着替えて病棟にあがると、梨沙ちゃんがいた。
「先生、最近楽しそうですね? 彼氏と、うまく行ってるんですか?」
目をキラキラさせて、梨沙ちゃんが覗き込んでくる。やだ、照れるなあ……。
「えっと、そうね、まあ……。梨沙ちゃんこそ、神沢先輩とは?」
「今はもう連絡とってませんよ」
「え、そうなの?」
「あたし、わりと移り気なんでぇ」
そうなのね。出会ってそんな経たないうちにあんな仲になるほど、先輩に惹かれてるのかと思ったけど。そういえば、凛太郎くんのときも、やっぱり好みじゃなかった、ってあっさりしたもんだったし。
「それより先生、あたし、今度、先生んちで飲みたいなあ。女同士、積もる話でもしましょうよ」
あら、梨沙ちゃんのほうから誘ってくれるなんてうれしいわ。……そうね、梨沙ちゃん、酔っぱらうとキス魔になるし、外で飲むより、お部屋でまったりのほうが安心かもしれない。
「いいわね。予定空けとくわね!」
あたしにできた初めての後輩だもの。こうやって仲良くなれればうれしいな。
「あああ! い、い――ッ」
そのままぐりぐりと舐られ続け、あたしはたちまちガクガクと下半身を揺らした。足元から物凄い勢いで津波のような衝動がやってくる。
「あ、い、イク、イッちゃうの――ッ!」
涙目になりながら、あたしは膣の中と体を痙攣させた。
「ああ先生っ、俺も……ッ」
ぎゅうっと抱きしめあって、お互いの首元に顔をうずめる。ドキドキと早鐘を打つ拍動と、汗の匂いと、皮膚から立ち上る熱くて甘い空気、それから、耳にかかる、浅くて速い呼吸。全部、快感と愛情の証。ゆっくりと時間をかけて、それを味わう。
しばらくしてから、新條くんが体を離した。
「はあ……俺ヤバいね、先生といると、もう発情期のサル状態だ」
そういって照れる新條くんにきゅんとする。
「じゃああたしは、発情期の、メスザル?」
「あはは、藍原先生は、メスザルよりもっともっと可愛いよ」
ちゅっと軽く口づけしたところで、腕時計を見る。……ヤバいっ、あと10分だ! 遅刻したらまずい!
慌てて腰を引くと、つるん、と新條くんのが抜けて、思わず「あんっ」なんて感じちゃったけど、そんな場合じゃない。パンツを履いて、棚に置いていたカバンを持つ。
「あっ、じゃあっ、あたし、行くわね!?」
「うん先生。お仕事頑張って」
多機能トイレを出て、そっと様子をうかがう。誰もいないのを確認してから、病院へダッシュ!
この公園は、駅を降りて病院とは反対側だから、同僚や患者さんに見られることはない……とは思う。でも、万が一があったらまずすぎる。……次からは、したいなら朝お部屋で済まして来るしかないわね。ああでも、電車の中の痴漢プレイも捨てがたいし……それしちゃうと、ちょうど駅に着くあたりでムラムラしちゃうし……困ったなあ、どうにかしないと。
始業5分前に医局に入ると、西園寺先生の目が光った。
「藍原さん。朝っぱらから羨ましい限りだけど……わかってるわよね?」
「わ、わかってます! 絶対、仕事には、差し支えませんからっ!」
細く吊り上がった目が、にっこりと笑った。
「そう。その言葉、忘れないでね? やるなら始業前、昼休み、終業後、当直中。このどれかだから」
「え、当直中はいいんですか?」
「患者を待たせない限りはね」
西園寺先生、ストイックなのか何なのか……。ドエロを自負する人間としての、ポリシーなのかしら? 絶対、仕事に悪影響を及ぼさない。それが、医者として、エロに突き進むための義務であり責任だ、みたいなことを、以前いってたから……。就業中でも、患者さんに迷惑をかけないなら、アリなのね……。
西園寺先生の不思議な価値観が垣間見えたところで、あと3分。着替えて病棟にあがると、梨沙ちゃんがいた。
「先生、最近楽しそうですね? 彼氏と、うまく行ってるんですか?」
目をキラキラさせて、梨沙ちゃんが覗き込んでくる。やだ、照れるなあ……。
「えっと、そうね、まあ……。梨沙ちゃんこそ、神沢先輩とは?」
「今はもう連絡とってませんよ」
「え、そうなの?」
「あたし、わりと移り気なんでぇ」
そうなのね。出会ってそんな経たないうちにあんな仲になるほど、先輩に惹かれてるのかと思ったけど。そういえば、凛太郎くんのときも、やっぱり好みじゃなかった、ってあっさりしたもんだったし。
「それより先生、あたし、今度、先生んちで飲みたいなあ。女同士、積もる話でもしましょうよ」
あら、梨沙ちゃんのほうから誘ってくれるなんてうれしいわ。……そうね、梨沙ちゃん、酔っぱらうとキス魔になるし、外で飲むより、お部屋でまったりのほうが安心かもしれない。
「いいわね。予定空けとくわね!」
あたしにできた初めての後輩だもの。こうやって仲良くなれればうれしいな。
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