128 / 309
迷走編
6話【off duty】小山内 慎一 23歳:「遊びに行かない?」(藍原編)
しおりを挟む
ああ、思い出した! この前の合コンにいた人だ。やだ、あたしったら、いつの間に連絡先交換してたんだろう? 悩んだ末に、とりあえず出てみる。
「……もしもし、藍原です」
『あ、香織ちゃん? 俺、慎一。こないだは楽しかったよ』
「あ、どうも……」
妙に馴れ馴れしいのがやっぱり気になるけど。
『あのさ、今度一緒に、遊びに行かない?』
え、これって、デートのお誘い? ダメダメ、ふたりきりでデートなんて絶対無理だってば。新條くんみたいな奥手なタイプですらあんなに妄想大爆発しちゃったんだから、小山内くんみたいに押しが強いタイプはなおさら、危険極まりないわ!
「えーと、最近仕事が立て込んでて……」
『そっか、やっぱりお医者さんて忙しいんだね』
「う……ん……」
ああ、罪悪感……。こういうときって、はっきりその気はないってお断りしたほうがいいのかしら?
『それとも、あれ? こないだ会ったばかりだし、いきなり誘われてもやっぱりびっくりしちゃうよね』
「そ、そうね……」
やだ、うっかり認めちゃったじゃない。仕事のせいにしてお断りしようとしたのに、早速ボロが出てるわ、あたし……。小山内くん、気分悪くしたかな?
『じゃあさ、ほかの奴らも誘ってみんなで遊びに行くの、どう?』
「え?」
『香織ちゃんの知り合いだと、ほら、大橋とか楓ちゃんとかでしょ』
「そうだけど……」
『じゃあ、今度その四人で遊びに行かない?』
大橋くんと楓ちゃん? そういえばあのふたり、いつの間にか連絡とり合ってたみたいで、仲は悪くないようだけど、楓ちゃんの様子だと、付き合ってるわけでもなさそうだった。……大橋くんの、片思いかしら? 楓ちゃんはまだ岡林くんのこと完全には忘れてないみたいだし……。大橋くんも悪い子じゃないから、楓ちゃん、もっと大橋くんと仲良くなれば、失恋も乗り越えられるんじゃないかしら……。
「……そうね、四人だったら……」
何だか名案な気がしてきた! あのふたり、どうやら体の相性はばっちりみたいだから、ちょっと順番は違うけど、心も通じ合えば、意外といいカップルになると思うのよね。
『よし、決まり! 俺、大橋に連絡しとくから。香織ちゃんは、楓ちゃんに話してさ、都合のいい日相談しよう』
「……もしもし、藍原です」
『あ、香織ちゃん? 俺、慎一。こないだは楽しかったよ』
「あ、どうも……」
妙に馴れ馴れしいのがやっぱり気になるけど。
『あのさ、今度一緒に、遊びに行かない?』
え、これって、デートのお誘い? ダメダメ、ふたりきりでデートなんて絶対無理だってば。新條くんみたいな奥手なタイプですらあんなに妄想大爆発しちゃったんだから、小山内くんみたいに押しが強いタイプはなおさら、危険極まりないわ!
「えーと、最近仕事が立て込んでて……」
『そっか、やっぱりお医者さんて忙しいんだね』
「う……ん……」
ああ、罪悪感……。こういうときって、はっきりその気はないってお断りしたほうがいいのかしら?
『それとも、あれ? こないだ会ったばかりだし、いきなり誘われてもやっぱりびっくりしちゃうよね』
「そ、そうね……」
やだ、うっかり認めちゃったじゃない。仕事のせいにしてお断りしようとしたのに、早速ボロが出てるわ、あたし……。小山内くん、気分悪くしたかな?
『じゃあさ、ほかの奴らも誘ってみんなで遊びに行くの、どう?』
「え?」
『香織ちゃんの知り合いだと、ほら、大橋とか楓ちゃんとかでしょ』
「そうだけど……」
『じゃあ、今度その四人で遊びに行かない?』
大橋くんと楓ちゃん? そういえばあのふたり、いつの間にか連絡とり合ってたみたいで、仲は悪くないようだけど、楓ちゃんの様子だと、付き合ってるわけでもなさそうだった。……大橋くんの、片思いかしら? 楓ちゃんはまだ岡林くんのこと完全には忘れてないみたいだし……。大橋くんも悪い子じゃないから、楓ちゃん、もっと大橋くんと仲良くなれば、失恋も乗り越えられるんじゃないかしら……。
「……そうね、四人だったら……」
何だか名案な気がしてきた! あのふたり、どうやら体の相性はばっちりみたいだから、ちょっと順番は違うけど、心も通じ合えば、意外といいカップルになると思うのよね。
『よし、決まり! 俺、大橋に連絡しとくから。香織ちゃんは、楓ちゃんに話してさ、都合のいい日相談しよう』
0
お気に入りに追加
83
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
My Doctor
west forest
恋愛
#病気#医者#喘息#心臓病#高校生
病気系ですので、苦手な方は引き返してください。
初めて書くので読みにくい部分、誤字脱字等あると思いますが、ささやかな目で見ていただけると嬉しいです!
主人公:篠崎 奈々 (しのざき なな)
妹:篠崎 夏愛(しのざき なつめ)
医者:斎藤 拓海 (さいとう たくみ)
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる