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恋愛編
51話【off duty】新條 浩平:潰れました(新條編)①
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夜中なのに何だか外が騒がしいなあと思ったら……突然、ドンドンドン! と、ドアを叩く音。んだよ、どこの誰だよ……。
「新條! おい、新條! いるんだろ、開けろー」
げ、大橋? あいつ今日、合コンじゃなかったか?
「んだようるせえな、近所迷惑だろ」
ドアを開けると、大橋と楓さんが立っていた。ふたりとも真っ赤な顔をして、すっかり出来上がってる。そして、ふたりに抱えられて、ぐったりと髪の長い女の子が……
「はい、お届け物」
「は? え?」
どさっと渡されたその女の子は……
「あ、藍原先生!?」
「んん~、もう飲めないよぉ~……」
藍原先生が、真っ赤な顔をして、寝言をいってる。なにこれ、どういうこと?
「先生さ、一緒に合コンに行ったんだけど、完全に潰れてお持ち帰りされそうになってたから、救出してきた!」
楓さんがご機嫌にいう。え、お持ち帰りって……
「おまえがインフルエンザで急に欠席とかいうから、大学の先輩に急遽声かけたんだけどさ、もうバリバリ藍原先生狙いでさ~、あんなことや、こんなことや~」
「きゃーっ、やめて大橋くんっ、思い出しちゃう~っ!」
な、何なんだこいつら……。テンションがおかしいぞ。ていうか、合コン、楓さんも来てたんだ? 大橋の奴、いつの間に楓さんとこんな仲良く……。
「そんなわけで、これ、藍原先生んちの鍵。ちょっと寝かしといてあげて!」
楓さんに、ぽーんと部屋の鍵を渡された。え、俺が運ぶの? ひとりで? いや、別にそれは簡単だけど、俺ひとりで、女の人の部屋に入っちゃって、いいのかな?
「ちょっと、おまえらも手伝えよ、何で俺なんだよ」
「だからぁ、新條くんが休んだせいで、藍原先生が潰されたんだよ~、新條くんのせいでしょ~」
「そ、そうなの?」
そうか、藍原先生も合コンに行ったのか……ちくしょー、インフルエンザにかからなければ、藍原先生と飲めたのに……。
「んじゃっ、あたしたちはもう行くから」
「行くって、何、帰んの、おまえら?」
「なーにいってんの、土曜の夜ですよ、新條クン。夜はこれからですよ。ねーっ、楓サン」
「ねーっ」
「ねーって、何おまえら、付き合ってんの? いつの間に、どういう関係よ?」
「俺っち、彼氏デース!」
「ただのセフレでーす!」
えっと、ふたりともニコニコしながら、結構なこといってますけど。
「んじゃっ、俺たちこれからホテル行くんで~、あとはよろしく!」
「え、おい、マジかよ、ちょっと待てよ……」
止める間もなく、ふたりはアパートの階段を仲良く抱き合いながら降りていった。……なんだ、今の。なんなんだ、あのふたり。……まあいいや、考えるのはよそう。それより、藍原先生だ。
「先生。ねえ、先生。大丈夫?」
「んん~、キモチい~……」
赤い顔で、気持ちよさそうに寝ている。……仕方ないな、とりあえず、運ぶか……。
「新條! おい、新條! いるんだろ、開けろー」
げ、大橋? あいつ今日、合コンじゃなかったか?
「んだようるせえな、近所迷惑だろ」
ドアを開けると、大橋と楓さんが立っていた。ふたりとも真っ赤な顔をして、すっかり出来上がってる。そして、ふたりに抱えられて、ぐったりと髪の長い女の子が……
「はい、お届け物」
「は? え?」
どさっと渡されたその女の子は……
「あ、藍原先生!?」
「んん~、もう飲めないよぉ~……」
藍原先生が、真っ赤な顔をして、寝言をいってる。なにこれ、どういうこと?
「先生さ、一緒に合コンに行ったんだけど、完全に潰れてお持ち帰りされそうになってたから、救出してきた!」
楓さんがご機嫌にいう。え、お持ち帰りって……
「おまえがインフルエンザで急に欠席とかいうから、大学の先輩に急遽声かけたんだけどさ、もうバリバリ藍原先生狙いでさ~、あんなことや、こんなことや~」
「きゃーっ、やめて大橋くんっ、思い出しちゃう~っ!」
な、何なんだこいつら……。テンションがおかしいぞ。ていうか、合コン、楓さんも来てたんだ? 大橋の奴、いつの間に楓さんとこんな仲良く……。
「そんなわけで、これ、藍原先生んちの鍵。ちょっと寝かしといてあげて!」
楓さんに、ぽーんと部屋の鍵を渡された。え、俺が運ぶの? ひとりで? いや、別にそれは簡単だけど、俺ひとりで、女の人の部屋に入っちゃって、いいのかな?
「ちょっと、おまえらも手伝えよ、何で俺なんだよ」
「だからぁ、新條くんが休んだせいで、藍原先生が潰されたんだよ~、新條くんのせいでしょ~」
「そ、そうなの?」
そうか、藍原先生も合コンに行ったのか……ちくしょー、インフルエンザにかからなければ、藍原先生と飲めたのに……。
「んじゃっ、あたしたちはもう行くから」
「行くって、何、帰んの、おまえら?」
「なーにいってんの、土曜の夜ですよ、新條クン。夜はこれからですよ。ねーっ、楓サン」
「ねーっ」
「ねーって、何おまえら、付き合ってんの? いつの間に、どういう関係よ?」
「俺っち、彼氏デース!」
「ただのセフレでーす!」
えっと、ふたりともニコニコしながら、結構なこといってますけど。
「んじゃっ、俺たちこれからホテル行くんで~、あとはよろしく!」
「え、おい、マジかよ、ちょっと待てよ……」
止める間もなく、ふたりはアパートの階段を仲良く抱き合いながら降りていった。……なんだ、今の。なんなんだ、あのふたり。……まあいいや、考えるのはよそう。それより、藍原先生だ。
「先生。ねえ、先生。大丈夫?」
「んん~、キモチい~……」
赤い顔で、気持ちよさそうに寝ている。……仕方ないな、とりあえず、運ぶか……。
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