【悲報】ダンジョン攻略JK配信者、配信を切り忘れて無双しすぎてしまいアホほどバズって伝説になる

夜桜カスミ

文字の大きさ
上 下
49 / 96
第一部 第四章 盛大に楽しむ悪意

49話 小さな魔術師の克服

しおりを挟む
 俺は玲と上永先生のところに戻ると、そこには白のビキニ姿のセルニアがいた。
 布面積が少ない水着は、セルニアの白い肌を惜しげも無くさらしている。
 おおおぉぉ……
 素晴らしい。
 セルニアは少し恥ずかしそうに、俺に聞いてくる。
「あ、あの。どうでしょうか? わたくしの水着は、似合いますか?」
「ものすごく似合う。似合いまくっている」
 俺が即答すると、セルニアは頬を染めた。
「そ、そうですか。喜んでいただけて なによりですわ」
 そこに上永先生が、俺に日焼け止めを渡してきた。
「さあぁ、これで吉祥院さんを 塗り塗りするのよぉん」
「いやいや、何言ってんですか?」
「若い男女が海に来たら定番でしょぉん。さあ さあぁん、私たちに遠慮しないで塗り塗り塗りたくっちゃいなさぁい」
「……」
 俺は少しセルニアに塗るところを想像してしまった。
 お、落ち着け俺。
 セルニアが承諾するはず無いんだから。
 しかしセルニアは、モジモジとしながら、
「そ、その、背中だけですわよ」


 ズガガーン!


 俺の脳みそに落雷が直撃した。
 おさわりしても良いと、セルニアの許可が下りた。
 これでやらずしてなにをするというのか!?


 で、浜辺のシートにセルニアはうつ伏せになり、俺は日焼け止めを塗り始める。
「い、行くぞ」
「は、はい」
 ヌリン。
「ん……」
 ヌリヌリ。
「……あ……」
 ヌリヌリヌリヌリ。
「……ふぁ……あぁ……」
 俺は感涙する。
 生きてて良かった!


 で、背中は一通り塗り終わったんだが、
「こ、これ以上はダメですわ」
「そ、そうだね」
 今日の所は、これで満足しよう。
 セルニアは頬を染めたまま、自分で前のほうに日焼け止めを塗る。
「それにしても、奇遇ですわね。玲さんも商店街の福引きに当たっていたなんて」
 そうか、俺たちがここに来ている理由に、福引きに当たったって話を流用したのか。
 俺は話を合わせる。
「そうなんだ。これで夏に海に来ることができたね。夏休み中には行けなかったから」
「そうですわね。本当に海に来ることができて良かったですわ。貴方に水着姿を見せることができたのですから」
 セルニアの瞳は、少し情欲が混じっていた。
 さっきのスキンシップで、雰囲気が盛り上がると同時に、セルニアの気分も盛り上がっている。
 もしかして、今日は最後までいけるんじゃないのか?
 今は玲と上永先生が、なにやら海でイルカと一緒に泳いでいるからできないが、二人きりになることさえできれば、最後まで行けるんじゃないか?
 最後の最後まで行き着くことが出来てしまうのではないかー!?


 セルニアは砂浜に置いている俺の手に、手を重ねてきた。
「二人きりでないのが残念ですわね。でも、二人きりになれば……」
 ……その気になっている。
 セルニアもヤル気になっておられる!
 よし、落ち着け、俺。
 焦るんじゃない。
 なんとか二人きりになる方法を考えるんだ。
「二人きりになりさえすれば……」


「それでしたら、あちらのビーチハウスがいいと思いやす」
 猪鹿蝶 晶さんが、ハンディカメラを片手に、アドバイスしてきた。
「……あの、猪鹿蝶さん、いつからそこに?」
「日焼け止めを塗っているときから、カメラに納めておりやした。お二人とも夢中になって全く気付いておられませんでしたが」
「……そうですか」
「さあ、これをどうぞ」
 猪鹿蝶さんは避妊具を差し出した。
「これを装着すれば安心。この猪鹿蝶 晶、お二人が大人になる瞬間を、しかとカメラに収めやす」
「……やりません」
「なにを言っておりやす? 二人とも良い雰囲気でヤル気満々でした。アタシのことは気にしないでくださいやせ。遠慮せず大人の階段を上がってください」
「……いや、やりませんから。っていうか、ずっとチャンスが来るのをスタンバイして待っていたんですか?」
「いえ、ホテルで行われるパーティーの時間を知らせに来やした」
「わかりました。準備をします」
「急ぐことはありやせん。時間はありやすので、お二人でやる事を済ませてくださいやせ」
「だから やりませんって!」


 俺と猪鹿蝶さんのやりとりの横で、セルニアがビックリして固まっていた。
しおりを挟む
感想 21

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

削除予定です

伊藤ほほほ
ファンタジー
削除します

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第三章フェレスト王国エルフ編

チートを貰えなかった落第勇者の帰還〜俺だけ能力引き継いで現代最強〜

あおぞら
ファンタジー
 主人公小野隼人は、高校一年の夏に同じクラスの人と異世界に勇者として召喚される。  勇者は召喚の際にチートな能力を貰えるはずが、隼人は、【身体強化】と【感知】と言うありふれた能力しか貰えなかったが、しぶとく生き残り、10年目にして遂に帰還。  しかし帰還すると1ヶ月しか経っていなかった。  更に他のクラスメイトは異世界の出来事など覚えていない。  自分しか能力を持っていないことに気付いた隼人は、この力は隠して生きていくことを誓うが、いつの間にかこの世界の裏側に巻き込まれていく。 これは異世界で落ちこぼれ勇者だった隼人が、元の世界の引き継いだ能力を使って降り掛かる厄介ごとを払い除ける物語。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います

しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

【掲示板形式】気付いたら貞操逆転世界にいたんだがどうすればいい

やまいし
ファンタジー
掲示板にハマった…… 掲示板形式+αです。※掲示板は元の世界(現代日本)と繋がっています。

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる

僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。 スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。 だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。 それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。 色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。 しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。 ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。 一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。 土曜日以外は毎日投稿してます。

【ダン信王】#Aランク第1位の探索者が、ダンジョン配信を始める話

三角形MGS
ファンタジー
ダンジョンが地球上に出現してから五十年。 探索者という職業はようやく世の中へ浸透していった。 そんな中、ダンジョンを攻略するところをライブ配信する、所謂ダンジョン配信なるものがネット上で流行り始める。 ダンジョン配信の人気に火を付けたのは、Sランク探索者あるアンタレス。   世界最強と名高い探索者がダンジョン配信をした甲斐あってか、ネット上ではダンジョン配信ブームが来ていた。 それを知った世界最強が気に食わないAランク探索者のクロ。 彼は世界最強を越えるべく、ダンジョン配信を始めることにするのだった。 ※全然フィクション

処理中です...