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第3章 事件、事件、事件
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佐藤君の頬から耳の辺りが薄らと赤く染まる。
「どうやらビンゴのようだね」
樫野チーフが口元を緩める。
「くそっ、バレたら仕方ない。そうだよ」
「だからクーラウに来たの?」
「寧々ちゃん、どういう意味?」
樫野チーフが首を傾げた。
「彼、例の詐欺師のこと知っていたんです。でしょう?」
「本当、お前って何でもお見通しだな」
佐藤君が苦笑する。
「仲間内でも一部の奴しか知らないマル秘情報だったんだ。あのおっさんが超やり手の詐欺師だってこと」
「じゃあ、あの男が来店したとき……彼をすでに知ってたんだ」
樫野チーフの言葉に佐藤君は「ああ、クーラウでも詐欺を働くんだなってずっと見てた。でも……こいつが」と彼の視線が私に向く。
「あの時、こいつが『詐欺師だ』って叫んだとき、神の啓示だと思った。だって、俺ら以外、誰も奴の正体を知らないんだぞ」
「だから宇宙人か、短絡的な思考だな」
西園寺オーナーは馬鹿にしたように笑うと、「で? 捕まるのが分かっていてクーラウに来たというのか?」と呆れたように言い、「まったくご苦労なことだ」と息を吐き出すと腕を組み背もたれに深くもたれ掛かった。
「――俺だって……何の根拠もなかったけど、こいつなら止めてくれるかもしれないと思ったんだ」
「そして、現実になった。良かったじゃない」
樫野チーフの微笑みに佐藤君がコクリと頷いた。
「俺、気が狂いそうだったんだ」
突然髪を掻きむしり始めた佐藤君を樫野チーフが慌てて止める。
「ちょ、ちょっと止めなさい。いったいどうしたの?」
「どうやらビンゴのようだね」
樫野チーフが口元を緩める。
「くそっ、バレたら仕方ない。そうだよ」
「だからクーラウに来たの?」
「寧々ちゃん、どういう意味?」
樫野チーフが首を傾げた。
「彼、例の詐欺師のこと知っていたんです。でしょう?」
「本当、お前って何でもお見通しだな」
佐藤君が苦笑する。
「仲間内でも一部の奴しか知らないマル秘情報だったんだ。あのおっさんが超やり手の詐欺師だってこと」
「じゃあ、あの男が来店したとき……彼をすでに知ってたんだ」
樫野チーフの言葉に佐藤君は「ああ、クーラウでも詐欺を働くんだなってずっと見てた。でも……こいつが」と彼の視線が私に向く。
「あの時、こいつが『詐欺師だ』って叫んだとき、神の啓示だと思った。だって、俺ら以外、誰も奴の正体を知らないんだぞ」
「だから宇宙人か、短絡的な思考だな」
西園寺オーナーは馬鹿にしたように笑うと、「で? 捕まるのが分かっていてクーラウに来たというのか?」と呆れたように言い、「まったくご苦労なことだ」と息を吐き出すと腕を組み背もたれに深くもたれ掛かった。
「――俺だって……何の根拠もなかったけど、こいつなら止めてくれるかもしれないと思ったんだ」
「そして、現実になった。良かったじゃない」
樫野チーフの微笑みに佐藤君がコクリと頷いた。
「俺、気が狂いそうだったんだ」
突然髪を掻きむしり始めた佐藤君を樫野チーフが慌てて止める。
「ちょ、ちょっと止めなさい。いったいどうしたの?」
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