22 / 24
Risoluto 〔決然と〕
22
しおりを挟む
その日はよく眠れなかった。真尋もそうだったのだろう。隣の気配はずっと尖ったままだった。朝の生放送のために早く起きなければいけなかったのは確かだが、それよりも遥かに早く起き出して家を出ていった。
その背を見送って、奏始はぼんやりとピアノの前に座った。
ああ、バレたとそう思った時、涙を流すでもなく、崩れ落ちるでもなく、最初に思ったのは、次に働く場所を探さなきゃな、ということだった。世間のΩへの風当たりは厳しい。このピアノにももう触れることはなくなるんだろう。そっと鍵盤をなぞると、喉の奥から悲鳴のような叫びが漏れそうになって、奏始はぐっと唇を噛み締めた。昨日からずっと、頭の芯がじんと痺れたようになって、うまく自分をコントロールできない。
知らず、呼吸が浅くなっていたことに気が付いて、目を閉じた。すうと、息を深く吸い込む。
もう足掻いても仕方がない。ピアニストとして生きることのできた時間は短かった。でも奏始の人生の中で、最上の幸運だった。幼い日の夢を叶えた。もういいだろう。
そんな思いがしんと胸に落ちた。
いつか演奏会のために準備したスーツケースを引っ張り出す。最低限の服や、日用品。通帳にパスポート。楽譜は入れない。最後に電源を落としたスマホをポケットに突っ込んで、奏始は家を出た。
マンションのエントランスを出ると、あっという間に記者に囲まれた。もはや笑えてきて、隠すために俯く。俺なんかにカメラを向けてどうなるというのか。暇にもほどがある。
「ちょっとインタビューよろしいですか?」
「香坂さん! あなたがΩだというのは本当ですか!?」
「宮瀬さんとのご関係は?」
「今まで世間を騙してきたことについて何かありますか?」
矢継ぎ早の声が突き刺さる。まるで犯罪者になったようだ。いや、Ωの身で舞台に立つという暗黙の了解を破っていたという点ではあながち間違いではないのか。何かを言う気力もなく、頭を下げて通り過ぎようとした奏始を呼び止めるように声がかかった。
「これまでの舞台は全てあなたが体で?」
思わず足を止めて振り返った奏始に、してやったりという笑みを浮かべてマイクやレコーダーが突き付けられる。ああ、奏始がここで何も言わずに去るということは、こういう下品な問いを肯定したことになるのか。自分だけならそれでもいい。でも、真尋にそんな下卑た目を向けられるのだけは許せなかった。ゆっくりと記者たちに向き直ると、真正面からカメラのフラッシュが焚かれる。目を細めると、その光に紛れて他にもカメラが向けられているのが見えた。どれだけの人が俺に同情し、そして嘲っているのだろう。
「……今までΩだということを言わずに活動していたこと、深くお詫びします。申し訳ありませんでした」
頭を下げると、シャッターの音がまるで喝采の拍手のように響いた。目の端が熱くなって、深く息を吸い込む。あくまで毅然とした態度を繕って再び顔を上げた。
「これだけは、お伝えさせてください。これまで一緒にやってきた宮瀬を始め、その他関係者の皆様とは、何らかの利益を得る目的で関係を持ったことは一度もありません。常に抑制剤を服用し、フェロモンを抑えるようにしていました。これらに関して、私を非難するのはいいですが、他の方にご迷惑をおかけすることだけはご容赦ください」
記者が必死にメモを取っているのが見える。こんな俺の発言にどんな価値があるのか。そんなことを思うとおかしくなって、口の端を少し緩めると、奏始にカメラを向けていた記者の眉が寄るのが見えた。
「ご自身の行動に対してどう責任を取るおつもりですか?」
「……もう二度と人前でピアノを弾きません、と言えばいいですか?」
それでいいんだろう? 問いかけるように視線をやると、記者の目が一層批難の色を帯びた。彼女はαなんだろうか。βなんだろうか。綺麗にピンクに塗られた長い爪が視界に入る。彼らは一体何に憤っているのだろう。俺がΩだと言わなかったことか、Ωなんかが舞台に立ったことか。彼らはこれまでに奏始の音楽に興味を抱いたことはあったのだろうか。
「一つ、聞いてもいいですか? 俺の音楽はどうでしたか? 今後俺はあなたの目の前で舞台に立つことはないでしょう。だから最後に聞かせてください。あなたは生の演奏を、いや動画でもいい、俺のピアノを聞いてくれたことはありますか?」
問いかけると、これまで滑らかに奏始の発言を綴っていたピンクの爪がぴくりと惑った。
「いえ……いえ、ありません」
「そうですか。ではあなたは?」
「いや……」
「あなたは?」
奏始は目の前にいる記者たち一人一人を指して問うた。理由が知りたかった。彼らはなぜ、奏始に怒りを向けているのか。返ってくるのは否定か沈黙ばかり。ふつふつと腹の底から怒りが沸き上がってくるのがわかる。
「俺はなぜピアノを弾いてはいけないんでしょう」
「それは、あなたがΩだから」
「Ωだからダメなんですか?」
「フェロモンで聞く人を惑わすから」
「ずっと抑制剤を飲んでいました。それでも?」
「抑制剤は絶対ではありません! αを惑わすことは十分にあります!」
「あなたは? βかαですか? 今の俺からは何か感じますか?」
「ええ! フェロモンの香りがしますよ!」
こみあげてくるのが怒りなのか、笑いなのか、悲しみなのか、もう自分ではわからなかった。
音楽は奏始の全てで、ピアノがないと生きていけない。それらを取り上げられる理由は奏始がΩだから? 奏始が言わなかったのが悪かった? わざわざΩだと公表する必要があるのか? αやβにはそんなこと求めないのに?
馬鹿馬鹿しい。この世はなんて愚かなんだ。そして奏始も愚かだった。なぜピアノを弾いてはならないんだ? 奏始は弾きたいからピアノを弾く。それ以外には何もいらない。暗く塞がっていた視界がぱっと開けた気がした。真尋は今どうしているだろう。生放送でどんな演奏しているんだろうか。最低な出来だったら笑ってやろう。目の前の記者たち、その向こうにいる無数の目、奏始はそれらに背を向けた。踵を返した奏始を呼び止める声がかかる。ちらりと振り返って、べ、と舌を出してやった。
「1つ嘘つきなあなたたちに、本当のことを教えてあげますよ。今、あなたが俺のフェロモンを感じ取れるわけがないんです。絶対にね」
奏始を咎める声があがる。でも、そんなこと、もうどうでもよかった。
その背を見送って、奏始はぼんやりとピアノの前に座った。
ああ、バレたとそう思った時、涙を流すでもなく、崩れ落ちるでもなく、最初に思ったのは、次に働く場所を探さなきゃな、ということだった。世間のΩへの風当たりは厳しい。このピアノにももう触れることはなくなるんだろう。そっと鍵盤をなぞると、喉の奥から悲鳴のような叫びが漏れそうになって、奏始はぐっと唇を噛み締めた。昨日からずっと、頭の芯がじんと痺れたようになって、うまく自分をコントロールできない。
知らず、呼吸が浅くなっていたことに気が付いて、目を閉じた。すうと、息を深く吸い込む。
もう足掻いても仕方がない。ピアニストとして生きることのできた時間は短かった。でも奏始の人生の中で、最上の幸運だった。幼い日の夢を叶えた。もういいだろう。
そんな思いがしんと胸に落ちた。
いつか演奏会のために準備したスーツケースを引っ張り出す。最低限の服や、日用品。通帳にパスポート。楽譜は入れない。最後に電源を落としたスマホをポケットに突っ込んで、奏始は家を出た。
マンションのエントランスを出ると、あっという間に記者に囲まれた。もはや笑えてきて、隠すために俯く。俺なんかにカメラを向けてどうなるというのか。暇にもほどがある。
「ちょっとインタビューよろしいですか?」
「香坂さん! あなたがΩだというのは本当ですか!?」
「宮瀬さんとのご関係は?」
「今まで世間を騙してきたことについて何かありますか?」
矢継ぎ早の声が突き刺さる。まるで犯罪者になったようだ。いや、Ωの身で舞台に立つという暗黙の了解を破っていたという点ではあながち間違いではないのか。何かを言う気力もなく、頭を下げて通り過ぎようとした奏始を呼び止めるように声がかかった。
「これまでの舞台は全てあなたが体で?」
思わず足を止めて振り返った奏始に、してやったりという笑みを浮かべてマイクやレコーダーが突き付けられる。ああ、奏始がここで何も言わずに去るということは、こういう下品な問いを肯定したことになるのか。自分だけならそれでもいい。でも、真尋にそんな下卑た目を向けられるのだけは許せなかった。ゆっくりと記者たちに向き直ると、真正面からカメラのフラッシュが焚かれる。目を細めると、その光に紛れて他にもカメラが向けられているのが見えた。どれだけの人が俺に同情し、そして嘲っているのだろう。
「……今までΩだということを言わずに活動していたこと、深くお詫びします。申し訳ありませんでした」
頭を下げると、シャッターの音がまるで喝采の拍手のように響いた。目の端が熱くなって、深く息を吸い込む。あくまで毅然とした態度を繕って再び顔を上げた。
「これだけは、お伝えさせてください。これまで一緒にやってきた宮瀬を始め、その他関係者の皆様とは、何らかの利益を得る目的で関係を持ったことは一度もありません。常に抑制剤を服用し、フェロモンを抑えるようにしていました。これらに関して、私を非難するのはいいですが、他の方にご迷惑をおかけすることだけはご容赦ください」
記者が必死にメモを取っているのが見える。こんな俺の発言にどんな価値があるのか。そんなことを思うとおかしくなって、口の端を少し緩めると、奏始にカメラを向けていた記者の眉が寄るのが見えた。
「ご自身の行動に対してどう責任を取るおつもりですか?」
「……もう二度と人前でピアノを弾きません、と言えばいいですか?」
それでいいんだろう? 問いかけるように視線をやると、記者の目が一層批難の色を帯びた。彼女はαなんだろうか。βなんだろうか。綺麗にピンクに塗られた長い爪が視界に入る。彼らは一体何に憤っているのだろう。俺がΩだと言わなかったことか、Ωなんかが舞台に立ったことか。彼らはこれまでに奏始の音楽に興味を抱いたことはあったのだろうか。
「一つ、聞いてもいいですか? 俺の音楽はどうでしたか? 今後俺はあなたの目の前で舞台に立つことはないでしょう。だから最後に聞かせてください。あなたは生の演奏を、いや動画でもいい、俺のピアノを聞いてくれたことはありますか?」
問いかけると、これまで滑らかに奏始の発言を綴っていたピンクの爪がぴくりと惑った。
「いえ……いえ、ありません」
「そうですか。ではあなたは?」
「いや……」
「あなたは?」
奏始は目の前にいる記者たち一人一人を指して問うた。理由が知りたかった。彼らはなぜ、奏始に怒りを向けているのか。返ってくるのは否定か沈黙ばかり。ふつふつと腹の底から怒りが沸き上がってくるのがわかる。
「俺はなぜピアノを弾いてはいけないんでしょう」
「それは、あなたがΩだから」
「Ωだからダメなんですか?」
「フェロモンで聞く人を惑わすから」
「ずっと抑制剤を飲んでいました。それでも?」
「抑制剤は絶対ではありません! αを惑わすことは十分にあります!」
「あなたは? βかαですか? 今の俺からは何か感じますか?」
「ええ! フェロモンの香りがしますよ!」
こみあげてくるのが怒りなのか、笑いなのか、悲しみなのか、もう自分ではわからなかった。
音楽は奏始の全てで、ピアノがないと生きていけない。それらを取り上げられる理由は奏始がΩだから? 奏始が言わなかったのが悪かった? わざわざΩだと公表する必要があるのか? αやβにはそんなこと求めないのに?
馬鹿馬鹿しい。この世はなんて愚かなんだ。そして奏始も愚かだった。なぜピアノを弾いてはならないんだ? 奏始は弾きたいからピアノを弾く。それ以外には何もいらない。暗く塞がっていた視界がぱっと開けた気がした。真尋は今どうしているだろう。生放送でどんな演奏しているんだろうか。最低な出来だったら笑ってやろう。目の前の記者たち、その向こうにいる無数の目、奏始はそれらに背を向けた。踵を返した奏始を呼び止める声がかかる。ちらりと振り返って、べ、と舌を出してやった。
「1つ嘘つきなあなたたちに、本当のことを教えてあげますよ。今、あなたが俺のフェロモンを感じ取れるわけがないんです。絶対にね」
奏始を咎める声があがる。でも、そんなこと、もうどうでもよかった。
47
お気に入りに追加
117
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
落第騎士の拾い物
深山恐竜
BL
「オメガでございます」
ひと月前、セレガは医者から第三の性別を告知された。将来は勇猛な騎士になることを夢見ていたセレガは、この診断に絶望した。
セレガは絶望の末に”ドラゴンの巣”へ向かう。そこで彼は騎士見習いとして最期の戦いをするつもりであった。しかし、巣にはドラゴンに育てられたという男がいた。男は純粋で、無垢で、彼と交流するうちに、セレガは未来への希望を取り戻す。
ところがある日、発情したセレガは男と関係を持ってしまって……?
オメガバースの設定をお借りしています。
ムーンライトノベルズにも掲載中
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
キンモクセイは夏の記憶とともに
広崎之斗
BL
弟みたいで好きだった年下αに、外堀を埋められてしまい意を決して番になるまでの物語。
小山悠人は大学入学を機に上京し、それから実家には帰っていなかった。
田舎故にΩであることに対する風当たりに我慢できなかったからだ。
そして10年の月日が流れたある日、年下で幼なじみの六條純一が突然悠人の前に現われる。
純一はずっと好きだったと告白し、10年越しの想いを伝える。
しかし純一はαであり、立派に仕事もしていて、なにより見た目だって良い。
「俺になんてもったいない!」
素直になれない年下Ωと、執着系年下αを取り巻く人達との、ハッピーエンドまでの物語。
性描写のある話は【※】をつけていきます。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる