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3章
音の正体
しおりを挟む小日向風夏と白鷺冬華。
秋月麗奈と小守萌花。
二年生の中で随一の美人グループと名高い四人組だが、本人達はあまり気にしていなかった。
そもそも彼女達に声を掛けるような猛者など存在しない。
軽率に近付けば、取り繕うことなくボロクソに言われてしまうからである。
それでも一部の人間は怖いもの見たさに近付くのだろうが。
「小日向さん達、一緒に昼ごはん食べない?」
小日向風夏狙いの、隣のクラスの運動部集団が、勇気を出して近付く。
「もう食べた」
五分あれば弁当を空にする才能持ちは、淡々とそう告げた。
夏の撮影が増え、寝て起きてのサイクルが安定しなくなった小日向風夏は、かなり機嫌が悪い。
「あ、じゃあ話さない?」
「昼休みはお昼寝してるから無理」
「少しだけでいいからさ。ほら、十分でいいし」
「いや、無理」
完全なる拒絶。
肉食動物のような眼光をしている。
踏み込む距離を見間違うと確実な死が訪れるだろう。
「ギャハハ、マジウケる。ふうに近付くなら、月五十万くらい稼いでないと釣り合わないつーの。バイトすらしてないやつが話かけてくるってヤバすぎ」
小守萌花は、ツインテールが特徴的なギャルであり、俗にいうメスガキにカテゴリーされる人間だ。
他人に対しては口は悪いが、仲がいい友達には友好的なあたり、単純に人付き合いが嫌いなタイプなのかも知れない。
玉砕した運動部は、意気消沈して帰っていく。
「萌花、言い過ぎだから」
「えーふつーだし。つか、楽しく食事してるの邪魔するとかマヂあり得ないし」
「はあ、萌花は少しくらいいい子になってくれないかなぁ……」
「ムリー」
机に突っ伏してだらけていた。
秋月麗奈は小守萌花のお母さんのような存在で、ゆるふわロングヘアーの金髪美人である。
趣味が料理なあたり、真面目な子といえる。
「風夏と冬華も何か言ってよ」
「眠い……」
「アイツ等は運動部でも二軍だから、実質運動部じゃないな。私より弱い」
興味ないor辛辣。
どちらにせよ長居していれば、傷口が広がってトラウマが増えるだけであった。
運動部があのタイミングで撤退したのは正解だった。
「みんな男遊びしないだけマシだけど、このまま高校生活が終わりそうな気もするね……」
「でもさ、イケメンいねー。春終わっちゃったしー」
「冬華、MEGリズムって寝るとき使ってる?」
「私はタオルをレンジで温めているぞ。三十秒で済むからいいぞ」
「それもありかー」
バンッ!
秋月麗奈は、机を叩く。
「みんな自由すぎっ! 少しは強調を持ってよ!」
「えー、もえの自由度囲うとか、パリピ感損なわれる気がする。テンサゲマジ萎えってやつ?」
「萌花に至っては! 日本語で話して! 意味分かんないよ!!」
「つーか、れーなは彼ピ好ピとか作らないの? れーな尽くし系だしその方が幸せじゃない?」
「彼氏は作るものじゃないから」
「出会いないだけっしょ?」
秋月麗奈を含め、全員が全員モテないわけではない。
だが、四人組で行動していると、基本的に誰かが男子を嫌ってキックする傾向がある。
一々気を遣わなくてよく、空気感が似ている為に同じくして行動をしているが、男の趣味は全く違うのだ。
「私は優しい人であればいいのに」
「れーなに近付く男子はおっぱいしか興味ないからね。ヤリ目だから駄目だね」
「そんなことないから。一年の時の人とかいい人だったから」
一年の時、麗奈目当てのサッカー部の男子も、萌花は容赦なく蹴り飛ばした。
現実的に考えて、サッカー部の大会前の時期に軽々しく告白してくるような人間を、友達であり世話を焼いてくれる真人間と会話させることすら穢らわしい。
その野郎も一年の間に五人と付き合っていて、今では彼女を孕ませた噂すらある。
クズオブグズだ。
なんなら今から蹴りを入れても許されるくらいの人生の汚点である。
三人の脳裏に存在しかしていない記憶がよぎるが、麗奈の為に黙っておく。
「麗奈は男運ないから、止めとこ?」
「うむ。女同士の方が楽しいだろう?」
「れーなは、片思いレベルが健全だよね。時代的に二十歳まで処女がトレンドだよ?」
「私だってちゃんと恋愛できるもん!」
「「「いや無理」」」
麗奈がまともに見えたとしても、それは四人組が自由だから薄味に感じるだけだ。
彼女は好きな相手がいたら毎日弁当を作って、通い妻するくらいの奉仕が大好きな性格をしていた。
一人っ子で両親が海外生活をしているためか、承認欲求や愛情に飢えており、夜に声を聞きたいからってライン電話してくる徹底した地雷っぷりである。
そんな子のリードを手放したらどうなるかすら分からないのだ。
イケメン好きで勉強嫌いで好き嫌いが激しくわがままな小守萌花ですらある程度評価を受けているのは、麗奈のサイドキックをこなせるタフさがあるからだ。
共依存とも呼べる危うい存在だが。
「風夏や冬華はどうなのよ。二人だってモテるでしょ?」
「へえ? 女の子にはモテるけど」
「ふむ、あの女子に好かれる状況は何なんだろうな」
可愛い(風夏)と美人(冬華)のツートップだが、その人気の大半は女子である。
何故ならば仕事や部活で活躍し、名前を上げているからだ。
男みたいに恋愛に飢えていないところがカッコいいとさえ思われていそうであった。
「ふゆは脳筋なだけだけどねー」
「風夏、どういう意味だ?」
「アスリート体質ってことじゃない?」
あくびをしながら適当に答えていた。
「うむ。なら良い意味だな!」
白鷺冬華は満足そうに笑顔であった。
「んなぁ。誰も彼ピも好ピもいないのかー」
「えーみんな好きな人いないの?」
「風夏はいるの?」
「いるような、いないような?」
「やっぱり芸能人?」
「芸人じゃないよー」
「なんで麗奈は食い気味なんだ?」
「もえとは違って、おっぱいでかいやつは変態だから」
「なるほど」
何で仲がいいかは永遠の謎である。
主人公の昼休みバージョン
雨の日の教室。
一緒に昼ごはんを食べているのは、クラスメートの高橋だ。
無類のカメラ好きで、漫研に所属している数少ない仲間だ。仲が良い方だが、基本的には放課後しか会わない場合が多い。
昼休みは屋上などで景色を撮影しているため、雨の日とかであれば一緒に食べる。
「カメラって楽しいか?」
「東山くんもカメラに興味があるのかい?」
「ファッション系で写真見る機会が増えてて、自分でやれるようになるといいかなって」
「写真撮影がしたいなら、撮影役をするよ? 友達の好だし、練習にもなるからね」
「すまないが助かる。その時は頼むわ」
カメラくらい使えないと今後困りそうだしな……。
「あと、またイベント参加するから来るか?」
「メイド合同イベント?」
「うん。今回はもう一人誘ってみるから三人になるけど」
「へぇ、知っている人?」
「知っている……いや、どうなんだ? まあ風の噂的な? その人はコスプレするかも知れないから、カメコ頼むかもしれない」
「じゃあ女の子なんだ。事前に説明するってことは大切な人っぽいし楽しみにしておくよ」
高橋は、的確な反応してくる。
付き合い長いのも考えようだな。
でもカメラマンは必要だし、仕方がないか。
秋月麗奈と小守萌花。
二年生の中で随一の美人グループと名高い四人組だが、本人達はあまり気にしていなかった。
そもそも彼女達に声を掛けるような猛者など存在しない。
軽率に近付けば、取り繕うことなくボロクソに言われてしまうからである。
それでも一部の人間は怖いもの見たさに近付くのだろうが。
「小日向さん達、一緒に昼ごはん食べない?」
小日向風夏狙いの、隣のクラスの運動部集団が、勇気を出して近付く。
「もう食べた」
五分あれば弁当を空にする才能持ちは、淡々とそう告げた。
夏の撮影が増え、寝て起きてのサイクルが安定しなくなった小日向風夏は、かなり機嫌が悪い。
「あ、じゃあ話さない?」
「昼休みはお昼寝してるから無理」
「少しだけでいいからさ。ほら、十分でいいし」
「いや、無理」
完全なる拒絶。
肉食動物のような眼光をしている。
踏み込む距離を見間違うと確実な死が訪れるだろう。
「ギャハハ、マジウケる。ふうに近付くなら、月五十万くらい稼いでないと釣り合わないつーの。バイトすらしてないやつが話かけてくるってヤバすぎ」
小守萌花は、ツインテールが特徴的なギャルであり、俗にいうメスガキにカテゴリーされる人間だ。
他人に対しては口は悪いが、仲がいい友達には友好的なあたり、単純に人付き合いが嫌いなタイプなのかも知れない。
玉砕した運動部は、意気消沈して帰っていく。
「萌花、言い過ぎだから」
「えーふつーだし。つか、楽しく食事してるの邪魔するとかマヂあり得ないし」
「はあ、萌花は少しくらいいい子になってくれないかなぁ……」
「ムリー」
机に突っ伏してだらけていた。
秋月麗奈は小守萌花のお母さんのような存在で、ゆるふわロングヘアーの金髪美人である。
趣味が料理なあたり、真面目な子といえる。
「風夏と冬華も何か言ってよ」
「眠い……」
「アイツ等は運動部でも二軍だから、実質運動部じゃないな。私より弱い」
興味ないor辛辣。
どちらにせよ長居していれば、傷口が広がってトラウマが増えるだけであった。
運動部があのタイミングで撤退したのは正解だった。
「みんな男遊びしないだけマシだけど、このまま高校生活が終わりそうな気もするね……」
「でもさ、イケメンいねー。春終わっちゃったしー」
「冬華、MEGリズムって寝るとき使ってる?」
「私はタオルをレンジで温めているぞ。三十秒で済むからいいぞ」
「それもありかー」
バンッ!
秋月麗奈は、机を叩く。
「みんな自由すぎっ! 少しは強調を持ってよ!」
「えー、もえの自由度囲うとか、パリピ感損なわれる気がする。テンサゲマジ萎えってやつ?」
「萌花に至っては! 日本語で話して! 意味分かんないよ!!」
「つーか、れーなは彼ピ好ピとか作らないの? れーな尽くし系だしその方が幸せじゃない?」
「彼氏は作るものじゃないから」
「出会いないだけっしょ?」
秋月麗奈を含め、全員が全員モテないわけではない。
だが、四人組で行動していると、基本的に誰かが男子を嫌ってキックする傾向がある。
一々気を遣わなくてよく、空気感が似ている為に同じくして行動をしているが、男の趣味は全く違うのだ。
「私は優しい人であればいいのに」
「れーなに近付く男子はおっぱいしか興味ないからね。ヤリ目だから駄目だね」
「そんなことないから。一年の時の人とかいい人だったから」
一年の時、麗奈目当てのサッカー部の男子も、萌花は容赦なく蹴り飛ばした。
現実的に考えて、サッカー部の大会前の時期に軽々しく告白してくるような人間を、友達であり世話を焼いてくれる真人間と会話させることすら穢らわしい。
その野郎も一年の間に五人と付き合っていて、今では彼女を孕ませた噂すらある。
クズオブグズだ。
なんなら今から蹴りを入れても許されるくらいの人生の汚点である。
三人の脳裏に存在しかしていない記憶がよぎるが、麗奈の為に黙っておく。
「麗奈は男運ないから、止めとこ?」
「うむ。女同士の方が楽しいだろう?」
「れーなは、片思いレベルが健全だよね。時代的に二十歳まで処女がトレンドだよ?」
「私だってちゃんと恋愛できるもん!」
「「「いや無理」」」
麗奈がまともに見えたとしても、それは四人組が自由だから薄味に感じるだけだ。
彼女は好きな相手がいたら毎日弁当を作って、通い妻するくらいの奉仕が大好きな性格をしていた。
一人っ子で両親が海外生活をしているためか、承認欲求や愛情に飢えており、夜に声を聞きたいからってライン電話してくる徹底した地雷っぷりである。
そんな子のリードを手放したらどうなるかすら分からないのだ。
イケメン好きで勉強嫌いで好き嫌いが激しくわがままな小守萌花ですらある程度評価を受けているのは、麗奈のサイドキックをこなせるタフさがあるからだ。
共依存とも呼べる危うい存在だが。
「風夏や冬華はどうなのよ。二人だってモテるでしょ?」
「へえ? 女の子にはモテるけど」
「ふむ、あの女子に好かれる状況は何なんだろうな」
可愛い(風夏)と美人(冬華)のツートップだが、その人気の大半は女子である。
何故ならば仕事や部活で活躍し、名前を上げているからだ。
男みたいに恋愛に飢えていないところがカッコいいとさえ思われていそうであった。
「ふゆは脳筋なだけだけどねー」
「風夏、どういう意味だ?」
「アスリート体質ってことじゃない?」
あくびをしながら適当に答えていた。
「うむ。なら良い意味だな!」
白鷺冬華は満足そうに笑顔であった。
「んなぁ。誰も彼ピも好ピもいないのかー」
「えーみんな好きな人いないの?」
「風夏はいるの?」
「いるような、いないような?」
「やっぱり芸能人?」
「芸人じゃないよー」
「なんで麗奈は食い気味なんだ?」
「もえとは違って、おっぱいでかいやつは変態だから」
「なるほど」
何で仲がいいかは永遠の謎である。
主人公の昼休みバージョン
雨の日の教室。
一緒に昼ごはんを食べているのは、クラスメートの高橋だ。
無類のカメラ好きで、漫研に所属している数少ない仲間だ。仲が良い方だが、基本的には放課後しか会わない場合が多い。
昼休みは屋上などで景色を撮影しているため、雨の日とかであれば一緒に食べる。
「カメラって楽しいか?」
「東山くんもカメラに興味があるのかい?」
「ファッション系で写真見る機会が増えてて、自分でやれるようになるといいかなって」
「写真撮影がしたいなら、撮影役をするよ? 友達の好だし、練習にもなるからね」
「すまないが助かる。その時は頼むわ」
カメラくらい使えないと今後困りそうだしな……。
「あと、またイベント参加するから来るか?」
「メイド合同イベント?」
「うん。今回はもう一人誘ってみるから三人になるけど」
「へぇ、知っている人?」
「知っている……いや、どうなんだ? まあ風の噂的な? その人はコスプレするかも知れないから、カメコ頼むかもしれない」
「じゃあ女の子なんだ。事前に説明するってことは大切な人っぽいし楽しみにしておくよ」
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