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十四蝮との対面と村木砦
六
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恒興は、馬屋に居た。信長の愛馬「ものかは」に刷毛を当てていた。
「ものかは」とは、たいしたことではない。物の数ではないの意である。
尾張一国も統一できない信長が、駿河・遠江はもとより、三河まで実質的に支配下においた今川義元に比べれば「ものかは」であると自分を戒める意味で名付けた。
「池田殿、こちらに居られましたか」
「おう、般若介、久しぶりだな。殿の暗殺が失敗して、てっきり、美濃へ戻ったと思っておったぞ」
「そのつもりでしたが、殿をあの斎藤道三がお認めになったのです。老いぼれの蝮より、若い殿について働いた方が、出世が叶うと思いましてね。鞍替えしました」
恒興は、般若介の無節操な身の振り方が信じられない。
「おい、般若介。お主が誰を主に担ごうが知ったことではないが、お主の忠義とはどのようなものなのだ?」
「俺の忠義ですか?」
「そうだ、忠義だ」
恒興は、初端から期待はしていないが尋ねてみた。
「俺の忠義は、俺の立身出世の利になるかどうかだ」
ほれ、見たことか。般若介よ、それは忠義ではない。あべこべの不忠というものだ。
恒興は、喉まで声が出かかったが、胸の奥に押し込んだ。
「だがな、池田殿。俺は、あんたの為なら死ねる」
突然何を言い出すのだ般若介。なぜ、お前の忠義が俺に向けられるのだ。立身出世するなら、俺ではなく、もっと他にいるだろう。
武勇に長ける河尻さんに毛利さん。政務なら、家柄もある信時や長秀。軍略なら岩室さんに学んでもよいかも知れない。家宰の林様や家老の佐久間さん、挙げればきりがない。
よりによって、俺も自覚があるほど凡庸な男なのだ。そんな見込みのない男に命を賭ける意味が分からない、こいつ、俺を馬鹿にしているのか。
「般若介、お前は、俺を馬鹿にするつもりで、そんなこと言っているのか? 今なら笑って許してやるから、用が済んだらここから消えろ。あまり馬鹿にされるのもかなわんのでな」
恒興がそういうと、般若介が首を振った。
「違う、池田さん。俺は、あんたの月を思いやる心に惹かれたのだ」
馬鹿を言え般若介。心惹かれるとは何事だ。確かに、俺は心のままに月を愛した。だが、お前にとってはそんなものは関係ない。
「池田さん……」
般若介が、女の吐息のような艶っぽい声で一歩近づいた。
「まあ、待て、般若介」
恒興は、たじろいだ。
「勝三郎殿……」
さらに、近づく。
恒興は、突っぱねるように腕を伸ばした。
「お前の気持ちは嬉しい。が、俺には男色の趣味はない。分かってくれ、こればっかりは好みの問題で、仮面の下の素顔がどんなにか醜男か美男子かは知らぬし関係ない。わかってくれ」
恒興は、般若介に迫られ、しどろもどろだ。
「池田勝三郎……」
般若介が、また、一歩迫って来た。
「おい、般若介。それ以上、近づくな」
「違うのだ池田さん」
「何が違うのだ。お主が、タチだかウケだか知らぬが、お主は、俺とそういう関係を結ぼうというのであろう」
「違う!」
「違うことはなかろう。今も仮面の下の息遣いが興奮の色を帯びておるではないか」
「そうか、池田さんは、俺をそんな風に見ているのか、ならば……」
般若介は、腰の短刀で、後頭部の仮面の紐を切った。
「お、お前は!」
般若介の仮面の下は女だ。それも、恒興が愛した月だった。
「月! お前どうして⁈」
恒興の言葉に、般若介は、静かに首を横に振った。
「池田さん、すまなかった。俺は、あんたを騙すつもりはさらさらなかった」
「どういうことだ、月?」
恒興は、清州からの脱出の道中、月を背負って、次第に弱ってゆく息遣いを確かに感じた。牢屋に居た時も、とても、恒興を謀ったようには見えなかった。
なにより、戦の後、月を萬松寺の外れへ葬った。土を掘り、月を横たえ、土を被せ、卒塔婆を間違いなく立てた。
まさか、死んだ月が、息を吹き返して、墓から這い出して蘇ったのではあるまい。
(ならば、眼前の月は誰だ……)
「池田さん、私は、月ではない。一つ違いの姉、桂月《かつき》だ」
確かに、桂月は顔立ちも、体格も、女としての声もそっくりだ。だが、別人だ。男の般若介として生きて来たせいか仕草が男のようにどことなく粗野な印象をうける。
それがどうして、今、桂月が、恒興に素性を明かさなければならないかわからない。
「桂月よ。お前の狙いはなんだ」
恒興は、桂月が月の姉であることを疑うわけではない。心が知りたいのだ。
「池田勝三郎。私は、あんたが月に見せた“真心〟に惚れたのだ」
俺の真心だって⁈ 俺はそんなつもりは毛頭ない。俺はただ、月を犠牲にしたくない一心で行動したに過ぎない。
「桂月よ、お前は、俺を買い被り過ぎだ。俺はただ愛した女を救いたい一心でやったこと」
「池田勝三郎、その心が、この乱世では何より尊いのだ。そこを殿、信長も買っている」
俺は、凡庸な男だ。ガキの頃は、武勇を誇る侍大将になれるものと思い込んでいた。
しかし、河尻さん、毛利さんの勝ち気さと膂力の前では遠く及ばない。気遣いならばどうか、それも、政務の力を見れば一目瞭然、細やかな気遣いの信時。なんでも器用にこなす長秀には敵わない。知略、毎日、岩室さんの爪の垢を煎じて飲まなければならない。
殿を恨んで抹殺しようとした時も、罰するどころか、俺を信じて、籐四郎吉光を俺に渡した。俺は馬鹿だから殿の本心はわからない。ただ、俺を信じてくれたのが嬉しかった。信じてくれたから、月の恨みを水に流せた。
そして、月に瓜二つの桂月も俺を信じてくれた。
わからない。俺は一心に心のままに振る舞っているだけだ。
「なぜなのだ。殿もお前も、どうしてこのなにも取り柄のない俺を信じるのだ」
桂月は、腕を開いて恒興を抱きしめた。
「あんたは、弱い男だからさ」
恒興の心の堰(せき)が決壊した。涙があふれた。どうしようもなく桂月の胸で泣いた。
「勝三郎、俺は月のためにもあんたを守る。この戦が終わったら俺を月の代わりに嫁にもらってくれ。そうしてくれると約束してくれ」
恒興は、桂月を強く抱きしめ、
「約束だ。この戦が終われば、月の代わりではなく桂月。お前のまま俺の側に居てくれ」
桂月は、小指を差し出した。
「約束だぞ、池田勝三郎」
「ああ、約束だ」
恒興と桂月は小指を絡めた。
「ものかは」とは、たいしたことではない。物の数ではないの意である。
尾張一国も統一できない信長が、駿河・遠江はもとより、三河まで実質的に支配下においた今川義元に比べれば「ものかは」であると自分を戒める意味で名付けた。
「池田殿、こちらに居られましたか」
「おう、般若介、久しぶりだな。殿の暗殺が失敗して、てっきり、美濃へ戻ったと思っておったぞ」
「そのつもりでしたが、殿をあの斎藤道三がお認めになったのです。老いぼれの蝮より、若い殿について働いた方が、出世が叶うと思いましてね。鞍替えしました」
恒興は、般若介の無節操な身の振り方が信じられない。
「おい、般若介。お主が誰を主に担ごうが知ったことではないが、お主の忠義とはどのようなものなのだ?」
「俺の忠義ですか?」
「そうだ、忠義だ」
恒興は、初端から期待はしていないが尋ねてみた。
「俺の忠義は、俺の立身出世の利になるかどうかだ」
ほれ、見たことか。般若介よ、それは忠義ではない。あべこべの不忠というものだ。
恒興は、喉まで声が出かかったが、胸の奥に押し込んだ。
「だがな、池田殿。俺は、あんたの為なら死ねる」
突然何を言い出すのだ般若介。なぜ、お前の忠義が俺に向けられるのだ。立身出世するなら、俺ではなく、もっと他にいるだろう。
武勇に長ける河尻さんに毛利さん。政務なら、家柄もある信時や長秀。軍略なら岩室さんに学んでもよいかも知れない。家宰の林様や家老の佐久間さん、挙げればきりがない。
よりによって、俺も自覚があるほど凡庸な男なのだ。そんな見込みのない男に命を賭ける意味が分からない、こいつ、俺を馬鹿にしているのか。
「般若介、お前は、俺を馬鹿にするつもりで、そんなこと言っているのか? 今なら笑って許してやるから、用が済んだらここから消えろ。あまり馬鹿にされるのもかなわんのでな」
恒興がそういうと、般若介が首を振った。
「違う、池田さん。俺は、あんたの月を思いやる心に惹かれたのだ」
馬鹿を言え般若介。心惹かれるとは何事だ。確かに、俺は心のままに月を愛した。だが、お前にとってはそんなものは関係ない。
「池田さん……」
般若介が、女の吐息のような艶っぽい声で一歩近づいた。
「まあ、待て、般若介」
恒興は、たじろいだ。
「勝三郎殿……」
さらに、近づく。
恒興は、突っぱねるように腕を伸ばした。
「お前の気持ちは嬉しい。が、俺には男色の趣味はない。分かってくれ、こればっかりは好みの問題で、仮面の下の素顔がどんなにか醜男か美男子かは知らぬし関係ない。わかってくれ」
恒興は、般若介に迫られ、しどろもどろだ。
「池田勝三郎……」
般若介が、また、一歩迫って来た。
「おい、般若介。それ以上、近づくな」
「違うのだ池田さん」
「何が違うのだ。お主が、タチだかウケだか知らぬが、お主は、俺とそういう関係を結ぼうというのであろう」
「違う!」
「違うことはなかろう。今も仮面の下の息遣いが興奮の色を帯びておるではないか」
「そうか、池田さんは、俺をそんな風に見ているのか、ならば……」
般若介は、腰の短刀で、後頭部の仮面の紐を切った。
「お、お前は!」
般若介の仮面の下は女だ。それも、恒興が愛した月だった。
「月! お前どうして⁈」
恒興の言葉に、般若介は、静かに首を横に振った。
「池田さん、すまなかった。俺は、あんたを騙すつもりはさらさらなかった」
「どういうことだ、月?」
恒興は、清州からの脱出の道中、月を背負って、次第に弱ってゆく息遣いを確かに感じた。牢屋に居た時も、とても、恒興を謀ったようには見えなかった。
なにより、戦の後、月を萬松寺の外れへ葬った。土を掘り、月を横たえ、土を被せ、卒塔婆を間違いなく立てた。
まさか、死んだ月が、息を吹き返して、墓から這い出して蘇ったのではあるまい。
(ならば、眼前の月は誰だ……)
「池田さん、私は、月ではない。一つ違いの姉、桂月《かつき》だ」
確かに、桂月は顔立ちも、体格も、女としての声もそっくりだ。だが、別人だ。男の般若介として生きて来たせいか仕草が男のようにどことなく粗野な印象をうける。
それがどうして、今、桂月が、恒興に素性を明かさなければならないかわからない。
「桂月よ。お前の狙いはなんだ」
恒興は、桂月が月の姉であることを疑うわけではない。心が知りたいのだ。
「池田勝三郎。私は、あんたが月に見せた“真心〟に惚れたのだ」
俺の真心だって⁈ 俺はそんなつもりは毛頭ない。俺はただ、月を犠牲にしたくない一心で行動したに過ぎない。
「桂月よ、お前は、俺を買い被り過ぎだ。俺はただ愛した女を救いたい一心でやったこと」
「池田勝三郎、その心が、この乱世では何より尊いのだ。そこを殿、信長も買っている」
俺は、凡庸な男だ。ガキの頃は、武勇を誇る侍大将になれるものと思い込んでいた。
しかし、河尻さん、毛利さんの勝ち気さと膂力の前では遠く及ばない。気遣いならばどうか、それも、政務の力を見れば一目瞭然、細やかな気遣いの信時。なんでも器用にこなす長秀には敵わない。知略、毎日、岩室さんの爪の垢を煎じて飲まなければならない。
殿を恨んで抹殺しようとした時も、罰するどころか、俺を信じて、籐四郎吉光を俺に渡した。俺は馬鹿だから殿の本心はわからない。ただ、俺を信じてくれたのが嬉しかった。信じてくれたから、月の恨みを水に流せた。
そして、月に瓜二つの桂月も俺を信じてくれた。
わからない。俺は一心に心のままに振る舞っているだけだ。
「なぜなのだ。殿もお前も、どうしてこのなにも取り柄のない俺を信じるのだ」
桂月は、腕を開いて恒興を抱きしめた。
「あんたは、弱い男だからさ」
恒興の心の堰(せき)が決壊した。涙があふれた。どうしようもなく桂月の胸で泣いた。
「勝三郎、俺は月のためにもあんたを守る。この戦が終わったら俺を月の代わりに嫁にもらってくれ。そうしてくれると約束してくれ」
恒興は、桂月を強く抱きしめ、
「約束だ。この戦が終われば、月の代わりではなく桂月。お前のまま俺の側に居てくれ」
桂月は、小指を差し出した。
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