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第一章 帰ってきた幼馴染
真白と、白いチーズケーキと紅茶(2)
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「えっ、喫茶店って……ちょっと待って青司くん。それ本気で言ってるの?」
わたしは青司くんの目を見つめて、確認するように訊いた。
この辺は田んぼと住宅があるだけで、めったによその車も通らない。そこで喫茶店を開くなんて……無謀過ぎる。
青司くんはゆっくりわたしの言葉を噛みしめるように言った。
「うん……本気だよ」
「……」
ますます混乱した。
この町に戻ってきたのは、ここで喫茶店を開くため?
十年前、いきなり連絡が取れなくなって、どこに行ってしまったのかわからなくなって。急に戻ってきたと思ったら、画家になっていて。で、喫茶店を開きたい?
何を考えているのかまったくわからなかった。
いったいこの十年の間に、青司くんに何があったのだろう。
ううん、それはひとまず置いておいて。
わたしに手伝ってくれってどういうこと? 今わたしは別のところで働いてるのに、そんな急に頼まれても……。
「ほんと、いきなりで、驚かせちゃったと思う。ごめん。でもずっとちゃんと考えてたんだ。リフォーム業者も頼んだし、いろんな手続きだってもう済ませてある。食品衛生管理者の資格も取ったし……いつでも店を開くことができるんだ」
「でも、どうして今になって……」
「俺さ、いっぱしの画家にはなれたけど、スランプっていうか……今は何を描いたらいいかわからなくなっててさ」
見上げると、カウンターの向こうで青司くんがひどく辛そうな顔をしていた。
「今までそういうことは何度もあった。けど、今回のは一番……深刻でさ。こうなる度に、俺はこの家に住んでいたときのことを思い出して……どうにか乗り越えてきたんだ。でも今回は、どうにもならなくて。だったら実際に戻ってみたらいいんじゃないかって思って――」
「……」
「勝手……だよな。でもやっぱりここじゃなきゃ、ダメだって思ったんだ。ここが俺の原点だから。無くしたものを取り戻さないと、前に進めない気がしたんだ」
「……」
なんて返していいのかわからない。
黙ったままでいるわたしに、青司くんはハッとなって言った。
「ああ、ごめん、俺の話ばっかり。まだ……細かいところは詰められてないんだ。勢いでここまできちゃったから。でも、それをできたら真白と一緒にって――」
「青司くん」
わたしはその前に、一番訊きたかったことを訊くことにした。
やっぱりそれを解消しない限り、青司くんとのことはちゃんと考えられないから。
「あのさ、ひとつ言いたいんだけど」
「えっ。な、なに?」
「今まで……いったいどこに行ってたの? どうして、急に連絡がつかなくなっちゃったの? それで……ここに戻ってきたのは、自分のためって。どうして? なんでわたしたちのこと、ほっといて……。ねえ、なんでなの。教えてよ、青司くん!」
「……そ、それは」
責めるようなわたしの言葉に、言葉をつまらせる青司くん。
ああ、ひとつって言ったけどつい何個も聞いちゃった。いいよね。それだけずっと訊きたかったんだから、いいよね。
わたしはさらに自分のスマホを取り出し、開いた画面を見せた。
「ねえ、これ見て。電話番号とメールアドレス。わたし一度も変えてないんだよ。なのに……どうして青司くんはわたしが送ったメールにずっと返事をくれなかったの? つながることすら……できなくなって。ずっと送り返されつづけて。わたし、青司くんが引っ越していってしまった日からずっと、ずっと……っ」
画面にはたくさんの送信履歴が並んでいた。
わたしはこれを見ると、いつも涙がこぼれてきてしまう。
何度も何度も、これを見ては悲しみに暮れてきた。その思いが、また一気にこみあげる。
青司くんは、唇を強く噛みしめていた。
「ごめん、真白。ごめん……」
「ごめん? そんな……そんな一言だけじゃ、納得できないよ! ねえ、なんで? どうしてなの……ちゃんと話してよ。あの日……あの日から青司くんはわたしたちのことを嫌いになっちゃったの? ずっと友達だと……思ってたのに。青司くんは、わたしたちのこと忘れたくなっちゃったの?」
彼に自分の気持ちを伝えたことはなかった。でも、友達同士ではあると固く信じていた。お絵描き教室のみんなだって、そうだったはずだ。
でも……引っ越しの日から一日も経たないうちに、誰とも青司くんと連絡がつかなくなってしまった。その時の絶望感たるや。
行き先は、着いたら教えるって約束だった。けれどその約束すらずっと果たされないままだった。
わたしは青司くんのことをこの十年間ずっと好きでいつづけたけれど、それと同じくらい、そのことを許せないでいた。
「ごめん……ほんとごめん、真白。許してもらえるかわからないけど……話すよ、どうして真白たちに連絡ができなくなったのか」
「うん。ぜひ。教えて」
「俺……あの引っ越しがあった日、東京に着いたら、急に海外に行くことになってしまったんだ」
「え? 海外?」
わたしはぽかんとした。もう一度確認する。
「海外? なんで? お父さんのいる、東京に行くって話だったじゃない」
「そうだよ。あの日……俺は東京に向かった。でも、向こうに着いたらすぐ……もう行くぞって飛行機のチケットを渡されて。それでそのまま海外に行くことになってしまったんだ」
「ええーっ!?」
青司くんはある程度の荷物を先に送っていた。だからその日は、身一つで東京に向かうだけだった。
あの日の光景をわたしは忘れない。
駅まで教室のみんなと見送りに行った。青司くんの乗った電車が見えなくなるまで、わたしたちはずっと手を振りつづけていた。
そんな別れ方だったから、急に青司くんと連絡がとれなくなって……みんなパニックになった。青司くんに対してひどい文句を言う子もいた。わたしも、そのうちの一人だった。
でも、青司くんにそんなことが……起きていたなんて。
「い、行き先は?」
「イギリス。向こうに着いたら現地の携帯を渡されて。さらに地元の美大に行けって言われて。それから、学業に支障が出るからって、前のスマホも取り上げられて」
「そんな……」
「父さんは母さんと離婚してから、あっちで人気の画家になっていたんだ。それで、一年のほとんどを海外で過ごすようになっていた。そんなこと、俺まったく知らなかった。母さんの葬式を終えたら、父さんしか頼れる人がいないって思って……でも、それは大きな間違いだったよ」
わたしは、目の前の紅茶とチーズケーキを見つめた。
その向こうには、ぼんやりとあの桃花先生の顔が浮かぶ。
青司くんのお母さん。
九露木桃花先生は、青司くんとよく似た笑い方をする女の人だった。
どこか抜けてる、天然な感じの人でもあった。だからか、みんなからいつも好かれていた。ひどく怒鳴ったり、怒ったりしているのを見たことがない、とっても優しい人だった。
先生は、わたしが物心つくころにはすでにシングルマザーだった。
川向こうの白い洋館には「九露木さん」っていう母子が住んでるのよ、と前々から母に聞かされていた。
そして、青司くんが小学校に上がるくらいのころ、「お絵かき教室」がオープンした。
わたしはそこに幼稚園の年長さんから通いだした。
それから十五歳、つまり中学三年生になるまで通った。
実に十年もの間、久露木親子とは親しくさせてもらったのだ。
先生は、生きている間一度も、元の旦那さんの話をしなかった。
いつ離婚したのか。それとも死別したのか。どんな職業をしているのか。
わたしたちが何度か冗談ぽく訊いても、いつも「秘密」とかわされていた。
うちのお母さんも、近所の人も誰も、知らなかった。
桃花先生はとても優しい人だったので、旦那さんが悪く言われるようなことは少しでも言いたくなかったのかもしれない。
青氏くんの話を聞いて、確信できた。
もし一度でも口に出してしまったら、どんどん悪く言ってしまう、そんな不安があったんだろう。だから、先生はずっと黙っていた。
でも――。
それを、もっと早く知っていたかったと思う。
そうしたら誰も、こんな辛い思いをせずに済んだ。
わたしも、青司くんも、みんなも……。青司くんのお父さんのことをもっとちゃんと知れていたら、わたしたちは彼を東京へ、そして海外へは行かせなかった。
「ごめん。そんなこと知らなくて、わたし……」
「いや。いいんだ。真白やみんなに愛想つかされても当然だよ。父さんにあんなことされても……いくらだってやろうと思えば抵抗できたはずなんだから。でも……あの頃の俺にはそんなことできなかった。ただ弱かった。弱すぎた。本当、ごめん」
「もういいよ、青司くん。青司くんも、それだけ辛かったんだろうから。だから……」
「気を使わないでいいよ、真白。悪いのは全部俺だ。あいつに抗えなかった、俺のせい――」
そのときカチャン、と紅茶の入っていたティーカップが音をたてた。
誰も触っていないのに、カップとソーサーが勝手にズレた。それはまるで、桃花先生が「それ以上言わないで」と言っているみたいで。
青司くんもじっと、その先生のティーカップを見つめた。
ワイルドストロベリーが描かれた、ウエッジウッドのカップ。それは桃花先生がよく使っていた特別なカップだった。
わたしは青司くんの目を見つめて、確認するように訊いた。
この辺は田んぼと住宅があるだけで、めったによその車も通らない。そこで喫茶店を開くなんて……無謀過ぎる。
青司くんはゆっくりわたしの言葉を噛みしめるように言った。
「うん……本気だよ」
「……」
ますます混乱した。
この町に戻ってきたのは、ここで喫茶店を開くため?
十年前、いきなり連絡が取れなくなって、どこに行ってしまったのかわからなくなって。急に戻ってきたと思ったら、画家になっていて。で、喫茶店を開きたい?
何を考えているのかまったくわからなかった。
いったいこの十年の間に、青司くんに何があったのだろう。
ううん、それはひとまず置いておいて。
わたしに手伝ってくれってどういうこと? 今わたしは別のところで働いてるのに、そんな急に頼まれても……。
「ほんと、いきなりで、驚かせちゃったと思う。ごめん。でもずっとちゃんと考えてたんだ。リフォーム業者も頼んだし、いろんな手続きだってもう済ませてある。食品衛生管理者の資格も取ったし……いつでも店を開くことができるんだ」
「でも、どうして今になって……」
「俺さ、いっぱしの画家にはなれたけど、スランプっていうか……今は何を描いたらいいかわからなくなっててさ」
見上げると、カウンターの向こうで青司くんがひどく辛そうな顔をしていた。
「今までそういうことは何度もあった。けど、今回のは一番……深刻でさ。こうなる度に、俺はこの家に住んでいたときのことを思い出して……どうにか乗り越えてきたんだ。でも今回は、どうにもならなくて。だったら実際に戻ってみたらいいんじゃないかって思って――」
「……」
「勝手……だよな。でもやっぱりここじゃなきゃ、ダメだって思ったんだ。ここが俺の原点だから。無くしたものを取り戻さないと、前に進めない気がしたんだ」
「……」
なんて返していいのかわからない。
黙ったままでいるわたしに、青司くんはハッとなって言った。
「ああ、ごめん、俺の話ばっかり。まだ……細かいところは詰められてないんだ。勢いでここまできちゃったから。でも、それをできたら真白と一緒にって――」
「青司くん」
わたしはその前に、一番訊きたかったことを訊くことにした。
やっぱりそれを解消しない限り、青司くんとのことはちゃんと考えられないから。
「あのさ、ひとつ言いたいんだけど」
「えっ。な、なに?」
「今まで……いったいどこに行ってたの? どうして、急に連絡がつかなくなっちゃったの? それで……ここに戻ってきたのは、自分のためって。どうして? なんでわたしたちのこと、ほっといて……。ねえ、なんでなの。教えてよ、青司くん!」
「……そ、それは」
責めるようなわたしの言葉に、言葉をつまらせる青司くん。
ああ、ひとつって言ったけどつい何個も聞いちゃった。いいよね。それだけずっと訊きたかったんだから、いいよね。
わたしはさらに自分のスマホを取り出し、開いた画面を見せた。
「ねえ、これ見て。電話番号とメールアドレス。わたし一度も変えてないんだよ。なのに……どうして青司くんはわたしが送ったメールにずっと返事をくれなかったの? つながることすら……できなくなって。ずっと送り返されつづけて。わたし、青司くんが引っ越していってしまった日からずっと、ずっと……っ」
画面にはたくさんの送信履歴が並んでいた。
わたしはこれを見ると、いつも涙がこぼれてきてしまう。
何度も何度も、これを見ては悲しみに暮れてきた。その思いが、また一気にこみあげる。
青司くんは、唇を強く噛みしめていた。
「ごめん、真白。ごめん……」
「ごめん? そんな……そんな一言だけじゃ、納得できないよ! ねえ、なんで? どうしてなの……ちゃんと話してよ。あの日……あの日から青司くんはわたしたちのことを嫌いになっちゃったの? ずっと友達だと……思ってたのに。青司くんは、わたしたちのこと忘れたくなっちゃったの?」
彼に自分の気持ちを伝えたことはなかった。でも、友達同士ではあると固く信じていた。お絵描き教室のみんなだって、そうだったはずだ。
でも……引っ越しの日から一日も経たないうちに、誰とも青司くんと連絡がつかなくなってしまった。その時の絶望感たるや。
行き先は、着いたら教えるって約束だった。けれどその約束すらずっと果たされないままだった。
わたしは青司くんのことをこの十年間ずっと好きでいつづけたけれど、それと同じくらい、そのことを許せないでいた。
「ごめん……ほんとごめん、真白。許してもらえるかわからないけど……話すよ、どうして真白たちに連絡ができなくなったのか」
「うん。ぜひ。教えて」
「俺……あの引っ越しがあった日、東京に着いたら、急に海外に行くことになってしまったんだ」
「え? 海外?」
わたしはぽかんとした。もう一度確認する。
「海外? なんで? お父さんのいる、東京に行くって話だったじゃない」
「そうだよ。あの日……俺は東京に向かった。でも、向こうに着いたらすぐ……もう行くぞって飛行機のチケットを渡されて。それでそのまま海外に行くことになってしまったんだ」
「ええーっ!?」
青司くんはある程度の荷物を先に送っていた。だからその日は、身一つで東京に向かうだけだった。
あの日の光景をわたしは忘れない。
駅まで教室のみんなと見送りに行った。青司くんの乗った電車が見えなくなるまで、わたしたちはずっと手を振りつづけていた。
そんな別れ方だったから、急に青司くんと連絡がとれなくなって……みんなパニックになった。青司くんに対してひどい文句を言う子もいた。わたしも、そのうちの一人だった。
でも、青司くんにそんなことが……起きていたなんて。
「い、行き先は?」
「イギリス。向こうに着いたら現地の携帯を渡されて。さらに地元の美大に行けって言われて。それから、学業に支障が出るからって、前のスマホも取り上げられて」
「そんな……」
「父さんは母さんと離婚してから、あっちで人気の画家になっていたんだ。それで、一年のほとんどを海外で過ごすようになっていた。そんなこと、俺まったく知らなかった。母さんの葬式を終えたら、父さんしか頼れる人がいないって思って……でも、それは大きな間違いだったよ」
わたしは、目の前の紅茶とチーズケーキを見つめた。
その向こうには、ぼんやりとあの桃花先生の顔が浮かぶ。
青司くんのお母さん。
九露木桃花先生は、青司くんとよく似た笑い方をする女の人だった。
どこか抜けてる、天然な感じの人でもあった。だからか、みんなからいつも好かれていた。ひどく怒鳴ったり、怒ったりしているのを見たことがない、とっても優しい人だった。
先生は、わたしが物心つくころにはすでにシングルマザーだった。
川向こうの白い洋館には「九露木さん」っていう母子が住んでるのよ、と前々から母に聞かされていた。
そして、青司くんが小学校に上がるくらいのころ、「お絵かき教室」がオープンした。
わたしはそこに幼稚園の年長さんから通いだした。
それから十五歳、つまり中学三年生になるまで通った。
実に十年もの間、久露木親子とは親しくさせてもらったのだ。
先生は、生きている間一度も、元の旦那さんの話をしなかった。
いつ離婚したのか。それとも死別したのか。どんな職業をしているのか。
わたしたちが何度か冗談ぽく訊いても、いつも「秘密」とかわされていた。
うちのお母さんも、近所の人も誰も、知らなかった。
桃花先生はとても優しい人だったので、旦那さんが悪く言われるようなことは少しでも言いたくなかったのかもしれない。
青氏くんの話を聞いて、確信できた。
もし一度でも口に出してしまったら、どんどん悪く言ってしまう、そんな不安があったんだろう。だから、先生はずっと黙っていた。
でも――。
それを、もっと早く知っていたかったと思う。
そうしたら誰も、こんな辛い思いをせずに済んだ。
わたしも、青司くんも、みんなも……。青司くんのお父さんのことをもっとちゃんと知れていたら、わたしたちは彼を東京へ、そして海外へは行かせなかった。
「ごめん。そんなこと知らなくて、わたし……」
「いや。いいんだ。真白やみんなに愛想つかされても当然だよ。父さんにあんなことされても……いくらだってやろうと思えば抵抗できたはずなんだから。でも……あの頃の俺にはそんなことできなかった。ただ弱かった。弱すぎた。本当、ごめん」
「もういいよ、青司くん。青司くんも、それだけ辛かったんだろうから。だから……」
「気を使わないでいいよ、真白。悪いのは全部俺だ。あいつに抗えなかった、俺のせい――」
そのときカチャン、と紅茶の入っていたティーカップが音をたてた。
誰も触っていないのに、カップとソーサーが勝手にズレた。それはまるで、桃花先生が「それ以上言わないで」と言っているみたいで。
青司くんもじっと、その先生のティーカップを見つめた。
ワイルドストロベリーが描かれた、ウエッジウッドのカップ。それは桃花先生がよく使っていた特別なカップだった。
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