川向こうのアトリエ喫茶には癒しの水彩画家がいます

 真白(ましろ)は埼玉の国道沿いのレストランで働くウェイトレス。
 彼女にはずっと忘れられない人がいた。
 それは幼馴染の青司(せいじ)。十年前に引っ越していったきり消息不明になっていた青司は、突然真白の地元に帰ってくる。青司はいなくなっていた間、海外で一流の水彩画家となっていた。そんな青司から真白はある頼みごとをされる。

「この家で、アトリエ付きの喫茶店を開こうと思うんだ。良かったら手伝ってくれないか、真白」

 困惑する真白。
 しかし結局、店づくりを一緒に手伝うことになる。

 店にはかつての仲間たちも集い、青司の料理と絵に癒され、それぞれが前へと進んでいく。
 大人になった人たちの、青春と成長の物語。

※当作品は、第六回書き出し祭りに参加したときの作品を長編にして、さらに今回リライトしたものになります。
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