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<四人で、食事を>
4(完)
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一気飲みすると、ますます酔いが加速して叶さんの体に背中から凭れ掛かってしまった。
ソファの上に座りこみながらずりずりずり下がって太腿に頭を乗せる。
それからぐりぐり頬を押し付ける。
部門長と百瀬さんがいるっていうのに完全に二人きりモードで甘え撒くった。
人前なのにこんなに甘えられる理由は、百瀬さんと部門長はオレと叶さんの関係を知ってるから……ってのもあるし、百瀬さんと部門長もお付き合いしているからってのもある。
……最大の理由は、酔っ払って自制心が働いて無いからだけど。
ん? 百瀬さんと部門長がお付き合い……!?
「あ!!」
唐突に気が付いて、甘えてた体を跳ね起こした。
「ご、ごめんらさい部門長……百瀬さんと一緒にお風呂に入っちゃって……! 叶さんも……オレ、つい」
つい?
ついってなんだ。
恋人が居る人とお風呂に入るなんて。しかも恋人の前で。
しかも酔ってるから舌が回ってない!
「問題があれば入る前に止めていましたよ」
「百瀬君なら俺も構わないよ」
よ、良かった……。
叶さんと部門長はブランデーを水割りで飲んでた。
ビールを注いでもらったお礼に、今度はオレが水割りを作る。
作るまではちゃんと美味しい水割りを作らないとって理性が残ってたけど、作り終わったらぐずぐずに解けてしまった。
ソファにへちょんと横たわってしまう。
あー。気持ちいいなぁ。
いい感じに頭がぐるぐる回ってる。このまま寝たら気持ちいいだろうなー。
あ。百瀬さんがいつの間にか隣に座ってた。オレの上に凭れ掛かって来る。
人にくっつかれると安心するなぁ。どうしてだろ。あったかい。
体を起こして凭れ掛かってきた百瀬さんに逆に凭れ掛かる。お互いがお互いの体重で支え合ってるみたいな状態。
ふわふわする……。
酔いで夢見心地のまま見上げると、百瀬さんの唇に目が行った。
綺麗に弧を描いた形のいい唇だ。化粧なんてしてるはずもないのにピンク色で艶めいてる。
長崎でそうしてしまったように、また、無意識に唇を寄せようとしてしまった。
口と口の間がほんの数ミリ。ほんと、触れ合う寸前でハッて気がついて百瀬さんから離れた。
叶さんは百瀬さんとキスしてもいいって言ってくれたけど、八雲さんがどう考えてるかわからない。
でも、百瀬さんと、キスが、したいな。
百瀬さんに触れたい。
百瀬さんと近くなりたい。
「百瀬さん」
八雲さんの声が鼓膜を揺らした。
「は、はい、」
びくんと百瀬さんの体が強張った。
お風呂で温まったはずなのに顔色が真っ青になってしまった。それだけじゃない。小さく震えてる。
やっぱり、まだ八雲さんのことが怖いんだ。大丈夫、オレが居ますから。
震える体を抱きしめる。
「凛君とキスがしたいならしても構いませんよ」
「ええ……!?」
百瀬さんとオレの驚きの声が重なった。
まさか、この人まで許すなんて……!
「――! 八雲さん、本当に……?」
恐る恐る聞いた百瀬さんに、部門長が頷く。
「ありがとうございます……!」
百瀬さんは嬉しそうに笑ってから、オレを引き寄せてキスをくれた。
叶さんとは違う、柔らかい感触がふにって当たってくる。
舌を出して、お互いに舐めあう。
気持ちいい……!
幸せすぎて、うわーってなる。
上手く説明できない。
ただ、幸せだ。
百瀬さんとキスできるのが嬉しい。嬉しい。嬉しい。
「ふふー」
百瀬さんの首に腕を回して抱きついたまま、少し離れて笑う。百瀬さんも頬を高潮させて微笑み返してくれた。
体にのしかかって、広いソファに押し倒す。
ふふふ。
圧し掛かって笑う。と、強い力で引き寄せられた。
うわ、あれ!? 全然適わない……!? 百瀬さんって意外と力が強いのかな? そいえば、前にベッドの中でキスされたときも失神するまで引き剥がせなかったような……。いや、違う! いくらなんでも、こんな綺麗な人に力負けするなんてありえない! オレが油断していただけだ。うん。
そもそも、百瀬さんを本気で引き剥がそうなんて思ってなかったし。
なんて頭の中で言い訳しつつ、もう一度キス。
百瀬さんの腕がオレの首に回る。
気持ちい……。
舌を絡ませるだけじゃなくて、ちゅ、ちゅ、って啄ばむキスもする。
叶さん、本当に怒って無い?
恐る恐る視線を上げる。
叶さんと目があった。
怒りの色が無いか、必死に伺う。
叶さんはお酒を片手に、楽しそうにオレ達を観ていた。
百瀬さんの恋人である部門長も、怒ってはいなかった。ただただ楽しそうだった。
まるで、自分たちのペットがじゃれ合っているのを見ているかの、ように。
そうか。オレ達は、あの二人のペット、なんだ。
オレは叶さんの飼い犬の『リン』で、百瀬さんは部門長の飼い猫の『ユキノ』
猫と犬がじゃれ合っているのを見て、怒る飼い主なんていない。
そっか、オレ、は、百瀬さんと思う存分キスしていいんだ。
突き出してた舌をちゅ、って吸われて腰が砕けた。
あ。
バスローブが肌蹴る。
百瀬さんのバスローブも解けて、綺麗な肌が露になっていた。
百瀬さん。綺麗。好き。
そっと体を寄せて、素肌を重ねる。
お風呂で重ねたときは何も感じなかった。ただ、幸せなだけだった。のに、興奮に全身が泡立った。
ぬるりとした舌が絡まり合って、体温が上がって行く。舌先だけでちろちろとお互いに舐めあう。
しあわせ。
興奮と多幸感が全身を満たす。
すき。
いつの間にかオレの性器は硬く張り詰めて先走りを漏らしていた。
ももせさん。
――ゆきの、さん。
「そこまでだ」
叶さんに首根っこを引っ張られて百瀬さんから引き剥がされてしまった。
姫抱っこで抱え上げられ百瀬さんが遠ざかる。
「百瀬さん……」
「凜く……、っ…!」
体を起こそうとした百瀬さんの声がくぐもった。
あ……。
ソファの上で部門長に押し倒されてた。
大きな体に圧し掛かられ、部門長を挟むように無理やり開かされた白い足が太腿まで曝け出されてて、扇情的でぞくりと興奮する。
「っ、っ――! っ」
甘い悲鳴みたいなのが千切れ千切れに上がってる。
百瀬さん、部門長にキスされるの気持ちいいんだ。
百瀬さん。
「百瀬君を気にしてる暇はないぞ」
ぱたん、とドアが閉じられ、百瀬さんと部門長が遮断された。
大きなベッドに投げるみたいに下ろされて、すぐに叶さんが覆いかぶさってきた。
舌が差し込まれて貪るみたいなキスが来る。
「ぅ――――――!!?」
何、これ!?
刺激がすごい、どうして!?
嫌、舌の裏側、舐めないで、そこ、気持ち良すぎる……!
「ヒィ……!? ひ、ヒィ、あ、あ」
意識が千切れちゃう、だめ、体が熱い――イク、イク……!
「ぐぅ……!」
ガクガク痙攣しながら下着の中に射精した。
「う……ぁ……」
気絶しそうなぐらい良かった。下半身が痺れて絶頂の衝撃に足に変に力が入ったまま動けない。動いたら痺れてますます気持ち良くなってしまうから。
「立て続けに違う人間の体液を摂取したから体が混乱してるのか? 随分感じやすくなってるな」
叶さんが笑う。
「ひきゃぁ……!?」
射精したばかりの性器を掌で擦られて女の子みたいな声を上げてしまった。
やめて、しぬ、気持ち良すぎてしぬ!
震えながら抵抗するのに容易く押さえ込まれる。
鼻先が首元に埋まって、また意識が明滅する。
叶さんの香り――いい匂い。頭がくらくらする。
欲しい。叶さんが欲しい。
体の奥が疼いて孔の奥にどろりと粘液が溢れる。
また、発情してる。
好き。好き。好き。
叶さんが好き。叶さんが欲しい。
あぁ。オレ、凄く幸せ。
百瀬さんとキスできて、叶さんに愛されて。
幸せ。
この世で一番、幸せ。
早く、ください。中に。今日は、貴方の精液をください。
獣になる。
発情した、抑制の効かないさかりの付いた獣に。
『発情薬』――正式名称、EDIK005389。
浮気なんて大嫌いだったはずのオレを発情させて、百瀬さんとのキスにただただ幸せをくれ、叶さんの精液を欲しがる獣にする薬。
そして。
オレに、目も眩むぐらいの幸せをくれた、くすり。
薬の効果を無効化する拮抗剤、は、先日、開発されていた。
だけど。
オレも、百瀬さんも、そのくすりは、うたなかった。
<発情薬―鈴森凜―完>
to be continued......<発情薬―百瀬雪乃―>
ソファの上に座りこみながらずりずりずり下がって太腿に頭を乗せる。
それからぐりぐり頬を押し付ける。
部門長と百瀬さんがいるっていうのに完全に二人きりモードで甘え撒くった。
人前なのにこんなに甘えられる理由は、百瀬さんと部門長はオレと叶さんの関係を知ってるから……ってのもあるし、百瀬さんと部門長もお付き合いしているからってのもある。
……最大の理由は、酔っ払って自制心が働いて無いからだけど。
ん? 百瀬さんと部門長がお付き合い……!?
「あ!!」
唐突に気が付いて、甘えてた体を跳ね起こした。
「ご、ごめんらさい部門長……百瀬さんと一緒にお風呂に入っちゃって……! 叶さんも……オレ、つい」
つい?
ついってなんだ。
恋人が居る人とお風呂に入るなんて。しかも恋人の前で。
しかも酔ってるから舌が回ってない!
「問題があれば入る前に止めていましたよ」
「百瀬君なら俺も構わないよ」
よ、良かった……。
叶さんと部門長はブランデーを水割りで飲んでた。
ビールを注いでもらったお礼に、今度はオレが水割りを作る。
作るまではちゃんと美味しい水割りを作らないとって理性が残ってたけど、作り終わったらぐずぐずに解けてしまった。
ソファにへちょんと横たわってしまう。
あー。気持ちいいなぁ。
いい感じに頭がぐるぐる回ってる。このまま寝たら気持ちいいだろうなー。
あ。百瀬さんがいつの間にか隣に座ってた。オレの上に凭れ掛かって来る。
人にくっつかれると安心するなぁ。どうしてだろ。あったかい。
体を起こして凭れ掛かってきた百瀬さんに逆に凭れ掛かる。お互いがお互いの体重で支え合ってるみたいな状態。
ふわふわする……。
酔いで夢見心地のまま見上げると、百瀬さんの唇に目が行った。
綺麗に弧を描いた形のいい唇だ。化粧なんてしてるはずもないのにピンク色で艶めいてる。
長崎でそうしてしまったように、また、無意識に唇を寄せようとしてしまった。
口と口の間がほんの数ミリ。ほんと、触れ合う寸前でハッて気がついて百瀬さんから離れた。
叶さんは百瀬さんとキスしてもいいって言ってくれたけど、八雲さんがどう考えてるかわからない。
でも、百瀬さんと、キスが、したいな。
百瀬さんに触れたい。
百瀬さんと近くなりたい。
「百瀬さん」
八雲さんの声が鼓膜を揺らした。
「は、はい、」
びくんと百瀬さんの体が強張った。
お風呂で温まったはずなのに顔色が真っ青になってしまった。それだけじゃない。小さく震えてる。
やっぱり、まだ八雲さんのことが怖いんだ。大丈夫、オレが居ますから。
震える体を抱きしめる。
「凛君とキスがしたいならしても構いませんよ」
「ええ……!?」
百瀬さんとオレの驚きの声が重なった。
まさか、この人まで許すなんて……!
「――! 八雲さん、本当に……?」
恐る恐る聞いた百瀬さんに、部門長が頷く。
「ありがとうございます……!」
百瀬さんは嬉しそうに笑ってから、オレを引き寄せてキスをくれた。
叶さんとは違う、柔らかい感触がふにって当たってくる。
舌を出して、お互いに舐めあう。
気持ちいい……!
幸せすぎて、うわーってなる。
上手く説明できない。
ただ、幸せだ。
百瀬さんとキスできるのが嬉しい。嬉しい。嬉しい。
「ふふー」
百瀬さんの首に腕を回して抱きついたまま、少し離れて笑う。百瀬さんも頬を高潮させて微笑み返してくれた。
体にのしかかって、広いソファに押し倒す。
ふふふ。
圧し掛かって笑う。と、強い力で引き寄せられた。
うわ、あれ!? 全然適わない……!? 百瀬さんって意外と力が強いのかな? そいえば、前にベッドの中でキスされたときも失神するまで引き剥がせなかったような……。いや、違う! いくらなんでも、こんな綺麗な人に力負けするなんてありえない! オレが油断していただけだ。うん。
そもそも、百瀬さんを本気で引き剥がそうなんて思ってなかったし。
なんて頭の中で言い訳しつつ、もう一度キス。
百瀬さんの腕がオレの首に回る。
気持ちい……。
舌を絡ませるだけじゃなくて、ちゅ、ちゅ、って啄ばむキスもする。
叶さん、本当に怒って無い?
恐る恐る視線を上げる。
叶さんと目があった。
怒りの色が無いか、必死に伺う。
叶さんはお酒を片手に、楽しそうにオレ達を観ていた。
百瀬さんの恋人である部門長も、怒ってはいなかった。ただただ楽しそうだった。
まるで、自分たちのペットがじゃれ合っているのを見ているかの、ように。
そうか。オレ達は、あの二人のペット、なんだ。
オレは叶さんの飼い犬の『リン』で、百瀬さんは部門長の飼い猫の『ユキノ』
猫と犬がじゃれ合っているのを見て、怒る飼い主なんていない。
そっか、オレ、は、百瀬さんと思う存分キスしていいんだ。
突き出してた舌をちゅ、って吸われて腰が砕けた。
あ。
バスローブが肌蹴る。
百瀬さんのバスローブも解けて、綺麗な肌が露になっていた。
百瀬さん。綺麗。好き。
そっと体を寄せて、素肌を重ねる。
お風呂で重ねたときは何も感じなかった。ただ、幸せなだけだった。のに、興奮に全身が泡立った。
ぬるりとした舌が絡まり合って、体温が上がって行く。舌先だけでちろちろとお互いに舐めあう。
しあわせ。
興奮と多幸感が全身を満たす。
すき。
いつの間にかオレの性器は硬く張り詰めて先走りを漏らしていた。
ももせさん。
――ゆきの、さん。
「そこまでだ」
叶さんに首根っこを引っ張られて百瀬さんから引き剥がされてしまった。
姫抱っこで抱え上げられ百瀬さんが遠ざかる。
「百瀬さん……」
「凜く……、っ…!」
体を起こそうとした百瀬さんの声がくぐもった。
あ……。
ソファの上で部門長に押し倒されてた。
大きな体に圧し掛かられ、部門長を挟むように無理やり開かされた白い足が太腿まで曝け出されてて、扇情的でぞくりと興奮する。
「っ、っ――! っ」
甘い悲鳴みたいなのが千切れ千切れに上がってる。
百瀬さん、部門長にキスされるの気持ちいいんだ。
百瀬さん。
「百瀬君を気にしてる暇はないぞ」
ぱたん、とドアが閉じられ、百瀬さんと部門長が遮断された。
大きなベッドに投げるみたいに下ろされて、すぐに叶さんが覆いかぶさってきた。
舌が差し込まれて貪るみたいなキスが来る。
「ぅ――――――!!?」
何、これ!?
刺激がすごい、どうして!?
嫌、舌の裏側、舐めないで、そこ、気持ち良すぎる……!
「ヒィ……!? ひ、ヒィ、あ、あ」
意識が千切れちゃう、だめ、体が熱い――イク、イク……!
「ぐぅ……!」
ガクガク痙攣しながら下着の中に射精した。
「う……ぁ……」
気絶しそうなぐらい良かった。下半身が痺れて絶頂の衝撃に足に変に力が入ったまま動けない。動いたら痺れてますます気持ち良くなってしまうから。
「立て続けに違う人間の体液を摂取したから体が混乱してるのか? 随分感じやすくなってるな」
叶さんが笑う。
「ひきゃぁ……!?」
射精したばかりの性器を掌で擦られて女の子みたいな声を上げてしまった。
やめて、しぬ、気持ち良すぎてしぬ!
震えながら抵抗するのに容易く押さえ込まれる。
鼻先が首元に埋まって、また意識が明滅する。
叶さんの香り――いい匂い。頭がくらくらする。
欲しい。叶さんが欲しい。
体の奥が疼いて孔の奥にどろりと粘液が溢れる。
また、発情してる。
好き。好き。好き。
叶さんが好き。叶さんが欲しい。
あぁ。オレ、凄く幸せ。
百瀬さんとキスできて、叶さんに愛されて。
幸せ。
この世で一番、幸せ。
早く、ください。中に。今日は、貴方の精液をください。
獣になる。
発情した、抑制の効かないさかりの付いた獣に。
『発情薬』――正式名称、EDIK005389。
浮気なんて大嫌いだったはずのオレを発情させて、百瀬さんとのキスにただただ幸せをくれ、叶さんの精液を欲しがる獣にする薬。
そして。
オレに、目も眩むぐらいの幸せをくれた、くすり。
薬の効果を無効化する拮抗剤、は、先日、開発されていた。
だけど。
オレも、百瀬さんも、そのくすりは、うたなかった。
<発情薬―鈴森凜―完>
to be continued......<発情薬―百瀬雪乃―>
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