43 / 69
<発情>
1☆
しおりを挟む
――あれ?
オレ、いつ眠ってたんだろう……。
起きたのに意識が浮き上がらない。深い場所に沈んだままだ。
珍しいな。最近ずっと眠りが浅かったのに、
――――――。
なんだか……幸せな気分。
覚醒していく意識の端で、ふわふわと幸せな香りがした。
お腹減ってるのも真っ白の部屋で一人ぼっちなのも忘れさせてくれる優しい香りだ。
この香りはひょっとして百瀬さん?
間違いない百瀬さんだ!! 会いたかった百瀬さ――!!!
覚醒と同時に弾かれたみたいにベッドから体を起こした。
大声で名前を呼ぼうとして空気を吸った。
瞬間、一気に発情して全身が仰け反った。
「ひぐ……ッ!?」
ベッドの横に、動けない病人や怪我人を運ぶのに使う、車輪の付いたベッドが置いてあった。
そこに寝せられてたのは百瀬さんではなく。
「叶――――さ――!!?」
スーツ姿のまま、眠っているのか意識を失っているのか、ぐったりと体を横たえている。
「ゃ、ぅ、叶さん! 叶さん、起きてください! 部屋から出てください」
反射的にベッドの逆側に下りた。上手くいかなくて、布団ごと背中から落ちてしまう。
「嫌だ、いや――!! か――のうさん、起きて……!!」
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ……!!
ぎゅうぎゅうに布団を抱き締めて声を振り絞る。
無意識に腰が動いて股間をこすり付けていた。
涎が口の端に滲んで。
あ。
もう。
もう駄目。
ほしい。
しないと、死んでしまう。
叶さんは大切な人だとか、結婚しているとか、全部がどうでも良くなった。
軽蔑されても殴られても殺されてもいい。オレの汚い想いでこの人を汚してもいい。
シーツを掴んでベッドに乗りあがる。どさっと叶さんのお腹の上に倒れ込んでしまった。
香りが強くなる。
何もかもがどうでもいい。
ただ、欲しい。
震える指でベルトを外して、ズボンをくつろげる。
下着から性器を取り出してそのまま銜えた。
やったこともやって貰ったこともない行為だ。
口に限界まで入れて入らない部分は指で扱く。
早く欲しい。入れたい。興奮し過ぎて加減なんてできるはずもなく、じゅ、ぐぶと下品な音が上がり、上下させる頭の勢いが付きすぎて喉の奥に先端が食い込んでえずいてしまう。
ただでさえ大きいと思った性器が口の中でどんどん大きくなっていく。
充分に硬くなってから、ようやく口を離した。
ずっと開きっぱなしだった顎が痛む。
最後に先端にキスをして、震える足で、叶さんの上に跨った。
「ごめんなさい……」
呟いて、少しずつ腰を落としていく。
先端と孔がくっついて、ぐじゅっと濡れた音が上がった。
「あ――あああああ――――」
苦しい、きつい、太い、大きい。ぶわりと目に涙が盛り上がり、ぼろぼろ零れ落ちていく。
「うぁあ、あ、、おっき、あぁ――……」
指なんかより何倍も太い。
いくら発情していると言っても体は未経験だ。大きさに中が軋んだ音を立ててる。なのに信じられないぐらいに気持ち良い。
大きく太い肉の感触が良すぎて、びくん、びくんと体が引き攣る。
やっと、欲しかったものが手に入った。
「あっ……」
発情するたびに疼いた、オレの深い部分まで先端が押し広げた。ここが限界だ。
叶さんのを半分しか入れられなかった。
先端の張り出した部分が引っ掛かるぐらいまで抜いて半分までくわえ込む。
「はぁ……ひぃ……」
セックスってこんなにイイんだ。
叶さんのってこんなに気持ちイイんだ。
オレ、いつ眠ってたんだろう……。
起きたのに意識が浮き上がらない。深い場所に沈んだままだ。
珍しいな。最近ずっと眠りが浅かったのに、
――――――。
なんだか……幸せな気分。
覚醒していく意識の端で、ふわふわと幸せな香りがした。
お腹減ってるのも真っ白の部屋で一人ぼっちなのも忘れさせてくれる優しい香りだ。
この香りはひょっとして百瀬さん?
間違いない百瀬さんだ!! 会いたかった百瀬さ――!!!
覚醒と同時に弾かれたみたいにベッドから体を起こした。
大声で名前を呼ぼうとして空気を吸った。
瞬間、一気に発情して全身が仰け反った。
「ひぐ……ッ!?」
ベッドの横に、動けない病人や怪我人を運ぶのに使う、車輪の付いたベッドが置いてあった。
そこに寝せられてたのは百瀬さんではなく。
「叶――――さ――!!?」
スーツ姿のまま、眠っているのか意識を失っているのか、ぐったりと体を横たえている。
「ゃ、ぅ、叶さん! 叶さん、起きてください! 部屋から出てください」
反射的にベッドの逆側に下りた。上手くいかなくて、布団ごと背中から落ちてしまう。
「嫌だ、いや――!! か――のうさん、起きて……!!」
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ……!!
ぎゅうぎゅうに布団を抱き締めて声を振り絞る。
無意識に腰が動いて股間をこすり付けていた。
涎が口の端に滲んで。
あ。
もう。
もう駄目。
ほしい。
しないと、死んでしまう。
叶さんは大切な人だとか、結婚しているとか、全部がどうでも良くなった。
軽蔑されても殴られても殺されてもいい。オレの汚い想いでこの人を汚してもいい。
シーツを掴んでベッドに乗りあがる。どさっと叶さんのお腹の上に倒れ込んでしまった。
香りが強くなる。
何もかもがどうでもいい。
ただ、欲しい。
震える指でベルトを外して、ズボンをくつろげる。
下着から性器を取り出してそのまま銜えた。
やったこともやって貰ったこともない行為だ。
口に限界まで入れて入らない部分は指で扱く。
早く欲しい。入れたい。興奮し過ぎて加減なんてできるはずもなく、じゅ、ぐぶと下品な音が上がり、上下させる頭の勢いが付きすぎて喉の奥に先端が食い込んでえずいてしまう。
ただでさえ大きいと思った性器が口の中でどんどん大きくなっていく。
充分に硬くなってから、ようやく口を離した。
ずっと開きっぱなしだった顎が痛む。
最後に先端にキスをして、震える足で、叶さんの上に跨った。
「ごめんなさい……」
呟いて、少しずつ腰を落としていく。
先端と孔がくっついて、ぐじゅっと濡れた音が上がった。
「あ――あああああ――――」
苦しい、きつい、太い、大きい。ぶわりと目に涙が盛り上がり、ぼろぼろ零れ落ちていく。
「うぁあ、あ、、おっき、あぁ――……」
指なんかより何倍も太い。
いくら発情していると言っても体は未経験だ。大きさに中が軋んだ音を立ててる。なのに信じられないぐらいに気持ち良い。
大きく太い肉の感触が良すぎて、びくん、びくんと体が引き攣る。
やっと、欲しかったものが手に入った。
「あっ……」
発情するたびに疼いた、オレの深い部分まで先端が押し広げた。ここが限界だ。
叶さんのを半分しか入れられなかった。
先端の張り出した部分が引っ掛かるぐらいまで抜いて半分までくわえ込む。
「はぁ……ひぃ……」
セックスってこんなにイイんだ。
叶さんのってこんなに気持ちイイんだ。
14
お気に入りに追加
870
あなたにおすすめの小説


鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。



【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる