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エピソード5
2話
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ゼオはレーナと一緒に探検に必要な道具を買い揃えた、最後の一つであるランプを取ろうとした瞬間、誰かの手が当たった、それはレーナと同年齢らしき少女だった
「ごめんなさい」
「いえ!こちらこそ」
最後のランプをレーナと少女はどちらか譲り合う、後ろかゼオの立つ
「そんな最後のランプを取り合うなら、俺が買う」
「ちょっ!」
「お買い上げありがとうございました」
レーナは買った道具を整理する、隣にさっきの少女がやってきた
「あなたは?さっきの人」
「あなたは秘境エルドランドに行くために色々と買い揃えていたでしょ?」
「どうして分かるの?」
「私も探検家だからね、その道具を見ればそう思うわ、でも、貴方は魔法使いだよね?探検初心者の方?」
「まあ、そんなもんかな」
「おーい、レーナァ、待たせて悪い」
ゼオが用事を済ませてきた
「あれ?!レーナと最後のランプを取り合ってた少女じゃん」
「あんたが買ったんだでしょうか」
「で、アンタら何の会話をしてんだ?」
「いや、さっき知り合ったから何も話してない」
「そう」
「自己紹介するね、私はローラン・マーカリー探検家よ」
「私はレーナ・リーブルース氷の魔法使いよ、そちらは」
「俺はゼオ・ラーチス、武術家だ、趣味は秘境探索だ」
「彼はめちゃくちゃ強いから、探検家にとって事情に頼りになるわ」
「そうね、よろしくね」
「こちらこそ、よろしくな」
3人は軽い自己紹介をしてチームを組む事になった
「秘境エルドランドには、『幸運の湖』って言われる聖水があるの」
「幸運の湖?」
「聞いたことあるぞ!『幸運の湖の聖水』を飲めば運気が上がり人生が良くなるって、噂の」
「いいでしょうね、伝承だね、飲みながら宝くじを引きたいわ」
「ローラン、聞きたい事があるけど、『神域に咲くナシの花』って聞いたことある?」
「何?それ」
「名前は知らないけど、神域にしか咲かない特別なナシの花はありとあらゆる万病を治す効果があるらしいわ」
「へーなにそれ、詳しく教えて」
レーナは包み隠さず話した
「なるほどね、大切な友人を助けるためにね、いい話だわ、いずれ見つかるといいわね、その神域がエルドランドだと、そう思ったのね」
「その神域がどこか各地の秘境探索しなければいならないの」
「で、その武術家を雇っていると」
「俺はただの秘境マニアだ、神域の花が何か知りたくて同行してる」
「そうだ!明日出発しようよ、明日は晴れるからさ」
「そうね、それがいいわ」
「決まりだな」
レーナとゼオは借りた個別の部屋で秘境探索の準備をした、レーナは自室で『幸運の湖』について資料を読み漁り、いろんな角度で考察した、そして気になる資料を見つけた、それは魔鏡ケンブリッドにある『世界樹に聖土』と聖域レアルカリスにある秘宝『祝福の花瓶』この二つだ、『世界樹の聖土』、それはどんな汚染された物質も自然浄化してしまう聖土だ、それと『祝福の花瓶』は育てた植物の効能を倍増に増やしてしまう秘宝だ、レーナはこう考えた、祝福の花瓶で幸運の水と世界樹の聖土で育てたナシの花ならエリーゼの壊れた精神を治せると思った、こう思うよとたってはいられなかった
ゼオは明日の出発に向けて、素振りをしてたり、瞑想をして集中力を高めていた
夜が明けた、太陽の光がカーテンの隙間から差し込み、レーナの顔に当たる、いい朝だ、身体を起き上がらせベッドから降りた、机に散らばった資料や魔導書を整理整頓して鍵をかけて自室から出る、ゼオとローランが既に待っていた
「遅いぞ」
「ちょっとね、整理整頓に困ってね」
3人は軽い朝食を済ませて、秘境エルドランドに向かった
「レーナ、こんな大きな瓶を何本も持ってきてどうすんのう?」
「幸運の水という大量のサンプルが必要だからね」
「何か実験や錬金術でも始めるのかしら」
「そんな所かな」
「楽しみだな」
道中、人型トカゲの大群が街道を塞いでる
「前にトカゲの大群7匹いるわ」
「肩慣らしに準備運動すっか」
ゼオが肩を大きく回す
「ローランは探検家だけど、戦えるの?」
「私、とある王国の兵隊をやってたから、戦闘の腕は自信あるわ」
「頼りにしてるね」
ゼオが肩を回しながらトカゲ人間の前に現れる
「ちょっとアンタ1人でやる気!?」
ローランがちょっと心配する
「心配ないよ、彼、何十人いる悪党を素手でボコしたから」
「強い人なのね」
「見てな、、2人とも」
ゼオが腕に気を集める、一匹のトカゲ人間がこちらに気づき、仲間の周囲を知らせる、トカゲ人間がゼオを囲む、ゼオの背後に立っていたトカゲ人間がスピアを持って突き刺そうと飛び掛かる、ゼオが肘でトカゲ人間の頬を強烈な打撃を当てる、瞬時に2匹目のトカゲ人間の胴体に発勁を食らわせた、トカゲ人間は3匹同時に棍棒を振り下ろしてきた、ゼオが回し蹴りで棍棒を蹴り飛ばす、空中に飛んだ棍棒を空中で掴んで3匹目のトカゲ人間を脳天に直撃させた、そのまま4匹目に棍棒を投擲した、顔に棍棒が直撃した、残り残った3匹のトカゲ人間は命の危機を感じて逃げていった、ゼオが手をはたく
「さすが、武術家、見事な体術ね」
「嬉しいね、褒めてくれて」
3人は大きめの川に着いた
「確か、この川を辿っていけばやがて大きくなって、秘境エルドランドに繋がる滝が見えるはず、そこから、どうやって下に降りるか、考えよう」
ローランが言う、数分歩くと、川が大きくなり滝の音が聞こえた、だが、夕日が沈みかけてる、3人は滝の近くで野宿をした
「アンタ!絶対に覗くんじゃないよ!」
「フン」
レーナが警戒する、ゼオが木の上で星を見つめる、レーナとローランは服を脱ぎ、川で洗濯をして木の枝にかけて干した、ローランが用意したテントの中で楽しい会話が聞こえる、レーナが木の上で瞑想してるゼオに話しかける
「アンタはテントとか張らないの?」
「俺は瞑想して肉体も精神も癒してるんだ、これでいい(嗚呼、素晴らしい虫の音色、川の流れる音、自然の匂い、嗚呼、どれも素晴らしい)」
ゼオは、自然の空気に調和する様に集中した、そして、座禅したまま動かなくなった
「でね!その魔剣士ジェダって言う超危険人物によって私の友人が性的暴行を受けたわけよ!」
「まあ!絶対に許せないわ、そいつ」
「魔剣士ジェダが直接強姦したわけじゃない、無理矢理、悪党を従わせて部下にやらせたらしいわ」
「くだらない所で自分の手を汚さない悪党ね、そいつ」
「そこで、エスタン最強の剣士、翔太って言う人が来て、ジェダと戦ったんだよ、決着はつかなかったって」
「エリーゼちゃんはきっとレーナちゃんが治せると私は信じてるよ」
「ありがとう」
ゼオがこの会話を瞑想しながら超聴覚で聞いていた、ゼオが瞑想から開眼した
(魔剣士ジェダ!?あのジェダか?我々の故郷を剣一本で滅ぼした剣士、そした、翔太、エスタンで名の知れた剣士だと聞いたが、ジェダと互角に渡り合えるなんてそれほど強いのか、いつか会って組み手でも組んでみたいな)
ゼオが嬉しそうに口角が右に上がる
(時が来たらレーナに聞いてみよう)
夜が明けた
朝の自然が気持ちがいい、ゼオが瞑想から目が覚めた、レーナとローランが全裸でテントからで出来た、ゼオがそれに気づく、ゼオは咄嗟に瞑想をした、痴漢騒ぎでごめんだからな、2人の準備が出来るまでゼオは瞑想を続けた、2人は下着を着て、洗って干してあった服装を着る、テントを片付けて、探索の準備をする
「ゼオ!おーい!ゼオォー!」
レーナが呼ぶ、ゼオが瞑想から目を覚ます
「準備が終わったようだな」
ゼオが木の上から飛び降りた
「ゼオはずっと木の上で瞑想しての?」
「武道家としての道を極めるために、極限の集中力と精神力を常に最大限にしないといけないからね」
「そう」
「魔法使いなら、魔力で詠唱する時に集中すると思うから瞑想をして精神を鍛える方がもっと術が扱い易くなると思う」
「余計なお世話」
「そいつはすまない」
ゼオが咄嗟に謝る
「さて、この滝からどうやって、下に降りるかだね」
ゼオがバックから長いロープを取り出した
「このロープを木に括り付けて、下に行く方法はどうだ」
ゼオが何十本のロープを一つに繋げて滝から降りる方法を提案した
「いや、私、高所恐怖症なんでイヤよ」
「私も却下、そんな事で命を失いたくない」
「崖を覗いたら、結構距離があるわ」
「そんな、ロープを一つに繋げても足りないわね」
3人はどうしても滝から降りなきゃいけない、だがその具体的な方法が思いつかない、悩みに悩んだ、昼が過ぎて、考え過ぎてお腹が減った、3人が悩んでると釣り竿を持った1人の老人が姿を現した、老人はこの滝の近くで釣りをしにきたのだ、その老人が3人組に声をかけた
「おやおや、若い者達、そんな仏頂面で何を悩んでる」
「んー この滝から下に降りたいんだが、どうも思いつかないんだ」
「ほっほ、そうか、若い者達、ちょっと面白い物を見せてやろう、ついて来い」
老人はそう言い残し、釣り竿おいて、ついてくるよう3人組を案内した、老人が案内した場所、そこは地下通路に繋がる隠し通路だった
「これはなんかの隠し通路か」
「ワシが若い頃、多くの労働者がここに隠し通路を作ったのじゃ、流通のためにな」
「そうなんだ、ありがとう、お爺ちゃん」
「ああ、そうそう、整備されておらず何十年も使ってないから、今は魔物の巣になっている、気をつけて進んでくれ」
老人はそう言い残し、釣り場に戻っていった、3人は地下通路に入る、ランタンで灯りをつけた
「いかにも、出てきそうな雰囲気だ」
「こう言う所に都市伝説があったりしてね」
「ちょっと怖い話は止めて」
3人は緊張しながら進む、いきなり落石する音がした
「何?!」
レーナがビビる、
「思った以上にヤバい、生き物がいるな」
「なんで分かるの?」
「気だよ」
「生き物は必ずエネルギーがある、それを感じ取ってるだけさ」
「それを感じとるために瞑想してたのね」
「俺の腕から見れば大した事ないが、毒とか持っていたりしたら厄介だからね、ランプを最小限の灯りにしよう、もしかしたら僅かな光を察知している可能性もある」
「それじゃぁ、どうやって進めばいいの?」
「俺は気を感じ取っている、だから、ヤバい生き物の動きに合わせて進もう、俺が先導する」
「分かった」
その『ヤバい生き物』は確実に近づいてくる、ゼオが察した
「あのヤバい生き物、既に俺達の存在を感づいてる」
「それじゃぁ」
「だが、あの生き物は俺達が気づいてないと思ってる」
「どうすんのよ」
「どこかの広場を決戦場にして誘き寄せる、そこで戦う」
「そういう事ね」
ゼオは先導して、どこか広場がないか歩み続けた、数分歩くと大きな広場に着いた、そして大きな湖がある
「ここで戦おう、道具は全部、安全な場所に置いておけ」
数分、じっとしていると、ヤバい生き物が痺れ切らしたように地震が起こる、湖から大きな大蛇が現れた、7本の首がある
「ハイドラか、それが貴様の正体か」
「ハイドラ...資料では強烈な毒の息を吐くわ、そして、首を何度も斬られても再生してしまう性質を持つ、弱点は胸にある心臓だわ」
「火が欲しい、火で細胞の再生を遅らすことが出来る」
ゼオがポケットにあるマッチを隠し持った、ハイドラの首の1つが突っ込んできた、3人が同時に避ける、ゼオが凄い集中力で体に気を纏わせる、レーナが氷の弾幕を連射する、ローランは弓を構えた
「ローラン!これを使え!」
ゼオがローランにマッチの箱を投げ渡した
「なるほど、火矢でハイドラの再生を遅らせようとする訳ね」
レーナはハイドラの上に氷柱を落とす、ハイドラが強靭な牙で氷柱を噛み砕く、ローランが空中で火矢を連射する、ハイドラの喉に火矢が刺さった、生物は急な温度差によって体力を消費する、ゼオはハイドラにヒートショックで体力を削り、細胞の再生を弱く遅くする作戦だ、レーナとローランの氷属性と火属性の攻撃でハイドラの体力が勢いよく削れていく、ゼオが首から首へ走り駆け上がり高く飛び跳ねて、ハイドラの脳天に踵落としを食らわせた、脳にダメージを与えて、少し混乱させる、混乱して怯んでる隙に、レーナが氷の魔術でハイドラの首を凍らせて動きを止めたゼオが胴体にある心臓に思い切り、発勁を食らわせた
「せいやぁぁぁ!!!」
気を混ぜた発勁はハイドラの心臓を一撃で破壊した、一度も毒を吐かせず退治した
「これでいいだろう」
ゼオが両手ではたく
「さすが!武術家、かっこいいぃ!」
ローランが誉める
???「だって、元伝説の殺し屋だもんな」
ゼオがこの声を聞いて、眼が三白眼になる
「え!誰なの?!」
レーナが驚く
???「元殺し屋の武術家、オーラマスター・ゼオ・ラーチス」
「その声、出て来い!『チャクラム使いのチャールズ・ウィンター』
岩の影から1人の男性が現れた
「ゼオ、組織の命令だ、お前を殺す」
突如、3人前に現れたチャクラムを2つ持つ男性、ゼオはこの男性と壮絶な戦闘を繰り広げるのであった
「ごめんなさい」
「いえ!こちらこそ」
最後のランプをレーナと少女はどちらか譲り合う、後ろかゼオの立つ
「そんな最後のランプを取り合うなら、俺が買う」
「ちょっ!」
「お買い上げありがとうございました」
レーナは買った道具を整理する、隣にさっきの少女がやってきた
「あなたは?さっきの人」
「あなたは秘境エルドランドに行くために色々と買い揃えていたでしょ?」
「どうして分かるの?」
「私も探検家だからね、その道具を見ればそう思うわ、でも、貴方は魔法使いだよね?探検初心者の方?」
「まあ、そんなもんかな」
「おーい、レーナァ、待たせて悪い」
ゼオが用事を済ませてきた
「あれ?!レーナと最後のランプを取り合ってた少女じゃん」
「あんたが買ったんだでしょうか」
「で、アンタら何の会話をしてんだ?」
「いや、さっき知り合ったから何も話してない」
「そう」
「自己紹介するね、私はローラン・マーカリー探検家よ」
「私はレーナ・リーブルース氷の魔法使いよ、そちらは」
「俺はゼオ・ラーチス、武術家だ、趣味は秘境探索だ」
「彼はめちゃくちゃ強いから、探検家にとって事情に頼りになるわ」
「そうね、よろしくね」
「こちらこそ、よろしくな」
3人は軽い自己紹介をしてチームを組む事になった
「秘境エルドランドには、『幸運の湖』って言われる聖水があるの」
「幸運の湖?」
「聞いたことあるぞ!『幸運の湖の聖水』を飲めば運気が上がり人生が良くなるって、噂の」
「いいでしょうね、伝承だね、飲みながら宝くじを引きたいわ」
「ローラン、聞きたい事があるけど、『神域に咲くナシの花』って聞いたことある?」
「何?それ」
「名前は知らないけど、神域にしか咲かない特別なナシの花はありとあらゆる万病を治す効果があるらしいわ」
「へーなにそれ、詳しく教えて」
レーナは包み隠さず話した
「なるほどね、大切な友人を助けるためにね、いい話だわ、いずれ見つかるといいわね、その神域がエルドランドだと、そう思ったのね」
「その神域がどこか各地の秘境探索しなければいならないの」
「で、その武術家を雇っていると」
「俺はただの秘境マニアだ、神域の花が何か知りたくて同行してる」
「そうだ!明日出発しようよ、明日は晴れるからさ」
「そうね、それがいいわ」
「決まりだな」
レーナとゼオは借りた個別の部屋で秘境探索の準備をした、レーナは自室で『幸運の湖』について資料を読み漁り、いろんな角度で考察した、そして気になる資料を見つけた、それは魔鏡ケンブリッドにある『世界樹に聖土』と聖域レアルカリスにある秘宝『祝福の花瓶』この二つだ、『世界樹の聖土』、それはどんな汚染された物質も自然浄化してしまう聖土だ、それと『祝福の花瓶』は育てた植物の効能を倍増に増やしてしまう秘宝だ、レーナはこう考えた、祝福の花瓶で幸運の水と世界樹の聖土で育てたナシの花ならエリーゼの壊れた精神を治せると思った、こう思うよとたってはいられなかった
ゼオは明日の出発に向けて、素振りをしてたり、瞑想をして集中力を高めていた
夜が明けた、太陽の光がカーテンの隙間から差し込み、レーナの顔に当たる、いい朝だ、身体を起き上がらせベッドから降りた、机に散らばった資料や魔導書を整理整頓して鍵をかけて自室から出る、ゼオとローランが既に待っていた
「遅いぞ」
「ちょっとね、整理整頓に困ってね」
3人は軽い朝食を済ませて、秘境エルドランドに向かった
「レーナ、こんな大きな瓶を何本も持ってきてどうすんのう?」
「幸運の水という大量のサンプルが必要だからね」
「何か実験や錬金術でも始めるのかしら」
「そんな所かな」
「楽しみだな」
道中、人型トカゲの大群が街道を塞いでる
「前にトカゲの大群7匹いるわ」
「肩慣らしに準備運動すっか」
ゼオが肩を大きく回す
「ローランは探検家だけど、戦えるの?」
「私、とある王国の兵隊をやってたから、戦闘の腕は自信あるわ」
「頼りにしてるね」
ゼオが肩を回しながらトカゲ人間の前に現れる
「ちょっとアンタ1人でやる気!?」
ローランがちょっと心配する
「心配ないよ、彼、何十人いる悪党を素手でボコしたから」
「強い人なのね」
「見てな、、2人とも」
ゼオが腕に気を集める、一匹のトカゲ人間がこちらに気づき、仲間の周囲を知らせる、トカゲ人間がゼオを囲む、ゼオの背後に立っていたトカゲ人間がスピアを持って突き刺そうと飛び掛かる、ゼオが肘でトカゲ人間の頬を強烈な打撃を当てる、瞬時に2匹目のトカゲ人間の胴体に発勁を食らわせた、トカゲ人間は3匹同時に棍棒を振り下ろしてきた、ゼオが回し蹴りで棍棒を蹴り飛ばす、空中に飛んだ棍棒を空中で掴んで3匹目のトカゲ人間を脳天に直撃させた、そのまま4匹目に棍棒を投擲した、顔に棍棒が直撃した、残り残った3匹のトカゲ人間は命の危機を感じて逃げていった、ゼオが手をはたく
「さすが、武術家、見事な体術ね」
「嬉しいね、褒めてくれて」
3人は大きめの川に着いた
「確か、この川を辿っていけばやがて大きくなって、秘境エルドランドに繋がる滝が見えるはず、そこから、どうやって下に降りるか、考えよう」
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「アンタ!絶対に覗くんじゃないよ!」
「フン」
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「俺は瞑想して肉体も精神も癒してるんだ、これでいい(嗚呼、素晴らしい虫の音色、川の流れる音、自然の匂い、嗚呼、どれも素晴らしい)」
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「でね!その魔剣士ジェダって言う超危険人物によって私の友人が性的暴行を受けたわけよ!」
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「魔剣士ジェダが直接強姦したわけじゃない、無理矢理、悪党を従わせて部下にやらせたらしいわ」
「くだらない所で自分の手を汚さない悪党ね、そいつ」
「そこで、エスタン最強の剣士、翔太って言う人が来て、ジェダと戦ったんだよ、決着はつかなかったって」
「エリーゼちゃんはきっとレーナちゃんが治せると私は信じてるよ」
「ありがとう」
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(魔剣士ジェダ!?あのジェダか?我々の故郷を剣一本で滅ぼした剣士、そした、翔太、エスタンで名の知れた剣士だと聞いたが、ジェダと互角に渡り合えるなんてそれほど強いのか、いつか会って組み手でも組んでみたいな)
ゼオが嬉しそうに口角が右に上がる
(時が来たらレーナに聞いてみよう)
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朝の自然が気持ちがいい、ゼオが瞑想から目が覚めた、レーナとローランが全裸でテントからで出来た、ゼオがそれに気づく、ゼオは咄嗟に瞑想をした、痴漢騒ぎでごめんだからな、2人の準備が出来るまでゼオは瞑想を続けた、2人は下着を着て、洗って干してあった服装を着る、テントを片付けて、探索の準備をする
「ゼオ!おーい!ゼオォー!」
レーナが呼ぶ、ゼオが瞑想から目を覚ます
「準備が終わったようだな」
ゼオが木の上から飛び降りた
「ゼオはずっと木の上で瞑想しての?」
「武道家としての道を極めるために、極限の集中力と精神力を常に最大限にしないといけないからね」
「そう」
「魔法使いなら、魔力で詠唱する時に集中すると思うから瞑想をして精神を鍛える方がもっと術が扱い易くなると思う」
「余計なお世話」
「そいつはすまない」
ゼオが咄嗟に謝る
「さて、この滝からどうやって、下に降りるかだね」
ゼオがバックから長いロープを取り出した
「このロープを木に括り付けて、下に行く方法はどうだ」
ゼオが何十本のロープを一つに繋げて滝から降りる方法を提案した
「いや、私、高所恐怖症なんでイヤよ」
「私も却下、そんな事で命を失いたくない」
「崖を覗いたら、結構距離があるわ」
「そんな、ロープを一つに繋げても足りないわね」
3人はどうしても滝から降りなきゃいけない、だがその具体的な方法が思いつかない、悩みに悩んだ、昼が過ぎて、考え過ぎてお腹が減った、3人が悩んでると釣り竿を持った1人の老人が姿を現した、老人はこの滝の近くで釣りをしにきたのだ、その老人が3人組に声をかけた
「おやおや、若い者達、そんな仏頂面で何を悩んでる」
「んー この滝から下に降りたいんだが、どうも思いつかないんだ」
「ほっほ、そうか、若い者達、ちょっと面白い物を見せてやろう、ついて来い」
老人はそう言い残し、釣り竿おいて、ついてくるよう3人組を案内した、老人が案内した場所、そこは地下通路に繋がる隠し通路だった
「これはなんかの隠し通路か」
「ワシが若い頃、多くの労働者がここに隠し通路を作ったのじゃ、流通のためにな」
「そうなんだ、ありがとう、お爺ちゃん」
「ああ、そうそう、整備されておらず何十年も使ってないから、今は魔物の巣になっている、気をつけて進んでくれ」
老人はそう言い残し、釣り場に戻っていった、3人は地下通路に入る、ランタンで灯りをつけた
「いかにも、出てきそうな雰囲気だ」
「こう言う所に都市伝説があったりしてね」
「ちょっと怖い話は止めて」
3人は緊張しながら進む、いきなり落石する音がした
「何?!」
レーナがビビる、
「思った以上にヤバい、生き物がいるな」
「なんで分かるの?」
「気だよ」
「生き物は必ずエネルギーがある、それを感じ取ってるだけさ」
「それを感じとるために瞑想してたのね」
「俺の腕から見れば大した事ないが、毒とか持っていたりしたら厄介だからね、ランプを最小限の灯りにしよう、もしかしたら僅かな光を察知している可能性もある」
「それじゃぁ、どうやって進めばいいの?」
「俺は気を感じ取っている、だから、ヤバい生き物の動きに合わせて進もう、俺が先導する」
「分かった」
その『ヤバい生き物』は確実に近づいてくる、ゼオが察した
「あのヤバい生き物、既に俺達の存在を感づいてる」
「それじゃぁ」
「だが、あの生き物は俺達が気づいてないと思ってる」
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「ハイドラ...資料では強烈な毒の息を吐くわ、そして、首を何度も斬られても再生してしまう性質を持つ、弱点は胸にある心臓だわ」
「火が欲しい、火で細胞の再生を遅らすことが出来る」
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「せいやぁぁぁ!!!」
気を混ぜた発勁はハイドラの心臓を一撃で破壊した、一度も毒を吐かせず退治した
「これでいいだろう」
ゼオが両手ではたく
「さすが!武術家、かっこいいぃ!」
ローランが誉める
???「だって、元伝説の殺し屋だもんな」
ゼオがこの声を聞いて、眼が三白眼になる
「え!誰なの?!」
レーナが驚く
???「元殺し屋の武術家、オーラマスター・ゼオ・ラーチス」
「その声、出て来い!『チャクラム使いのチャールズ・ウィンター』
岩の影から1人の男性が現れた
「ゼオ、組織の命令だ、お前を殺す」
突如、3人前に現れたチャクラムを2つ持つ男性、ゼオはこの男性と壮絶な戦闘を繰り広げるのであった
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