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エピソード1

8話 

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達也はドアを開ける、そこにはヴァリスタン大臣の首元に剣先を刺している剣士がいた
「お前は大川か?」
達也が驚く
「この、聴き慣れた声は村上か!」
大川裕也は達也に方に首を向ける
「あの時、米軍の光にこの地を彷徨った、だが、俺一人じゃなかった、嬉しいよ」
裕也は語り始めた
「お前、本当に大川裕也か?俺の知ってる大川はそんな性格じゃないぜ!もっとおおらかで穏やかなはず、さては偽物か?俺を殺すためか?(このとことは一刻も早く翔太に知らせなきゃ)
「僕は本当に大川裕也だよ」
その時、駆けつけたヴァリスタン兵が裕也を囲んだ、裕也が日本刀をグルグル回す
「隊長!アイツは強い!俺一人で戦わせて下さい、お願いします」
達也が懇願する
「いいだろう、皆の者!全ての逃げ道を封鎖しろ!」
「感謝する」
達也と裕也が日本刀を構える
(同じ武器、同じ構え、奴らは同じ人種なのか...)
隊長が思う
「隊長!大臣の息がありません!」
ヴァリスタン兵が大臣の容体を見てた
「申し訳ございません、国王、この様な失態を招いてしまって」
綺麗な月の光が窓に差し込む部屋の中、達也と裕也が睨み合う、二人は同時に踏み込む、鍔迫り合い、そして、達也の袈裟斬り、裕也は右側に避ける、そして薙ぎ払い、達也は紙一重で避ける、胸あたりの服が裂けた
(大川の奴、こんなに強かったのか?面白い)
「偽物の癖も、やるじゃないか!さて、本物の裕也何処にいるんか吐かせてもらおうか」
達也が剣を構える
「だから、僕は本当に正真正銘の大川裕也だよ!」
裕也が踏み込む、凄まじい音鳴らす鍔迫り合いにヴァリスタン兵は腰を抜かす
「じゃあ、何故大臣を殺めた理由も聞かせてもらおうか!」
鍔迫り合いの中、達也が言う、裕也は素早くステップをして自分の得意な間合いを掴もうとする、達也がそうさせまいと、素早く蓮撃を振る、裕也は達也の蓮撃をいなす、
ヴァリスタン兵達は、二人の戦いに魅了されていた
「なんちゅう、戦いだ」
このレベルの戦いは刹那の時が命取りだった、裕也に一瞬の隙が出来た、達也はそれを見逃す事はなかった
「残念だよ、裕也、このような形でお前の命を取るハメなるとは、これで終わらせる!」
達也の抜刀術が裕也に当たる瞬間に黒い魔術師がいきなり現れた
「ダメじゃないか!裕也君、そんなに目立っちゃぁ」
あまりにも衝撃波で達也が吹き飛んだ
「誰だ!?貴様は!?」
達也は衝撃波で頭を打った、目眩がする
「裕也君、君の任務はヴァリスタン大臣を殺める事だ、それ以外の事を命令してない」
「申し訳ございません」
黒い魔道士は紋章で作った扉を開き、裕也と共に消えた
「ま、待てぇ!   クッ!?」
達也は倒れた、翌朝、達也は目を覚ました、この事を早く翔太に知らせないと思い、手紙を送った

その時、エスタン王国ではヴァリスタン大臣が暗殺されたと噂で話題がいっぱいだった、反ヴァリスタン勢力の陰謀、エスタンの仕業、いろんな陰謀論が囁かれてた、もちろん、翔太は興味がない、そんな彼に呆れてるエリーゼとキャロル
「おい、翔太、手紙が届いたぞ!」
キャロルが言う
「誰だ、こんな不穏な時に手紙送る奴は」
翔太が面倒臭そうに手紙を受け取る
「この文字、村上か?」
翔太が手紙を開けて読む
「阿久津翔太へ、この手紙を読んだとしても信じて貰えるかどうかわからないけど、最後まで読んでほしい、ヴァリスタン大臣が殺された噂は知ってるな、あれは俺と同じ日本人、大川裕也の仕業だ、だが、様子が可笑しかった、偽物かと思ったがどうやら本物らしく誰かに操られているようだった、ヴァリスタン大臣を殺めた罪で俺は裕也と戦った、俺が斬撃を出し、当たる瞬間、黒い魔術師がいきなり現れ、衝撃波によって俺は吹き飛んだ、そこからの記憶はない、翔太、大川裕也と黒い魔術師には気を付けろ」
手紙は終わった、どうやら日本人の俺しか読めない日本語で書いたのだろう
(大川裕也!?アイツも米軍の光に飲み込まれこの世界に迷い込んだのか、黒い魔術師?俺が洞窟であったあの魔術師か?この手紙を読んで考察する限り予想がつく)
翔太が難しい顔で考える
「おい、翔太、手紙の内容は何て書かれてあった?」
キャロルが聞いてくる
「友人から応援メッセージだよ」
翔太が誤魔化した
「貴方に友達がいたんだ」
エリーゼが言う
「お前、いつの間に手紙のやり取りし合える友人作ったんだよ」
キャロルが言う
「うるせ~なぁ」
翔太が言い返す、
「キャロル、エリーゼ、すまんな用事を思い出したから宿に帰るわ」
翔太はそう言い宿に帰る、そしてこれからの事を考える

数日がたち、真夜中のエスタン城で悲鳴が聞こえた、そしてその悲鳴の数は多くなる、巡回兵が警戒する、暗殺者大川裕也はエスタン大臣のいるドアをこじ開けた、
「貴様は!私に何のようだ、私に恨みでもあるのか!」
裕也はジリジリ大臣を追い詰める、裕也の後ろからクナイのような投擲が投げ込まれた、裕也は気付き、剣で弾く
「誰だ!」
「おいおい、この世界に迷い込んでこんな事件を起こしていいとでも思ってんのか?大川裕也」
影から翔太が現れる、そして二人は対峙する
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