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肆場 七
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「あ~ははははは!出落ちか? 出落ちか。あんたら、腕上げよったなぁ~あ~はははは。猿に鎧着せとる~卑怯やろ~は~はっはは~」
屋敷につくなり静華が大爆笑している。吉右衛門は頭から血まみれ。二人は真っ黒。そして義経は裸に大鎧、顔がまっくろである。
「あんたら、ウチが知らないところで猿回し始めたんか? はははは……くくくく……ふふふあははは。だめや、ツボや。はははは……笑い死ぬ……助けて~」
静華が大きな瞳から涙を流して笑い転げて死にそうになっているところへ吉右衛門が
「こいつもここに置こうと思うんだけどいいかな?」
「あ? ウチ、犬猫近くに来るとくしゃみ止まらへんねん。サルも一緒やろ。あかんわ。嵐山にでもほかしてきぃ」
靜華は義経がひょろっとしているのと顔が猿に似ていたことでサル呼ばわりしていると思われるが、
「奥方様、どうか私をご一門にお加え願えないでしょうか?」
「あ? この猿しゃべらはるのんか?」
「猿ではございません。源九郎義経でございます」
「ほうかぁ~かんにんな。外見を笑ったらあかんな。ほな! 罪滅ぼしや。家で面倒見たるわ。もう一人も三人も変わらんもんな。とにかく汚れ落として寝なはれ、随分おっそいからな」
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静華が大きな瞳から涙を流して笑い転げて死にそうになっているところへ吉右衛門が
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「あ? ウチ、犬猫近くに来るとくしゃみ止まらへんねん。サルも一緒やろ。あかんわ。嵐山にでもほかしてきぃ」
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「あ? この猿しゃべらはるのんか?」
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