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2015年8月 凪の始まり(後編)
17 2015年8月 17
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防波堤は当時より大きく、高くなっていた。
以前、俺達は、俺は勢いをつけて1.5mほどの高さのそれを登ったのを思い出した。
でも、今の防波堤は、津波で損傷したのと、高さをカサマシして大きく高くなって、とても、勢いで登れるようなものではなくなっていた。
当然、防波堤の向こう側などは、うかがい知ることなど出来ないし、崖を作っていた小山とそれを迂回するために大きく曲がっていた道路は、その小山を切り崩して、そこはまっすぐな道路に挿げ替えられ、5年前のそれとは大きく違っていた。
ああ、リリィさんのお気に入りの場所……
無くなっちゃったんだ……
でも、どこかに防波堤を登る階段があるはずだ。
以前に砂浜に降りた時には小山の向こう側、今では直進した100m程のところだろうか、視線をそこに映すと、やはり……そこには、当たり前に階段があって……
蒼い月夜に照らされた。白い防波堤は、俺には彼女の元に導く真っ直ぐな一本道の様に感じられた。
以前、俺達は、俺は勢いをつけて1.5mほどの高さのそれを登ったのを思い出した。
でも、今の防波堤は、津波で損傷したのと、高さをカサマシして大きく高くなって、とても、勢いで登れるようなものではなくなっていた。
当然、防波堤の向こう側などは、うかがい知ることなど出来ないし、崖を作っていた小山とそれを迂回するために大きく曲がっていた道路は、その小山を切り崩して、そこはまっすぐな道路に挿げ替えられ、5年前のそれとは大きく違っていた。
ああ、リリィさんのお気に入りの場所……
無くなっちゃったんだ……
でも、どこかに防波堤を登る階段があるはずだ。
以前に砂浜に降りた時には小山の向こう側、今では直進した100m程のところだろうか、視線をそこに映すと、やはり……そこには、当たり前に階段があって……
蒼い月夜に照らされた。白い防波堤は、俺には彼女の元に導く真っ直ぐな一本道の様に感じられた。
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