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3月 卒業
3 奪われた日常3
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俺は素早く、教壇へと駆け寄り、
「先生、避難の指示をお願いします」
恐怖で固まり、うずくまる陽葵先生に聞こえる程度の小さな声で呟いた。腰から下が、危なげな先生の肩を抱いて立たせると、先生は、
「み、みんな校庭ににげましょう」
そう言って、校庭へと、訓練通りにクラスのご学友を誘っていった。
「先生、悪い。職員室の電話借りるよ」
俺はそう言って、学友と別れ職員室を目指す。
既に、避難が始まっていたようだ、他のクラスの子達も廊下を急いで校庭を目指していた。俺がその、行列から一人離れ一階の玄関ホール横の職員室に入り、点検をしていた、鬼塚先生に、
「先生、すいません。店に電話させてもらいます」
そう言って、既に床以上の高さのものすべてが転がり落ち、小型の本棚など倒すことが出来るすべての物が倒れ、テレビで見るごみ部屋のような床をかき分け、一台の電話機を発掘して、俺は震える指先で電話をした。
繰り返しの余震が、巨大な余震が、立て続けに襲う中。
「先生、避難の指示をお願いします」
恐怖で固まり、うずくまる陽葵先生に聞こえる程度の小さな声で呟いた。腰から下が、危なげな先生の肩を抱いて立たせると、先生は、
「み、みんな校庭ににげましょう」
そう言って、校庭へと、訓練通りにクラスのご学友を誘っていった。
「先生、悪い。職員室の電話借りるよ」
俺はそう言って、学友と別れ職員室を目指す。
既に、避難が始まっていたようだ、他のクラスの子達も廊下を急いで校庭を目指していた。俺がその、行列から一人離れ一階の玄関ホール横の職員室に入り、点検をしていた、鬼塚先生に、
「先生、すいません。店に電話させてもらいます」
そう言って、既に床以上の高さのものすべてが転がり落ち、小型の本棚など倒すことが出来るすべての物が倒れ、テレビで見るごみ部屋のような床をかき分け、一台の電話機を発掘して、俺は震える指先で電話をした。
繰り返しの余震が、巨大な余震が、立て続けに襲う中。
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