凪の始まり

2月 みんなのたたかい

5 夢の終わり2

俺の周りで俺を見つめるご学友、庇ってくれてありがとう。それだけで俺はここに来たかいがあったよ。ほんとにありがとう……

「分かりました。今すぐ、荷物をまとめて出ていきます」

「そうか、理解してくれて良かった。それでは直ぐに引き払ってくださいよ」

そいつはそう言って、満足したように笑って廊下に出ていった。

「佐藤さん！　駄目だよ！　陽葵先生が来たら何とかしてくれるって、それまでいてよ」

「出てかないで、佐藤さん」

ご学友……

俺の周りには、10人程周囲を囲んで、俺の為に泣いてくれるご学友がいた。みんなありがとう。俺なんかの為に。