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12月 健太郎は人を愛せない
32 二人の静かな時間5
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「何言ってんですか! そんななら、そんな風にからかうなら、もう飲まないでください」
「私はね……
人の好意を餌に、見せかけの愛情を餌に、仕事をしてんだよ。だから、相手が私の事をどういう風に見てるかってのは、とっても重要なんだ。
そうやって、見てみると……
健太郎は、私の事が好き。
違うな……
大好き、そう言ったんだよ」
「もう……やめてください」
「ハハハ、ごめんね。可愛いからさ、私を心配そうな目で見るからさ。
こんな僕ちゃんにまで心配されるなんてって、思ったらね。
なんかね……
いじめたくなった。
だからって、ケンちゃんいじめるのも違うよね、アハハ」
笑っている。今まで遠くを見て、呟くようにしか話さなかったレイアさんが……良い笑顔で、何もなかったように……
良い造り笑顔で笑っている。
「私はね……
人の好意を餌に、見せかけの愛情を餌に、仕事をしてんだよ。だから、相手が私の事をどういう風に見てるかってのは、とっても重要なんだ。
そうやって、見てみると……
健太郎は、私の事が好き。
違うな……
大好き、そう言ったんだよ」
「もう……やめてください」
「ハハハ、ごめんね。可愛いからさ、私を心配そうな目で見るからさ。
こんな僕ちゃんにまで心配されるなんてって、思ったらね。
なんかね……
いじめたくなった。
だからって、ケンちゃんいじめるのも違うよね、アハハ」
笑っている。今まで遠くを見て、呟くようにしか話さなかったレイアさんが……良い笑顔で、何もなかったように……
良い造り笑顔で笑っている。
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