217 / 390
12月 健太郎は人を愛せない
30 二人の静かな時間3
しおりを挟む
「私さ、結婚……断っちゃった……」
俺に見えないように遠くを見たふりをして涙を拭っていた。
胸が痛んだ。
息が詰まった。
なんとなく……
そうなんじゃないかと思っていた。
俺の拙い勘があたって、あの日、幸せになるといってお別れしたレイアさんが……
小さく震えて、涙を……
もう、止めることが出来なくなって一筋頬まで伝う涙は……
あふれ続けて、出るばかりで……
どこから見ても華のあるレイアさんが、窓を見て涙を流すばかりだった。
俺は窓に反射するレイアさんの顔を見ていた。とめどなく流れでるレイアさんの涙に俺はかける言葉を失って、いや、そんなもの持ち合わせていなくて、只々、ガラスの向こうの世界の、レイアさんを見守るばかりだった。
「ごめんねー、健太郎、恥ずかしいね。今晩は再会のお祝いなのに、ごめんね」
窓のレイアさんと目が合った。
「あ、ケンちゃん……覗いてたなぁ。フフフ」
ああ、笑ってくれた。
嬉しい。
俺に見えないように遠くを見たふりをして涙を拭っていた。
胸が痛んだ。
息が詰まった。
なんとなく……
そうなんじゃないかと思っていた。
俺の拙い勘があたって、あの日、幸せになるといってお別れしたレイアさんが……
小さく震えて、涙を……
もう、止めることが出来なくなって一筋頬まで伝う涙は……
あふれ続けて、出るばかりで……
どこから見ても華のあるレイアさんが、窓を見て涙を流すばかりだった。
俺は窓に反射するレイアさんの顔を見ていた。とめどなく流れでるレイアさんの涙に俺はかける言葉を失って、いや、そんなもの持ち合わせていなくて、只々、ガラスの向こうの世界の、レイアさんを見守るばかりだった。
「ごめんねー、健太郎、恥ずかしいね。今晩は再会のお祝いなのに、ごめんね」
窓のレイアさんと目が合った。
「あ、ケンちゃん……覗いてたなぁ。フフフ」
ああ、笑ってくれた。
嬉しい。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
5
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる