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第15話 すいばりが刺さった!
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*習い事(水泳)の話
ぼくは幼稚園の年長、6歳の時からキッコーマンで水泳を習っていたのだが、そこではけっこう評価してもらえていて、他の子が『ヘルパー』という肩につける浮き輪をしながら練習している中、水に入ったその日からクロール、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライの4泳法をマスターできたことで、水泳がわりと好きになっていた。
半年に1回くらい25mと50mのレースがあるのだが、4月生まれということもあり、同じ学年の子はもとより、一つ上の学年の子にも負けたことがなかった。将来は水泳の選手になろうかなと子供ながらに思う反面、少しもの足りなさも感じていた。
また、ぼくはいつもバスで通っていて、そこでは同じスクールの子たちと話しながら帰っていた。当時めちゃくちゃ流行っていたドラゴンボールのカードダスのカードを見せ合ったり、それぞれが家から持って来たお菓子を食べたりして遊んでいた。
みんなおっとっとやグミ、ハイチュウなど様々なお菓子を持って来ていて、周りの子たちと交換して、自分の持っていないお菓子を食べることができていた。
ある日いつものようにバスに乗っていると、一緒にスクールに通っていた妹が、隣の子と何やら話していた。するとなんと、オヤツをもらいもせずに、隣の子にオヤツをあげているではないか。
この頃、帰りのバスの中では、オヤツを交換するのが普通であったので、それを見た時に妹がペテン師に騙されているような嫌な感じがして、オヤツをもらった子たちに抗議したのだが、
「だってくみちゃんがくれたんだからいいじゃん」
と言われてしまって妹に話してみても、何とも言えない煮え切らない態度を取られてしまった。そんなに大したことではなかったのかもしれないが、その時はなんだか無性に腹が立ち、感情に任せて泣きながら怒っていた。
「なぜそんなことで怒るんだ」と誰かに言われそうな話だが、当時のぼくにとっては対等でないということが、妹が浅はかにも外交に負けて不平等条約を結ばされているような、得も言われぬ敗北感があって嫌だったのだ。
幼少期からぼくには、人生に対する満たされない思いがあったから、多分それが原因なんだと思う。大人になるにつれてそういうことに関して無神経になるのだが、本来すべての人間は対等であるべきであり、誰かだけが損をして割を食うことがないようにすべきだと今になっても思う。
*えいごの授業の話
大葉小では小学校5年生から英語の授業があり、上級生たちはなにやら難しそうなことを勉強しているようだった。だが、今にして思えば、日本は英語の勉強を開始するのが『致命的』に遅く、そして特殊な活用や理論など無意味なことを教えすぎである。
語学の肝はやはり『単語の記憶』と『会話の実践』であり、中国人の方々ように『復唱』することで覚えようとするような『工夫』が日本には欠けていると考えられる。大切なのは成果が出るまでガムシャラにやることではなく、やり方を変えながら『工夫』し、何が重要であるか、その『要点』を探ることにある。
逆算などと言っているようなバカには一生かかってもできはしないことであり、経済大国としての実像を結ぶためには、早くからより『実用的な』勉強をすることを心掛けるべきである。
*すいばりが刺さった話
公園を歩いていたある日、掌で葉っぱをパラパラさわっていたら、その葉がとがっていたせいでトゲがささって抜けなくなってしまったことがある。病院に行くと年末調整の履歴でバレて、父から無駄遣いしたと怒られるかもしれないので、内々に処理することになった。
家に帰ってからぼくが好きで、毎週録画していた戦隊もののヒーローのビデオを再生しながら、母にナイフでえぐって取り出してもらった。これは涙が出るくらい痛く、トゲが深くまでささっていたのでなかなか抜けなかったこともあり、かなり大変だった。
結局は30分ほど格闘して処置が済み、このことで我慢したからという理由で、誕生日とかクリスマスでもないのに、がんばれゴエモンの『えびす丸の迷路のゲーム』を買ってもらえたのは嬉しかった。
ぼくは幼稚園の年長、6歳の時からキッコーマンで水泳を習っていたのだが、そこではけっこう評価してもらえていて、他の子が『ヘルパー』という肩につける浮き輪をしながら練習している中、水に入ったその日からクロール、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライの4泳法をマスターできたことで、水泳がわりと好きになっていた。
半年に1回くらい25mと50mのレースがあるのだが、4月生まれということもあり、同じ学年の子はもとより、一つ上の学年の子にも負けたことがなかった。将来は水泳の選手になろうかなと子供ながらに思う反面、少しもの足りなさも感じていた。
また、ぼくはいつもバスで通っていて、そこでは同じスクールの子たちと話しながら帰っていた。当時めちゃくちゃ流行っていたドラゴンボールのカードダスのカードを見せ合ったり、それぞれが家から持って来たお菓子を食べたりして遊んでいた。
みんなおっとっとやグミ、ハイチュウなど様々なお菓子を持って来ていて、周りの子たちと交換して、自分の持っていないお菓子を食べることができていた。
ある日いつものようにバスに乗っていると、一緒にスクールに通っていた妹が、隣の子と何やら話していた。するとなんと、オヤツをもらいもせずに、隣の子にオヤツをあげているではないか。
この頃、帰りのバスの中では、オヤツを交換するのが普通であったので、それを見た時に妹がペテン師に騙されているような嫌な感じがして、オヤツをもらった子たちに抗議したのだが、
「だってくみちゃんがくれたんだからいいじゃん」
と言われてしまって妹に話してみても、何とも言えない煮え切らない態度を取られてしまった。そんなに大したことではなかったのかもしれないが、その時はなんだか無性に腹が立ち、感情に任せて泣きながら怒っていた。
「なぜそんなことで怒るんだ」と誰かに言われそうな話だが、当時のぼくにとっては対等でないということが、妹が浅はかにも外交に負けて不平等条約を結ばされているような、得も言われぬ敗北感があって嫌だったのだ。
幼少期からぼくには、人生に対する満たされない思いがあったから、多分それが原因なんだと思う。大人になるにつれてそういうことに関して無神経になるのだが、本来すべての人間は対等であるべきであり、誰かだけが損をして割を食うことがないようにすべきだと今になっても思う。
*えいごの授業の話
大葉小では小学校5年生から英語の授業があり、上級生たちはなにやら難しそうなことを勉強しているようだった。だが、今にして思えば、日本は英語の勉強を開始するのが『致命的』に遅く、そして特殊な活用や理論など無意味なことを教えすぎである。
語学の肝はやはり『単語の記憶』と『会話の実践』であり、中国人の方々ように『復唱』することで覚えようとするような『工夫』が日本には欠けていると考えられる。大切なのは成果が出るまでガムシャラにやることではなく、やり方を変えながら『工夫』し、何が重要であるか、その『要点』を探ることにある。
逆算などと言っているようなバカには一生かかってもできはしないことであり、経済大国としての実像を結ぶためには、早くからより『実用的な』勉強をすることを心掛けるべきである。
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