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第20話 中の秘密
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ランナーズとの試合後の9月23日。この日は瑞希の誕生日で、昴は前々から気合いを入れて準備をしており、いつもより少し早めに瑞希を迎えに行った。到着すると瑞希は既に玄関で待っており、昴はすぐに気になったことを口にした。
「あっ、ちょっと動かないで!!」
そう言って昴は、髪に付いたホコリをそっと取ってくれた。
「ありがとう、優しいんだね」
「まあね、だって彼氏だし」
昴は瑞希の頭をポンポンと叩いて笑い、瑞希は嬉しそうに微笑んだ。それから車で、富士市永田町にあるレストラン『WAKAGE』に到着すると、祝日であるためかなり混んでいたのだが、予約していたため難なく入店することができた。店員に礼儀正しく振る舞った瑞希は、昴に促されて奥側のソファーの席に着くと少し辺りを見回した。
「落ち着いてて雰囲気の良い店だね」
「ここ、ネットで評判良くてさ。有名なイタリアンの店みたいで」
「そうだよね。せっかくの外食だし、目一杯楽しまないと」
「早くしないとね、優柔不男子にならないように」
「ふふっ、そうだよね」
綺麗におめかしした瑞希は心なしかいつもより上機嫌であった。5分ほど経つと注文した料理が届いて二人して食べ始めた。人の物を過剰に欲しがるのは良くないことなのだが、昴は矢張りそういうタイプの人間であるようで、瑞希に食事を強請った。
「一口ちょうだい!」
「もう~。幼稚園児じゃないんだから~」
そうは言っても、大きく口を開けて笑顔で待つ昴は子供みたいで可愛らしかった。
「う~ん。このパフェ美味い!!」
「そうでしょ~ホントはあげたくないくらいなんだから」
マンゴーパフェと交換であげたストロベリーパフェを幸せそうに食べる昴を見て、
瑞希はなんだか微笑ましい気持ちになった。
「せっかくだからワインも飲んだら?」
「いいの?私だけ飲んでも」
「うん。今日は誕生日なんだし、遠慮すんなよ」
「そっかー、ありがとう。そうするね!」
瑞希は運転を人任せにして自分だけお酒を飲むことに少しの後ろめたさがあったが、昴がせっかく言ってくれたのだからと甘えておくことにした。そこまで酒に強いわけでもないため、グラス半分ほど飲んだだけでもう酔いが回ってしまった。
「酔っぱらっちゃった~」
「可愛い~、ちょっと顔が赤くなってるよ」
「もう~、揶揄わないでよ!」
そうは言っても、瑞希は特に悪い気はしていないようであった。そして、そのまま会話を続けていると、瑞希は何かに気が付いたようだ。
「ねえ、あれ中(あたり)くんじゃない?横に居るのは――彼女?」
「え!?ああーーそうだと思う。確かトップモデルって言ってたような――」
見ると中は白いバラの花束の中に一本だけ赤いバラを入れて渡していた。
「――なんか、凄いね」
「あいつ意外とやり手なんだよな。口下手なんだけど、女の子が喜ぶポイントを上手く抑えているというかーー」
「どうする、声掛ける?覗き見したみたいになっちゃったけど――」
「今回は見なかったことにしよう。別にお互い悪いことしてるわけじゃないんだし。しっかし、大胆なことするんだな。あーゆうのって、やっぱ嬉しいもんなの?」
「花束もらって嬉しくない女の子はいないよ。ただし、好きな人限定だけどね」
「ふ~ん、そういうもんなのかね――」
店を出ると外は寒かったので、昴は自販機でホットココア二つを買いプルタブを開け、「はいっ」と言って瑞希に手渡した。中秋の名月を見ながらの語らいは、季節を感じることができて風流であった。
「昨日ちょっと雨降ったんだね」
見ると足元にはいくつかの水たまりがあり、少し歩きにくい状況であった。
「んっ」昴はそう言って手を出して、水たまりの前で手を引いてくれた。
「ありがとう!」瑞希はお礼を言うと、すぐに昴の手を取った。
「寒~い。手が冷たくなっちゃった」
瑞希はそう言うと、自分のコートのポケットに繋いでいた手を滑り込ませた。それから二人は暫く話して気が済むと、近くに停めてあった車に戻った。昴はエンジンを掛けると、用意していた箱を瑞希に手渡した。
「はい、これ」
「何!?――ティファニーのネックレスじゃん!!嬉しい~ありがとう」
「そう?喜んでもらえたなら良かったよ」
「前に言ったの覚えててくれてたんだね」
「瑞希の言ったことだったら何だって覚えてるよ」
「仕事忙しいのにごめんね」
「仕事も大事だけど、瑞希のことが心配だよ」
「――ありがとう」
「俺にできることがあったら何でも言えよな」
「うん、そうする」
「俺は瑞希がいつも頑張ってること知ってるよ」
「本当いつも私のこと見てくれてるよね。何気に気に掛けてくれてるっていうか」
そう言うと瑞希は少しはにかんだ。
「俺、瑞希のその笑顔好きだな」
「そう?そう言われるとなんかちょっと意識しちゃうなーー」
瑞希は照れて下を向いた。
「なんだよ。かわいいとこあんじゃん」
「だって、昴くんが好きなんだもん」
「これからも毎年こうやって誕生日祝っていきたいな」
「本当に?私のこと好き?」
「好きじゃなきゃ、ここまで一緒に居ないよ」
「――うん」
「こっちおいで」
昴は優しく瑞希を抱き寄せると、静かにそっとキスをした。
「俺――やっぱ瑞希が居ないとダメかも」
「ふふっ、そう言われると嬉しいな」
「いつもありがとう。これからもよろしくね」
「はい、こちらこそ」
それからちょっとした思い出話をしていると、瑞希が眠たそうに目を擦っていた。
「体調――大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ」
昴は自分の額を瑞希の額にくっつけた。
「嘘つけ、熱あんじゃん。今日はもういいから帰ろう」
「え~。まだ帰りたくない!」
「風邪なんだから、今日はこれでお終い。帰ったらまた連絡するからさ」
そう言うと急いで車を走らせ、瑞希を家まで送り届けた。大幅に予定を繰り上げ用意していた誕生日ケーキを二人で食べると、本当は泊まって行きたかったのだが、瑞希の体調を考慮して、レンタカーを返して自宅に戻ることにした。帰宅して時計を見ると、まだ22時であったので、瑞希に電話を掛けてみた。
「会いたいな。さっき会ったばっかなのに変だよな」
「ううん。そんなことないよ。私も会いたい」
「そうだよね。毎日だって会いたいよね!」
「今日のこと、忘れないように手帳に書いとかないと!中くんのことも」
「中のことはいいんじゃない。アイツにもいろいろあるわけだし」
「そっかー、じゃあそうする」
「うん、その方がいいよ」
「他の子にはこんなことしてないんだよね?」
「もちろんだよ。瑞希だけ、特別だからな」
「そうだよねーー。ごめん、何言ってんだろ、私」
「気にしなくていいよ。風邪なんだし、疲れてるんじゃない?温かくして寝ろよ」
「うん、ありがと」
無骨な表現ではあるが、自然とこういう発言ができる所が、瑞希にとって魅力的に感じられるのであった。そして夜が明け、昴は眠気を抑えて仕事に向かった。昼頃に休憩に入って携帯を見ると瑞希からメールが来ていた。
『ねえねえコレ見て、彼氏に貰ったの』よほど嬉しかったのだろう、瑞希はこの日は仕事を休んだのだが、昴に貰ったネックレスを付けた画像を添付してメールして来た。
『よかったじゃん!彼氏に大切にされてるんだよ』とだけ返信して、さらにもう一通、別のメールを作成して送信した。それから仕事終わりに中に電話を掛けた。その場では繋がらなかったが電話が来ることが分かっていたため、すぐに折り返しの連絡が来た。
「何、言いたいことって?」
「アタリン昨日休みだったろ?俺たち実はWAKAGEで飲んでてさ」
「――そうだったんだ。奇遇だね」
「いい店だよな。WAKAGE」
「そうだね。あの店の料理は新鮮で美味しいよね」
二人の間に暫しの沈黙が訪れる。
「あの日、何飲んでたの?」
「マティーニかな」
「知ってるよな?なんで瑞希がああなったか」
「――うん」
「ナズナさんとは最近どうなんだ?もう結構長いよな」
「二十歳からだからね。それなりに上手くやってるよ」
「アタリン――もう飲むなよ」
「――うん、そうだよね。ありがとう、改めるよ」
友達とはいいもので、月日が経っても二人は互いに高め合える仲のままであった。
「あっ、ちょっと動かないで!!」
そう言って昴は、髪に付いたホコリをそっと取ってくれた。
「ありがとう、優しいんだね」
「まあね、だって彼氏だし」
昴は瑞希の頭をポンポンと叩いて笑い、瑞希は嬉しそうに微笑んだ。それから車で、富士市永田町にあるレストラン『WAKAGE』に到着すると、祝日であるためかなり混んでいたのだが、予約していたため難なく入店することができた。店員に礼儀正しく振る舞った瑞希は、昴に促されて奥側のソファーの席に着くと少し辺りを見回した。
「落ち着いてて雰囲気の良い店だね」
「ここ、ネットで評判良くてさ。有名なイタリアンの店みたいで」
「そうだよね。せっかくの外食だし、目一杯楽しまないと」
「早くしないとね、優柔不男子にならないように」
「ふふっ、そうだよね」
綺麗におめかしした瑞希は心なしかいつもより上機嫌であった。5分ほど経つと注文した料理が届いて二人して食べ始めた。人の物を過剰に欲しがるのは良くないことなのだが、昴は矢張りそういうタイプの人間であるようで、瑞希に食事を強請った。
「一口ちょうだい!」
「もう~。幼稚園児じゃないんだから~」
そうは言っても、大きく口を開けて笑顔で待つ昴は子供みたいで可愛らしかった。
「う~ん。このパフェ美味い!!」
「そうでしょ~ホントはあげたくないくらいなんだから」
マンゴーパフェと交換であげたストロベリーパフェを幸せそうに食べる昴を見て、
瑞希はなんだか微笑ましい気持ちになった。
「せっかくだからワインも飲んだら?」
「いいの?私だけ飲んでも」
「うん。今日は誕生日なんだし、遠慮すんなよ」
「そっかー、ありがとう。そうするね!」
瑞希は運転を人任せにして自分だけお酒を飲むことに少しの後ろめたさがあったが、昴がせっかく言ってくれたのだからと甘えておくことにした。そこまで酒に強いわけでもないため、グラス半分ほど飲んだだけでもう酔いが回ってしまった。
「酔っぱらっちゃった~」
「可愛い~、ちょっと顔が赤くなってるよ」
「もう~、揶揄わないでよ!」
そうは言っても、瑞希は特に悪い気はしていないようであった。そして、そのまま会話を続けていると、瑞希は何かに気が付いたようだ。
「ねえ、あれ中(あたり)くんじゃない?横に居るのは――彼女?」
「え!?ああーーそうだと思う。確かトップモデルって言ってたような――」
見ると中は白いバラの花束の中に一本だけ赤いバラを入れて渡していた。
「――なんか、凄いね」
「あいつ意外とやり手なんだよな。口下手なんだけど、女の子が喜ぶポイントを上手く抑えているというかーー」
「どうする、声掛ける?覗き見したみたいになっちゃったけど――」
「今回は見なかったことにしよう。別にお互い悪いことしてるわけじゃないんだし。しっかし、大胆なことするんだな。あーゆうのって、やっぱ嬉しいもんなの?」
「花束もらって嬉しくない女の子はいないよ。ただし、好きな人限定だけどね」
「ふ~ん、そういうもんなのかね――」
店を出ると外は寒かったので、昴は自販機でホットココア二つを買いプルタブを開け、「はいっ」と言って瑞希に手渡した。中秋の名月を見ながらの語らいは、季節を感じることができて風流であった。
「昨日ちょっと雨降ったんだね」
見ると足元にはいくつかの水たまりがあり、少し歩きにくい状況であった。
「んっ」昴はそう言って手を出して、水たまりの前で手を引いてくれた。
「ありがとう!」瑞希はお礼を言うと、すぐに昴の手を取った。
「寒~い。手が冷たくなっちゃった」
瑞希はそう言うと、自分のコートのポケットに繋いでいた手を滑り込ませた。それから二人は暫く話して気が済むと、近くに停めてあった車に戻った。昴はエンジンを掛けると、用意していた箱を瑞希に手渡した。
「はい、これ」
「何!?――ティファニーのネックレスじゃん!!嬉しい~ありがとう」
「そう?喜んでもらえたなら良かったよ」
「前に言ったの覚えててくれてたんだね」
「瑞希の言ったことだったら何だって覚えてるよ」
「仕事忙しいのにごめんね」
「仕事も大事だけど、瑞希のことが心配だよ」
「――ありがとう」
「俺にできることがあったら何でも言えよな」
「うん、そうする」
「俺は瑞希がいつも頑張ってること知ってるよ」
「本当いつも私のこと見てくれてるよね。何気に気に掛けてくれてるっていうか」
そう言うと瑞希は少しはにかんだ。
「俺、瑞希のその笑顔好きだな」
「そう?そう言われるとなんかちょっと意識しちゃうなーー」
瑞希は照れて下を向いた。
「なんだよ。かわいいとこあんじゃん」
「だって、昴くんが好きなんだもん」
「これからも毎年こうやって誕生日祝っていきたいな」
「本当に?私のこと好き?」
「好きじゃなきゃ、ここまで一緒に居ないよ」
「――うん」
「こっちおいで」
昴は優しく瑞希を抱き寄せると、静かにそっとキスをした。
「俺――やっぱ瑞希が居ないとダメかも」
「ふふっ、そう言われると嬉しいな」
「いつもありがとう。これからもよろしくね」
「はい、こちらこそ」
それからちょっとした思い出話をしていると、瑞希が眠たそうに目を擦っていた。
「体調――大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ」
昴は自分の額を瑞希の額にくっつけた。
「嘘つけ、熱あんじゃん。今日はもういいから帰ろう」
「え~。まだ帰りたくない!」
「風邪なんだから、今日はこれでお終い。帰ったらまた連絡するからさ」
そう言うと急いで車を走らせ、瑞希を家まで送り届けた。大幅に予定を繰り上げ用意していた誕生日ケーキを二人で食べると、本当は泊まって行きたかったのだが、瑞希の体調を考慮して、レンタカーを返して自宅に戻ることにした。帰宅して時計を見ると、まだ22時であったので、瑞希に電話を掛けてみた。
「会いたいな。さっき会ったばっかなのに変だよな」
「ううん。そんなことないよ。私も会いたい」
「そうだよね。毎日だって会いたいよね!」
「今日のこと、忘れないように手帳に書いとかないと!中くんのことも」
「中のことはいいんじゃない。アイツにもいろいろあるわけだし」
「そっかー、じゃあそうする」
「うん、その方がいいよ」
「他の子にはこんなことしてないんだよね?」
「もちろんだよ。瑞希だけ、特別だからな」
「そうだよねーー。ごめん、何言ってんだろ、私」
「気にしなくていいよ。風邪なんだし、疲れてるんじゃない?温かくして寝ろよ」
「うん、ありがと」
無骨な表現ではあるが、自然とこういう発言ができる所が、瑞希にとって魅力的に感じられるのであった。そして夜が明け、昴は眠気を抑えて仕事に向かった。昼頃に休憩に入って携帯を見ると瑞希からメールが来ていた。
『ねえねえコレ見て、彼氏に貰ったの』よほど嬉しかったのだろう、瑞希はこの日は仕事を休んだのだが、昴に貰ったネックレスを付けた画像を添付してメールして来た。
『よかったじゃん!彼氏に大切にされてるんだよ』とだけ返信して、さらにもう一通、別のメールを作成して送信した。それから仕事終わりに中に電話を掛けた。その場では繋がらなかったが電話が来ることが分かっていたため、すぐに折り返しの連絡が来た。
「何、言いたいことって?」
「アタリン昨日休みだったろ?俺たち実はWAKAGEで飲んでてさ」
「――そうだったんだ。奇遇だね」
「いい店だよな。WAKAGE」
「そうだね。あの店の料理は新鮮で美味しいよね」
二人の間に暫しの沈黙が訪れる。
「あの日、何飲んでたの?」
「マティーニかな」
「知ってるよな?なんで瑞希がああなったか」
「――うん」
「ナズナさんとは最近どうなんだ?もう結構長いよな」
「二十歳からだからね。それなりに上手くやってるよ」
「アタリン――もう飲むなよ」
「――うん、そうだよね。ありがとう、改めるよ」
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