77 / 86
第77話 手紙
しおりを挟む
バサバサバサ・・。
靴箱を開けたら手紙が沢山入っていた。
何だこれ?
「アルトそれ、ラブレターてやつじゃね?」
「ラブレター?」
「お前・・知らないのかよ・・」
呆れた顔で言うニルス。
ぼくは手紙の束をバックに仕舞った。
よく分からないけど、家に持って帰ろう。
ぼくは家のリビングのソファで座って一枚開封してみた。
「好きです。付き合ってください・・・」
「・・・・」
どうやらラブレターとは、告白を書いた手紙のことを言うらしい。
内容は皆同じ事が書いてあった。
「読んでいて・・恥ずかしくなってくるな・・」
「アルトなにそれ?手紙?」
妹のエミリアが手紙を一枚抜き取った。
「こら、勝手に・・」
「・・・・」
エミリアは手紙の内容を見て顔が一気に赤くなる。
「お母さーん。アルトが凄いの持ってる~」
「おま・・ちょっと待てって!」
恥ずかしすぎるだろ!
手紙を取り返そうと、慌てて掴もうとするが遅かった。
「どうしたんじゃ?」
エミリアがお母さんの所へ走って行って便箋を開いた。
「ま~流石じゃの。さすが我が息子じゃ。お父さん譲りかの」
「こんなのどうしたらいいんだよ・・」
学校の教室内。
ぼくは困ってニルスに相談していた。
「取り合えず手紙の子に会ってみたら?」
軽くニルスに言われた。
「ほら、ちゃんとクラス名書いてあるだろ?そのクラスへ行って呼び出せばいいんだよ」
クラスが書いてない手紙もあったけど、書いてあるのもあった。
「この子は同じクラスじゃないかな」
ニルスが教室の右前の方を指さした。
一人の女子がこちらを見ている。
「多分、今見ていた子だと思うぜ」
校舎裏でクラスの女子と二人きりになった。
正確には直ぐ近くにニルスが覗いているけど。
「えっと・・手紙ありがとう・・それで・・」
目の前の女子は、茶色い髪のショートカットの可愛い感じの子だった。
チラチラとぼくを見て恥ずかしそうにしている。
「・・よく解からないんだよね。好きとかって・・ごめんなさい」
隠れて見ていたニルスが、目を大きく見開いて驚いていた。
女子が去った後で。
「何で振るかな?」
「断っちゃ駄目だったの?だって好きってよく解からないし、曖昧もいけないかなって・・」
「もったいない・・・」
はぁ~とニルスがため息をついた。
「もしかして他の子たちも断るのか?」
「うん」
その日の帰りも靴箱に手紙が入っていた。
どうやら今度は違う人たちのようだった。
「・・・え、どうしよう」
これ全部返事しないといけないのかな。
家に帰ると、エミリアが手紙を見たがっていた。
女の子ってこういうの好きだよな。
勝手に一枚抜き取って、寝転がってリビングで読み始める。
「・・ん~いいなぁ。わたしも恋したい」
ほう~っとため息をついた。
「何が?」
「アルトって鈍感!」
顔が赤くなっているエミリア。
とても嬉しそうな顔をしていた。
靴箱を開けたら手紙が沢山入っていた。
何だこれ?
「アルトそれ、ラブレターてやつじゃね?」
「ラブレター?」
「お前・・知らないのかよ・・」
呆れた顔で言うニルス。
ぼくは手紙の束をバックに仕舞った。
よく分からないけど、家に持って帰ろう。
ぼくは家のリビングのソファで座って一枚開封してみた。
「好きです。付き合ってください・・・」
「・・・・」
どうやらラブレターとは、告白を書いた手紙のことを言うらしい。
内容は皆同じ事が書いてあった。
「読んでいて・・恥ずかしくなってくるな・・」
「アルトなにそれ?手紙?」
妹のエミリアが手紙を一枚抜き取った。
「こら、勝手に・・」
「・・・・」
エミリアは手紙の内容を見て顔が一気に赤くなる。
「お母さーん。アルトが凄いの持ってる~」
「おま・・ちょっと待てって!」
恥ずかしすぎるだろ!
手紙を取り返そうと、慌てて掴もうとするが遅かった。
「どうしたんじゃ?」
エミリアがお母さんの所へ走って行って便箋を開いた。
「ま~流石じゃの。さすが我が息子じゃ。お父さん譲りかの」
「こんなのどうしたらいいんだよ・・」
学校の教室内。
ぼくは困ってニルスに相談していた。
「取り合えず手紙の子に会ってみたら?」
軽くニルスに言われた。
「ほら、ちゃんとクラス名書いてあるだろ?そのクラスへ行って呼び出せばいいんだよ」
クラスが書いてない手紙もあったけど、書いてあるのもあった。
「この子は同じクラスじゃないかな」
ニルスが教室の右前の方を指さした。
一人の女子がこちらを見ている。
「多分、今見ていた子だと思うぜ」
校舎裏でクラスの女子と二人きりになった。
正確には直ぐ近くにニルスが覗いているけど。
「えっと・・手紙ありがとう・・それで・・」
目の前の女子は、茶色い髪のショートカットの可愛い感じの子だった。
チラチラとぼくを見て恥ずかしそうにしている。
「・・よく解からないんだよね。好きとかって・・ごめんなさい」
隠れて見ていたニルスが、目を大きく見開いて驚いていた。
女子が去った後で。
「何で振るかな?」
「断っちゃ駄目だったの?だって好きってよく解からないし、曖昧もいけないかなって・・」
「もったいない・・・」
はぁ~とニルスがため息をついた。
「もしかして他の子たちも断るのか?」
「うん」
その日の帰りも靴箱に手紙が入っていた。
どうやら今度は違う人たちのようだった。
「・・・え、どうしよう」
これ全部返事しないといけないのかな。
家に帰ると、エミリアが手紙を見たがっていた。
女の子ってこういうの好きだよな。
勝手に一枚抜き取って、寝転がってリビングで読み始める。
「・・ん~いいなぁ。わたしも恋したい」
ほう~っとため息をついた。
「何が?」
「アルトって鈍感!」
顔が赤くなっているエミリア。
とても嬉しそうな顔をしていた。
0
お気に入りに追加
78
あなたにおすすめの小説
異世界に転生をしてバリアとアイテム生成スキルで幸せに生活をしたい。
みみっく
ファンタジー
女神様の手違いで通勤途中に気を失い、気が付くと見知らぬ場所だった。目の前には知らない少女が居て、彼女が言うには・・・手違いで俺は死んでしまったらしい。手違いなので新たな世界に転生をさせてくれると言うがモンスターが居る世界だと言うので、バリアとアイテム生成スキルと無限収納を付けてもらえる事になった。幸せに暮らすために行動をしてみる・・・
不遇にも若くして病死した少年、転生先で英雄に
リョウ
ファンタジー
辺境貴族の次男レイ=イスラ=エルディア。 実は、病で一度死を経験した転生者だった。 思わぬ偶然によって導かれた転生先…。 転生した際に交わした約束を果たす為、15歳で家を出て旅に出る。 転生する際に与えられたチート能力を駆使して、彼は何を為して行くのか。 魔物あり、戦争あり、恋愛有りの異世界冒険英雄譚がここに幕を開ける!
異世界まったり冒険記~魔法創造で快適無双~
南郷 聖
ファンタジー
普通の学校に通う普通のオタクな高校生「坂本 匠」16歳は童貞だ。
将来の夢は可愛い女の子と付き合ってあんなことやこんなことをすること。
しかしその夢は、放火の魔の手によってもろくも崩れ去る。
焼死した匠の目の前に現れたのは、ナイスバディな女神様。
その女神様の計らいで異世界に転生することになった主人公。
次の人生では女の子にモテるような人生を歩むことを心に誓い、転生を決意する。
果たして匠は異世界で童貞を捨てることはできるのか!?
異世界ハーレム漫遊記
けんもも
ファンタジー
ある日、突然異世界に紛れ込んだ主人公。
異世界の知識が何もないまま、最初に出会った、兎族の美少女と旅をし、成長しながら、異世界転移物のお約束、主人公のチート能力によって、これまたお約束の、ハーレム状態になりながら、転生した異世界の謎を解明していきます。
ゲームのモブに転生したと思ったら、チートスキルガン積みのバグキャラに!? 最強の勇者? 最凶の魔王? こっちは最驚の裸族だ、道を開けろ
阿弥陀乃トンマージ
ファンタジー
どこにでもいる平凡なサラリーマン「俺」は、長年勤めていたブラック企業をある日突然辞めた。
心は晴れやかだ。なんといってもその日は、昔から遊んでいる本格的ファンタジーRPGシリーズの新作、『レジェンドオブインフィニティ』の発売日であるからだ。
「俺」はゲームをプレイしようとするが、急に頭がふらついてゲーミングチェアから転げ落ちてしまう。目覚めた「俺」は驚く。自室の床ではなく、ゲームの世界の砂浜に倒れ込んでいたからである、全裸で。
「俺」のゲームの世界での快進撃が始まる……のだろうか⁉
これダメなクラス召喚だわ!物を掌握するチートスキルで自由気ままな異世界旅
聖斗煉
ファンタジー
クラス全体で異世界に呼び出された高校生の主人公が魔王軍と戦うように懇願される。しかし、主人公にはしょっぱい能力しか与えられなかった。ところがである。実は能力は騙されて弱いものと思い込まされていた。ダンジョンに閉じ込められて死にかけたときに、本当は物を掌握するスキルだったことを知るーー。
気づいたら異世界でスライムに!? その上ノーチートって神様ヒドくない?【転生したらまさかのスライム《改題》】
西園寺卓也
ファンタジー
北千住のラノベ大魔王を自称する主人公、矢部裕樹《やべひろき》、28歳。
社畜のように会社で働き、はや四年。気が付いたら異世界でスライムに転生?してました!
大好きなラノベの世界ではスライムは大魔王になったりかわいこちゃんに抱かれてたりダンジョンのボスモンスターになったりとスーパーチートの代名詞!と喜んだのもつかの間、どうやら彼にはまったくチートスキルがなかったらしい。
果たして彼は異世界で生き残る事ができるのか? はたまたチートなスキルを手に入れて幸せなスラ生を手に入れられるのか? 読みまくった大人気ラノベの物語は知識として役に立つのか!?
気づいたら異世界でスライムという苦境の中、矢部裕樹のスラ生が今始まる!
※本作品は「小説家になろう」様にて「転生したらまさかのスライムだった!その上ノーチートって神様ヒドくない?」を改題した上で初期設定やキャラのセリフなどの見直しを行った作品となります。ストーリー内容はほぼ変更のないマルチ投稿の形となります。
転生魔竜~異世界ライフを謳歌してたら世界最強最悪の覇者となってた?~
アズドラ
ファンタジー
主人公タカトはテンプレ通り事故で死亡、運よく異世界転生できることになり神様にドラゴンになりたいとお願いした。 夢にまで見た異世界生活をドラゴンパワーと現代地球の知識で全力満喫! 仲間を増やして夢を叶える王道、テンプレ、モリモリファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる