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第9話 彼女の心情2
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「えっと?ウェンディ?」
ウェンディと一緒に町を歩いていた。
それはいつもの通りなんだけど。
いつもより彼女との距離が近い。
一体如何したのだろう。
「何かあったの?」
「え?いつもの通りだけど・・」
いつも通りじゃないって。
少しぼーっとしていて、見ていないと危なっかしいくらいだ。
前から歩いて来る人にぶつかりそうになったり、何もないところで転びそうになったり・・彼女は僕ばかり見ているようだった。
何だか、ふわふわしていて危なっかしい。
僕が彼女を見ると嬉しそうに微笑み返してくる。
機嫌は悪くなさそうだけど。
僕たちは、冒険者ギルドで掲示板に貼られている依頼を見ていた。
「今日は依頼見るだけにしようか」
「え?」
ウェンディは、予想をしていなかったことを言われたのか驚いていた。
「え?依頼受けないの?」
「今日は仕事止めておいた方が良いと思うんだけど」
「何で?」
「だって、ウェンディ朝から変だし・・この状態で依頼受けて行ったら怪我するよ」
「・・・・」
理解してくれたみたいだ。
ウェンディは俯いてしょんぼりしている。
「あれ?今日は依頼受けねえのか?」
ガイが話しかけてきた。
「ああ、今日はちょっと・・一応見るだけはしとこうかなと」
「そうか。早いもん順だから、明日には無くなる事もあるんだよなぁ」
ガイが意地悪く言った。
せっかくウェンディを説得したところだというのに。
「おや?」
あれ?そういえば僕ってギルドの依頼まだ一度も受けたことなかったよね?
最近バタバタしていて登録だけしてたらすっかり忘れてたよ。
「Dランクの依頼って結構少ないんだね」
「・・私はBランクだから、一緒だともっと上の依頼が受けられるわよ」
「そうなんだ」
そういえば、以前言われてパーティをウェンディと組んだんだっけ。
そんな利点があったのか。
「じゃあ、少し上でも受けれるって事?」
「そうね。Cランクあたりでいくつか受ければ早くランクが上がるんじゃないかしら」
「じゃあ、明日依頼を受けようか。それで良いよねウェンディ?」
「うん」
彼女は小さく頷いて、はにかんでいる。
「・・えっと?お前らって・・何だか前と違わないか?」
「え?何が?」
「・・いや、何でもねえよ」
何のことを言っているのだろう?
僕は首を傾げて、ウェンディを見つめた。
そういえば雰囲気が柔らかくなっている気がするな。
今日のウェンディの様子がおかしいことだろうか?
彼女は頬を赤くして、俯いている。
「お前さあ・・鈍感ていうか・・まぁいいけどよ」
何故か呆れた顔でガイに言われてしまった。
ウェンディと一緒に町を歩いていた。
それはいつもの通りなんだけど。
いつもより彼女との距離が近い。
一体如何したのだろう。
「何かあったの?」
「え?いつもの通りだけど・・」
いつも通りじゃないって。
少しぼーっとしていて、見ていないと危なっかしいくらいだ。
前から歩いて来る人にぶつかりそうになったり、何もないところで転びそうになったり・・彼女は僕ばかり見ているようだった。
何だか、ふわふわしていて危なっかしい。
僕が彼女を見ると嬉しそうに微笑み返してくる。
機嫌は悪くなさそうだけど。
僕たちは、冒険者ギルドで掲示板に貼られている依頼を見ていた。
「今日は依頼見るだけにしようか」
「え?」
ウェンディは、予想をしていなかったことを言われたのか驚いていた。
「え?依頼受けないの?」
「今日は仕事止めておいた方が良いと思うんだけど」
「何で?」
「だって、ウェンディ朝から変だし・・この状態で依頼受けて行ったら怪我するよ」
「・・・・」
理解してくれたみたいだ。
ウェンディは俯いてしょんぼりしている。
「あれ?今日は依頼受けねえのか?」
ガイが話しかけてきた。
「ああ、今日はちょっと・・一応見るだけはしとこうかなと」
「そうか。早いもん順だから、明日には無くなる事もあるんだよなぁ」
ガイが意地悪く言った。
せっかくウェンディを説得したところだというのに。
「おや?」
あれ?そういえば僕ってギルドの依頼まだ一度も受けたことなかったよね?
最近バタバタしていて登録だけしてたらすっかり忘れてたよ。
「Dランクの依頼って結構少ないんだね」
「・・私はBランクだから、一緒だともっと上の依頼が受けられるわよ」
「そうなんだ」
そういえば、以前言われてパーティをウェンディと組んだんだっけ。
そんな利点があったのか。
「じゃあ、少し上でも受けれるって事?」
「そうね。Cランクあたりでいくつか受ければ早くランクが上がるんじゃないかしら」
「じゃあ、明日依頼を受けようか。それで良いよねウェンディ?」
「うん」
彼女は小さく頷いて、はにかんでいる。
「・・えっと?お前らって・・何だか前と違わないか?」
「え?何が?」
「・・いや、何でもねえよ」
何のことを言っているのだろう?
僕は首を傾げて、ウェンディを見つめた。
そういえば雰囲気が柔らかくなっている気がするな。
今日のウェンディの様子がおかしいことだろうか?
彼女は頬を赤くして、俯いている。
「お前さあ・・鈍感ていうか・・まぁいいけどよ」
何故か呆れた顔でガイに言われてしまった。
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