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05 かわいい訪問者
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引っ越しして店を開く。
実家にいればもう少しお金貯められたかな・・。
少し思うところだけど。
今家を出るタイミングだったのかもしれない。
「う~ん。」
俺は店の品ぞろえで悩んでいた。
そうだ!
冒険者が欲しがるものにしよう。
あれこれ買い揃えるって聞いたからな。
でも、女の子向けの可愛いものは外さないっと。
店の内装はそのままに、変えるところは自作してテーブルを作ってみたりした。
お金をかけないようにしないとな。
引っ越してきてから一か月が経った。
とりあえず形にはなったかな。
オープンは3日後。
今日はもう休もう。
コンコン
あれ?まだオープンしてないのに・・誰だろう。
扉を開けると・・可愛らしい女の子だった。
「ロココさん?どうしてここに・・。」
「貴方こそどうしてここにいるの?あのお店にはもういないっていうし・・。」
可愛い瞳で睨《にら》まれた。
「貴方に会いたくて、いつもあの雑貨屋さんに行っていたのに・・。あれから一か月経って、いてもいられなくなって・・・。」
「お姉様方に聞いて訪ねてきたんです!」
ロココさんは顔を真っ赤にしている。
目も潤《うる》んでいる。
「それって・・もしかして・・。」
俺は顔が熱くなった。
気持ちが嬉しい。
「良かったら中へどうぞ。立ち話もなんだし。」
俺は彼女を中へ招き入れた。
彼女は店内を見渡した。
「わぁ!綺麗・・・。」
「ありがとう。嬉しいよ。」
内装はこだわって作った。
上品に感じるように色とかにもこだわった。
奥に入ると小部屋があって商談スペースがある。
「ここなら座れるからどうぞ。」
「紅茶は好きかな?」
コクンと彼女はうなずいた。
お客様用でクッキーを買っておいてよかった。
小皿にクッキーを載せて、カップに紅茶を注ぐ。
「どうぞ。」
「美味しい・・。」
不思議な感覚だった。
隣町まで徒歩で一日はかかる。
わざわざ俺に会いに来てくれるなんて。
最近忙しくて、正直彼女の事は忘れていた。
「それにしてもわざわざ来てくれるなんて・・大変だったでしょう。」
「・・馬車で来たので、少し疲れました・・でも大丈夫です。」
落ち着いて見ると、ロココさんはお店で見たラフな様子と違い可愛い花柄のワンピースだった。
白いつばの大きな帽子を持っている。
上品なお嬢様って雰囲気だ。
「良いものがありますよ。」
ふと思いついて、俺は奥の棚に仕舞ってある小瓶を取り出した。
「疲労回復には・・うちの商品ですけどね。良かったら飲んでください。」
首を傾げる彼女
「疲労回復のポーションですよ。最近作ったものですが。」
瓶のふたを開けるとハーブの爽やかな香りが漂う。
「変なものじゃないから大丈夫。」
意を決した彼女は液体を飲み干した。
「ふう~。あら?」
じわじわと効果がでる薬だ。
「元気になったような気が・・します。」
実家にいればもう少しお金貯められたかな・・。
少し思うところだけど。
今家を出るタイミングだったのかもしれない。
「う~ん。」
俺は店の品ぞろえで悩んでいた。
そうだ!
冒険者が欲しがるものにしよう。
あれこれ買い揃えるって聞いたからな。
でも、女の子向けの可愛いものは外さないっと。
店の内装はそのままに、変えるところは自作してテーブルを作ってみたりした。
お金をかけないようにしないとな。
引っ越してきてから一か月が経った。
とりあえず形にはなったかな。
オープンは3日後。
今日はもう休もう。
コンコン
あれ?まだオープンしてないのに・・誰だろう。
扉を開けると・・可愛らしい女の子だった。
「ロココさん?どうしてここに・・。」
「貴方こそどうしてここにいるの?あのお店にはもういないっていうし・・。」
可愛い瞳で睨《にら》まれた。
「貴方に会いたくて、いつもあの雑貨屋さんに行っていたのに・・。あれから一か月経って、いてもいられなくなって・・・。」
「お姉様方に聞いて訪ねてきたんです!」
ロココさんは顔を真っ赤にしている。
目も潤《うる》んでいる。
「それって・・もしかして・・。」
俺は顔が熱くなった。
気持ちが嬉しい。
「良かったら中へどうぞ。立ち話もなんだし。」
俺は彼女を中へ招き入れた。
彼女は店内を見渡した。
「わぁ!綺麗・・・。」
「ありがとう。嬉しいよ。」
内装はこだわって作った。
上品に感じるように色とかにもこだわった。
奥に入ると小部屋があって商談スペースがある。
「ここなら座れるからどうぞ。」
「紅茶は好きかな?」
コクンと彼女はうなずいた。
お客様用でクッキーを買っておいてよかった。
小皿にクッキーを載せて、カップに紅茶を注ぐ。
「どうぞ。」
「美味しい・・。」
不思議な感覚だった。
隣町まで徒歩で一日はかかる。
わざわざ俺に会いに来てくれるなんて。
最近忙しくて、正直彼女の事は忘れていた。
「それにしてもわざわざ来てくれるなんて・・大変だったでしょう。」
「・・馬車で来たので、少し疲れました・・でも大丈夫です。」
落ち着いて見ると、ロココさんはお店で見たラフな様子と違い可愛い花柄のワンピースだった。
白いつばの大きな帽子を持っている。
上品なお嬢様って雰囲気だ。
「良いものがありますよ。」
ふと思いついて、俺は奥の棚に仕舞ってある小瓶を取り出した。
「疲労回復には・・うちの商品ですけどね。良かったら飲んでください。」
首を傾げる彼女
「疲労回復のポーションですよ。最近作ったものですが。」
瓶のふたを開けるとハーブの爽やかな香りが漂う。
「変なものじゃないから大丈夫。」
意を決した彼女は液体を飲み干した。
「ふう~。あら?」
じわじわと効果がでる薬だ。
「元気になったような気が・・します。」
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