趣味のポーション作成スキルでお金を稼いでいたら、店を持つことになりました。

月城 夕実

文字の大きさ
上 下
3 / 28

03 破られた平和

しおりを挟む
がここにあるのは分かってるんだ!さっさと寄こせ!」

姉たちが人質に取られた・・。
まさかこんなことになるとは・・。

「「きゃーーーー」」
店内はパニック状態。


***


少し前、俺は商品を倉庫から運び出していた。
今日も暑いな~って思いながら。

「あれ?」

いかつい感じの男性客?が店に入っていった。

男性・・珍しいな・・。

女性用にプレゼントとか、雑貨好きな男性もいる。
にしても似合わない・・。
と思っていたら
悲鳴が聞こえてきて・・。
姉たちが人質に取られていた。

「ポーション、寄こせ!もちろん無料でな!」

店内の客は上手く逃げてくれたようだ。
どうしよう・・。
両親は旅行中でいない・・。
知り合いの冒険者に助けを求めた方が・・・。
アイラ姉の喉元にナイフが突きつけられる。
間に合わない。

「商品を渡しますから、奥のお部屋へどうぞ。」
俺は冷静に言葉をかけた。
額から冷や汗が落ちる。
心臓がバクバク言っている。
俺は深呼吸をした。

「まさか・・だまさないだろうな。」
男は言うと、アイラ姉、ミーシャ姉を乱暴に突き飛ばす。

「こちらへどうぞ。」
俺は男を誘導する。
何とか離れの部屋に入れた。
ここまでくれば大丈夫。

「この回復ポーションでよろしいですね?」
棚に入っているガラス瓶の容器を渡した。
男はしばらく液体をじーっと見つめている。

俺は男の後ろへ回り、非常用で置いてあった袋を取った。
眠りの粉を男に振りかける。
ガタン・・!
倒れこむように眠りについた。

男は直ぐに町の警備兵に引き渡した。
「怖かったよ~~。」
「心配した~~。」
姉がぽこぽこと殴ってきた。
半泣きで怒ってるのやら、心配してるのやら忙しそうだ。

ここで回復ポーションを売ってたら、まだ変な奴が現れるかもしれない。
休業するか・・それとも・・。

「今まで聞かなかったけどオーシャンって何売ってるの?」
ミーシャ姉が聞いてくる。

「回復ポーションだよ。」

「そっか~。強盗が来るなんて・・もしかしてめっちゃ高価なもの?」

あ、ばれた?

「一びん金貨一枚・・。」

少し遠くで聞いていたアイラは口が塞がらなかった。

「高っつ!お給料1か月分じゃない?」

「ほら、命を救ってくれるものだから・・。」

「それにしても・・。」

姉たちは値段に不服のようだ。
色々と試してみたところ、町で売ってるのより品質が良いらしい。
なので、少し高くても値段相応なのだ。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。

ひさまま
ファンタジー
 前世で搾取されまくりだった私。  魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。  とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。  これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。  取り敢えず、明日は退職届けを出そう。  目指せ、快適異世界生活。  ぽちぽち更新します。  作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。  脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。

転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
俺はクギミヤ タツミ。 今年で33歳の社畜でございます 俺はとても運がない人間だったがこの日をもって異世界に転生しました しかし、そこは牢屋で見事にくそまみれになってしまう 汚れた囚人服に嫌気がさして、母さんの服を思い出していたのだが、現実を受け止めて抗ってみた。 すると、ステータスウィンドウが開けることに気づく。 そして、チートに気付いて無事にこの世界を気ままに旅することとなる。楽しい旅にしなくちゃな

念願の異世界転生できましたが、滅亡寸前の辺境伯家の長男、魔力なしでした。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリーです。

ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果

安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。 そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。 煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。 学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。 ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。 ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は…… 基本的には、ほのぼのです。 設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

知識スキルで異世界らいふ

チョッキリ
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

異世界人生を楽しみたい そのためにも赤ん坊から努力する

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は朝霧 雷斗(アサギリ ライト) 前世の記憶を持ったまま僕は別の世界に転生した 生まれてからすぐに両親の持っていた本を読み魔法があることを学ぶ 魔力は筋力と同じ、訓練をすれば上達する ということで努力していくことにしました

処理中です...